もう一度、ゆっくり踏み出してみよう
ご無沙汰しております。
いつも、ゆるゆるな絵と共にエッセイを描いているのですが、今回は絵の内容を少し文字に起こしてみようかと思います。
■はじめに
実は、今年の4月頃にどこか「心」を怪我をしてしまったようで、現在もゆっくりと治療しています。
分かりやすくいうと、「適応障害」というものです。やぁ、まさか自分がそうなるなんて思ってもいなかったので、とても驚きましたね。
ここから先は、主観的な内容が多くなりますが、今回発信すると決めた理由は、決して同情して欲しいとか心配して欲しいとかではなく。
今、生きるのが苦しいなと感じている方には、「あなただけじゃないからゆっくりで大丈夫よーん」と伝えたいし、もし周囲に苦しそうにしている人がいる方には、「こんな風に寄り添ってあげるといいかもですわ」と少し力になれたらと思ったからです。
そして、実体験を通して、実現したい世界の解像度が上がったので、最後にざっくり書いてみようかと。
■「うつ」と「適応障害」の違いは?
ニュースでも取り上げられていましたが、適応障害と聞くと思い返すのが、女優の深キョンですよね。「まさか深キョンが…?!」と思った方もいますよね。うつは以前からよく耳にする言葉でしたが、適応障害という症例も出てきて、両者の違いを正確に説明できる人は少ないのではないでしょうか。
そんな私も、うつは「何かしらのストレスによって心に傷を負い、心身の状態が優れない状態」、適応障害は「あらゆる環境に馴染むことができない状態(そのような性格を持つ人)」などと捉えていました。
そして、「それって心が弱い人がやるやつじゃん」とか、逆に「ストレスない人なんていないよ」なんて思っている方もいるかもしれません。実際、診断を受けるまでは私もそうでした。
しかしながら、両者は全く別物であり、また、「心が弱い」という単純な問題でもないことを知りました。とあるクリニックのHPに書かれていた内容が参考になるのでそちらを添付します↓
上記の情報は自分で調べて分かったことであり、病院では特に説明はありませんでした。実際、適応障害にはあまり薬が効かないと書かれていますが、私が通院していた心療内科では、ざっくり現状を話して、うつよりも適応障害の傾向が強いと判断された後、すぐに薬を処方されました。笑
このように、「状況を変えたいがどこにアクセスしたら良いか分からない」や「どの情報が適切なのかが分からない」というのは、余計に不安になってしまう要因かもしれませんね。(ここはこれからどうにかしたい課題の一つ)
■実際にどうなったの?私の場合はこうでした。
うつと適応障害の違いについて簡単に説明しましたが、では、実際に心と体の状態はどうなってしまうのでしょうか。ここからは、私の体験ベースで少しお話しますね。(そんな重い内容ではないと思いますが、疲れた方はここから先はすっ飛ばしてください。笑)
私の場合は、まず身体の不調があまりに続いたり多発したことにより、何かおかしいなと発見することができました。過呼吸になったり、ホルモンバランスが崩れたり、立ちくらみしたり、感情失禁(涙が止まらない)になったり。まぁ、普通ではないな〜と実感できるレベルです。
ただ、すぐに「心療内科に行く」という決断はできませんでした。というのも、「そんな状態の自分を認めたくない」「ハードルが高いと感じていた」という思いが大きかったためです。
しかし、最終的には信頼のおける仲間の存在により、心療内科に行くことができました。私のように周囲の助言のおかげで、自分の状態を客観的に見て対処できた場合はまだ良いですが、「それすら気付いていない人」や、「気付いても知らんぷりしている人」も沢山いると思います。
このように、しんどい状況を理解してくれる人に出会えないというのも、より苦しくなってしまう要因な気がします。私も自分が経験するまでは、そのような話を聞いた時に深く相手に共感することはできませんでした。
また、この精神的問題については、タブーなのかなんなのか、なかなか発信する人も少なく、実体験ベースで参考になるものがないんですよね。それによって、「自分だけが…」というような思考に陥ってしまいます。
■しんどい時はどうしたら良いのか?
