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臨時休校時に学童保育が初めてネット資金調達した多事争論

新型コロナウイルス感染拡大により2020年2月27日、当時の安倍首相が3月2日からの学校の臨時休校要請を行ったところからこの投稿は始まります。混乱の最中、学童保育父母会の資金調達係として東奔西走した話です。今後別の災害等が発生した場合、学童保育の会計資金調達担当者がとりたい初動策としてとらえていただけると幸いです。

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学校は休校になってしまいました。各学校はハチの巣騒ぎですが、学童保育もどうしていいか分からない状況になっています。厚生労働省や自治体からは方針が伝わってきません。会計担当者ではありますが、同時に直前父母会長という立場もあります。当面の方針について入所児童保護者会を臨時で開催することになりました。

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最大のポイントは開所か休所かです。インフルエンザ蔓延時の対応は登所停止になります。閉鎖するとなると児童の扱いはどうする?自分はインフラ職場なのでリモートワークができません。市内公営の放課後クラブは?他の父母会学童は?近隣市町村の動向は?株式会社学童の動向は?それらを調べたうえで会議に臨みます。会議までの間次々と情報が入ってきます。

開所状況

これらの情報をもとに臨時保護者会を開催した結果、午前からの開所となりました。支援員負担軽減のため、火曜日と木曜日は各家庭で弁当を用意、月・水・金は学童保育で昼食を提供します。そのほか、感染防止策について話し合われ、マスク等は各自用意し、共通して使用する消毒消耗品は調達することになりました。ただ、当時はマスクすら入手困難な状況。アルコール消毒のウェットティッシュをかき集め、しばらく続く一日保育に備えることになります。

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いきなり一日保育です。子どもたちの面倒を見る人の手配は?人件費は?
手配は正規職員に依頼し、卒所生にも頼りました。大学生支援員も他のバイトがなくなったこともあり人員は確保できました。人件費は当面持ち出しです。しばらくは蓄えを崩して人件費に充てます。

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出費は(1)人件費 (2)消毒消耗品(3)昼食(4)一日保育における教材費(材料費)で増加しました。年度末ということもあり、補正予算が組まれて行政からの支援内容が通知され始めました。市の担当者とは窓口やメールで毎日やり取りを行いました。学童保育を経由すると対応が遅くなるので、ダイレクトに市担当者とやり取りを行います。これにより人件費増加分と消毒消耗品は何とかなりそうです。残る(3)昼食費は民間企業に支援を求めました。

ローソンからは入所児童用におにぎりを頂きました。市内各企業からは昼食弁当の提供がありました。

赤い羽根共同募金からは昼食のための費用と6月からの学校再開に備えた学習支援費用を頂きました。

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セーブ・ザ・チルドレンからは休校時にかかるサポート費用を頂きました。子どもたちが一日保育をする中でじっとしているだけでなく、のこぎりなどを使って創作を行ったりするのに必要な資材を購入しました。年度替わりの忙しい時期です。通常の決算業務と行政への補助金申請を行いながら、民間への支援を求めていきました。

情報入手は各都道府県の社会福祉協議会などのボランティアサイトや

各民間財団のウェブサイトを毎日巡回点検し、新規に募集しているものがあれば積極的に応募していきました。助成申し込みで採用されたものも多く、休校期を乗り切るのに十分な費用を助成頂きました。民間助成金の特徴としては振り込みが速いことです。すぐに費用を必要としている時は民間助成金が非常に助かりました。

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総括になりますが、コロナ禍休校当時は何かと費用がかかりました。行政からの補助金、民間企業からの助成金を組み合わせて大変な時期を乗り越えました。コロナ禍や災害時には何らかの支援が企業サイドからなされます。それらの情報を自身のアンテナでとらえ、申請行動を起こしてこそ助成を手にすることができます。天災や疫病流行は発生してほしくありませんが、いざ発生した時に会計・資金調達という実務で適切な初動をとることができるかどうかで子どもの居場所としての真価が問われると考えます。資金調達係の役割は非常に重要です。

父母会学童保育の資金調達係として奮闘した上記投稿もご覧ください。

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