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佐藤咲生
2022年1月16日 10:09
朝陽が嫌いな君のこと頭の片隅に追いやるようだとカーテンを開けながら少し思ったならばいっそと思い立ち窓も開けてやる頬ではじかれる寒さが網目の向こうの世界が君につながっているのかは知らん知らんけれど空は高くてもしも君が死んでしまうならこんな日がいいと思う変に湿った日じゃなくてこんな日に願うことすら思いつかないような空の向こうに薄い雲がお絵描きみたいに浮かんでてあれを描
2022年1月10日 13:37
一日を終えた背負うほど重いものなどなく目の奥で過去を何度でも彩る入浴剤を放り込んだあと脱衣所で服を一枚ずつ脱いでいくとき季節だけは脱ぎ切れなくてふと虚しくなるしゃがみ込めば腹部に当たる太腿がほんのりと冷たく気持ちいいおのおのに、つつがなくおのおのに、つつがなくたまらなくなる浴室は目も眩むような明るさだから光のドアをくぐって乳白色のお湯のやわらかな香りのなかさく
2022年1月2日 10:58
夜が明けてゆくことに朝と名付けたのはどうしてだろう人は諦めることでしか人を愛すことはできない諦めたような瞳であたたかな息を溢しあなたのいる場所が白く光っていくのを静かに見ている声も顔も名前も光が当たるときすべて境界になるあなたがいてくれてよかったそう信じたときに切り離す世界があるようになにかを見るというのは自分を失うことでもあったわたしがわたしに出逢うことを何度でも