10日間出張。石川県珠洲市で感じたこと
今回、本業仕事で石川県珠洲市に出張し、災害復旧業務を担いました。
能登地方には令和6年能登半島地震の災害ボランティアで既に3回現地入りしており、非常に思い入れのある場所です。
災害ボランティア時に考えたことは上記記事を始め、3本の記事として投稿しました。
今回は本業仕事での出張です。貴重な経験を忘れることのないよう文字で残しておきたく、休憩時間等を使用して撮影した写真を用いて、石川県珠洲市に滞在した10日間で感じたことを述べていきます。
ただ、本業における正式な記録ではなく、業務上知り得たことについて記載するわけにはいかないので、ある程度一般的な内容に投影したうえで記事を書くことにしました。
令和6年4月現在、珠洲市は倒壊家屋が多く残り、地震の傷跡が多く残っています。(倒壊家屋が私有財産であるため、それらの写真はここでは投稿できません。)写真は水田が広がる地域です。稲作を始めるべく、水が張られた田園の周辺にはひび割れた道が地震当時のまま残されています。
道路状況は幹線となる国道は普通に通行できるものの脇道にそれると下水マンホールが突出している場所が多く残っています。
橋も通行止めになっている箇所が多くあります。夜暗くなり、周辺の街路灯がない中でこのような場面に出会うと安全な退避が困難になります。
生活インフラに目を向けると電気が復旧し、街の生活が戻りつつある中で水道の通水状況は復旧途上です。写真は池の水をろ過、塩素消毒する機械です。安心できれいな水を作ります。浄水場が出張してきたような感じです。
蛇口をひねると水が出てくる場所もありますが、まだまだ通水を待っている地域も多く、水道事業者や工事業者が日々奮闘して通水地域を日々拡大している状況です。
各地の自治体職員が日々、結集しており、インフラの復旧は目に見えて進み始めた状態です。震災から3ヶ月経過するなか職員を送り出す報道もされています。
スーパーマーケットは短い時間ながら営業を開始し、生活の再建に役立っています。珠洲市民は生活するべく日々奮闘中です。
工事業者はホームセンターで資材を買い求め、現場での工事や作業員宿舎での衛生環境に役立っています。街中は至る所で復旧工事が行われ、頑強な作業員が日々奮闘しています。これは災害復旧には欠かせない段階です。
よく作業員の汚れた状況を毛嫌う投稿がSNSで見られますが、とんでもない。きつい汚い作業を皆が嫌がったら、災害に遭遇した場合に誰が街を復旧してくれるのだろうか。感謝こそすれ、毛嫌いするなんて言語道断だと強く訴えたい。
一方でおしゃれなカフェも営業を始めました。紙皿での提供ですが、スパゲティやリゾット、サンドイッチを食べることが出来ます。
珈琲は自家焙煎で味わい深く、優雅なひと時を過ごしました。この時はタルトと一緒に味わいました。タルト・・・非常に美味しかったこと。
珠洲市には復活できるだけの土台があります。見附島。軍艦の姿をしていることから軍艦島とも言います。海岸には松原もあり景勝地です。
珠洲の椿からは椿油が採取できます。名産品はありま~す。
珠洲の焼き物。奥能登の工芸品は輪島塗だけではありません。
歴史を感じさせるモニュメント。珠洲市役所前にあります。
能登半島の先端部分て非常に大きいですね。桜峠では名産品が多く取り扱われています。金沢の名酒。福光屋の加賀鳶はここで買いました。道の駅は随所にあります。
宿泊は隣町の能登町でした。詰所まで車通勤になりますが、朝は素敵な朝日。夜は満天に星が非常にきれいで感動しました。また写真では映しきれませんが、満月が海の水面に映えて幻想的な景色を眺めることができました。
奥能登って隠れた魅力たくさんありますね。インバウンドで観光地が脱日本化していると嘆くのだったら、このような感動的な風景を見に奥能登に来ればいいのです。
奥能登には全国自治体職員が集結しています。インフラ復興だけでなく、生活を守るために遠路はるばる出張しているのだと感じます。
民間も負けてはいません。綺麗なトイレカーが提供され、作業員宿舎に配備されています。作業員がモチベーションを保つのに大いに貢献していることでしょう。日本中が能登を応援しています。そうでなければこのような事態にはならないでしょう。
今、珠洲は復興の途上です。今回の10日間出張では様々な変化を身に感じて帰ってきました。現地を離れたとしても育んだ気持ちは決して途切れることはありません。
さて、能登地方への遠征は勤務地の珠洲市、宿泊地の能登町、災害ボランティアで訪れた穴水町と七尾市、道の駅で寄り道した中能登町と志賀町。あとは輪島市だけが残りました。
今月15日。日帰りではありますが、輪島市を訪れて災害ボランティア作業に従事することにしました。これで全ての市町村と繋がりができます。
仕事上の一コマ。名札や職場が分かるものをトリミングして1枚投稿してみました。(これでもわかる人にはわかってしまいますが、ご容赦よろしくお願いします。)
総括になりますが、10日間の出張は日々考えさせられ、日々気づきと学びを感じました。この出来事で得られたことは今後の人生できっと役に立つことでしょう。
これから個人的にも能登の復興に積極的に関与していきたいと誓いを新たに日々奉仕に前進していきたいと思います。
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