なので、実際に今しんどいと感じている人は、まずは周囲の信頼できる人に今の状態を話してみましょう。そして、とりあえず心療内科やカウンセリングを受けてみることをお勧めします。
ただし、心療内科は、病院によってはそこまで深く寄り添ってもらえる訳ではないので、「ある程度原因が明確」かつ「休みたい」という感情・心身状態の時は行くのをお勧めします(診断書を発行してくれます)。
また、休むまではいかないが、「何が不安なのか自分ではよく分からない」かつ「誰かに少し話をきてもらいたい」というときはカウンセリングなどをお勧めします。
なかなか自分では把握しにくいですが、心が怪我をしている時は、まずは休みましょう。私はとにかく1日中寝ました。これでもかというくらい。
休むことなく自分の心や身体の叫びを無視してしまうと、後にもっと大きくなってしまいます。放置すればするほど傷が深くなり、治るにはかなりの時間を要することになります。身体の怪我と同じなんですよね。
そして、何より、もっと自分に「やさしく」あっていいです。
自分の身体や心の状態を知っているのは自分だけです。その唯一の絶対的味方である自分だけは、自分のことを大切にしてあげましょう。身体や心を犠牲にしてまでやることなんてこの世の中にないです、きっと。
生きる上で最も大切なのは、ただ「生きている」ということだと私は信じています。
■周りにしんどそうな人がいる場合は
まず、私もそうだったのですが、案外このような症状は、人ごとのように見えて、意外と私たちの身近な出来事だったりします。
ぱっと見辛そうに見えない人でも、実は心の中は空洞になってしまっている人がいます。なかなか気付くのは難しいですが、もし相談をされた場合は、まずは本人の話をじっくり聞いてあげてください。とにかく、「うんうん」と聞いてあげてください。
何かアドバイスしようとか、「みんなそうだよ」という言葉を投げるのではではなく、「あなたは既にすごくがんばっているよ」というメッセージを伝えてあげてください。それだけですごく救われます。受け入れてくれる人がいるというだけで、すごく心が軽くなります。
そして、状況に応じて心療内科やカウンセリングという手段を提案してみてください。その後は、本人が決めて動き出すと思います。
ただ、本人は急に人に会いたくなくなったり(嫌いとかそういうのではなく)、連絡したくない時もあるかと思います。そんな時は、大変かもしれませんが、受け入れてあげてください。本人も自分と必死に戦っているので、温かく見守ってあげてください。相談してきた時点で、あなたのことをとても頼りにしていることに変わりはありません。
■さいごに
と、こんなことを書いている私も現在進行形で向き合っていますが、少しずつ自分のストレッサーとなっていたものがわかってきたように思います。
そして、このような症状で苦しんでいる人が、ここ最近は本当に増えている気がします。
コロナの影響もあり、人と直接的な交わりがなくなったり、家から出ないことで心も身体も閉鎖的になったりと、社会人だけでなく、学生から幼い子供までが苦しいと感じている人が多いのではないでしょうか。
そのような人たちを、どうにかして救いたいなと思っています。早い段階で心を軽くしたり、プラスにならなくてもいいからゼロのラインまで心の状態を持っていけるようなことが今後できたらと思います。
自分がこうやって実際に経験できたのも、良いきっかけになりました。やはり、経験してみないと深いところまでは理解できません。
「食」というこれまで扱ってきたテーマは、身体や地球の健康をメインで考えていましたが、今後は「心」の健康にもアプローチしていこうと思います。多くの方の幸せに携われる、表面的ではない、本質的な仕事を追求します。
とても苦しいけれど、その恩恵を受けて以前よりも視座は上がった気がするので、それと向き合いつつ、周囲の協力のもと突き進んでみようと思います。
たくさんの方のご縁とご協力で、少しずつ話が進んでいるのですが、何もない私の話に耳を向けてくださる方がこんなにもいるかと思うと、それだけで心が温かくなり、「うれし涙」が溢れそうです。
生きていてよかった〜と思うのは、もしかしたらこのような些細な瞬間なのかもしれませんね。
人々が一人で苦しまず、みんなで幸せを分かち合える世界を目指して、私も、もう一度踏み出してみます。
24歳、北海道生まれ。2022年に日本一寒い村である北海道旭川市江丹別町への移住を決めると同時に、「&SHEEP」の立ち上げを決意🐑羊を通じて、心も身体も環境もととのう、そんな新しい衣食住のかたちを発信します⛄️🏠