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佐藤咲生
2022年10月2日 19:39
ちぎったパンもいらないと、透け始めた手を払いのける。過去の記憶に抱きかかえられて、背の向こう側をたしかめることが一生できない。吐きそうだった。横たわる体の重さをだれにも量らせない。そのために育んだ生傷の数々。 悲しくないことが正常なことだから、生きる正常さとは異常であることです。感情が非常食。感情の機能性。そして痛みと鈍さをただ証明していきます。あの手が透け始めるまえ