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必要なお薬が患者に届かなくなる?


どういうことなのかを難しい言葉は噛み砕いていくつか説明します。


▼目次
1.令和3年3月31日で経過措置期間終了
2.令和3年4月1日以降、日本睡眠学会-認定医師でないと処方してもらえなくなる
3.そもそも過眠症を診れる医師が全国的に少ない(地方に関しては悲惨な現状)
4.従来のナルコ患者さんはどうなる?


1.令和3年3月31日で経過措置期間終了

・まず、そもそも何が起きているのかといいますと、モディオダールと呼ばれるナルコレプシー患者が眠気を取り払うために使用しているお薬が私も患っている "特発性過眠症" にも適応になったことが始まりです。
もちろん幅広く適用になった事は素晴らしい事なのですが、その分流通管理体制が厳しくなったと言う背景があります。
これにより、医師や薬局は「モディオダール適正使用委員会」への登録が必要になってしまいました。(そんなのあるんですね)
しかし、このお薬は現在も流通しているため令和3年3月31日までの経過措置がとられたのです。


2.令和3年4月1日以降、日本睡眠学会-認定医師でないと処方してもらえなくなる

・認定医師でないと処方してもらえなくなるとどういう事が起きるのかと言いますと、かかりつけ医が認定医ではなかった場合、患者さんによってはお薬を処方してもらえなくなってしまうと言うことが起きてしまうのです。

・そもそもなぜ登録制になったのかといいますと、特発性過眠症は他の過眠症と比べて確定診断が非常に難しいらしく、正確に診断ができなければ、原因が睡眠不足による眠気(睡眠不足症候群)であったとしても間違って処方されてしまうリスクがある為です。
そして、過去の薬物乱用事件(リタリン騒動)も反映しているのかなと思います。

すべては、安全にお薬を使ってもらう為。

しかし、その裏側には実は困った問題が隠れているのです。


3.そもそも過眠症を診れる医師が全国的に少ない(地方に関しては悲惨な現状)

・元々睡眠障害を診れる医師が全国で見ても少ない中、認定医師のみとなってしまいますとさらに少なくなってしまいます。
地方によっては、他県の病院まで行かなければならなくなってしまうナルコ患者さんも出てきてしまうのです。

・特発性過眠症患者さんにとっては処方してもらえる薬種が増えて助かる一方、ナルコ患者さんにとっては大きな負担がかかってしまうケースが出てきそうなのです。


4.従来のナルコ患者さんはどうなる?

・そもそも難病を抱えている身で、症状は寝てしまう事
移動距離が長くなってしまうことは患者さんにとってかなりの負担になってしまいます。
そして、このモディオダールというお薬は薬価がかなり高額なのです。
そこに、交通費まで上乗せされてしまうことが予想されます。過眠症患者は、中々うまく働けていない方も大勢います。出費がかさんでしまうというのは生活に直結してしまうのです。

では、どうなればいいのか?

【オンライン診療とオンライン服薬指導】

・確定診断が出ている患者さんは、オンライン診療にて処方箋を出してもらい、登録薬局よりオンライン服薬指導を受け、お薬を配送してもらうやり方です。

詳しくはこちら

   ↓↓
Pharms(ファームス)| 株式会社メドレー (pharms-cloud.com)

これが、日本睡眠学会-認定医師でもできればいいのですが⋯⋯。


ここからは、私見です。

・確定診断がはっきり出なかった患者さんはどうなるのか?
おそらく、お薬を入手できなくなってしまうのではないでしょうか?

幅広い患者さんにお薬を使ってもらう為に始まったはずが、結果的に既存の患者さんを苦しめることにつながってしまっているのです。

そもそも、今まで安全に服用していた患者さんにまで規制の範囲を広げる意味はあるのでしょうか?

処方箋を出すのは医師。
処方するのは薬剤師。
お薬を作るのは製薬会社。

しかし、そのお薬はすべて ”患者さんの為” にあるはずです。

その患者さんが困ってしまう、使用できなくなってしまうのでは本末転倒です。

なぜ、こんな事が起きてしまうのか?

すべては、そのルールを決める時に患者の声がまったく反映されていないからです。

いえ、そもそもそのルール作りに患者さんは呼ばれてすらいないのです。

使用する当事者の意見を全く聞いていないのですから、当然こんな事になってしまうのでしょうね。

不思議な話ですよね。

過眠症状を経験したこともない人達だけで集まり、実際に服用したこともない人達だけで物事が決まっていく。

患者当事者はいつも蚊帳の外。

もちろん、医師、薬剤師、製薬会社が悪いわけではありません。

何とかしてもらいたいのは、このルールを作ったお上です。(どことは言いませんが)


これからも、どうにかしてこの患者の声を届ける為に、たとえ小さかったとしてもどんどん声を上げていこうと思います。
そして、もし共感していただけた方がいましたら、まずは ”知る” という所からで構いません。

どうか、力を貸してください。


ここまで読んでくれたそこのあなた。
貴重なお時間を頂戴してしまいました。

どうも、ありがとうございました。

では。

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