見出し画像

雨。時々、怪電波

お天気キャスターが怖い顔で明日の外出自粛を訴えている。
怪電波を受信した執着が、思い込みと曲解の雨を降らせるのだそうだ。

久しぶりに籠る準備をしようと思う。
明日は外に出ない方が身のためだ。
テレビのニュースでは明日の天気で話題が持ちきりである。
思い込みと曲解の雨は誤解を育て、衝突の種を生む。
衝突の雨は傲慢と怠惰で芽を出して、陰鬱の葉で大地に翳りをつくる。

こんな時でも仕事がある人は大変だ。
特注のレインコートは値が張るという話だそうだ。
年がら年中在宅ワークの自分にはあまり関係のない話だけど、こんな時こそ大人しく籠っておくのが正解だろう。

昨日届いたばかりの新刊と、お気に入りのお茶菓子。コーヒーは頂き物の良いやつがまだたくさん残っていた筈だ。
完璧な籠り活動を充実させるためにはこれだけではまだ足りない。
簡易太陽乾燥機にブランケットを投入する。
明日、お日様の下で干したのと同じくらいほかほかのブランケットに包まれながら本を読むためだ。
地下室の空気清浄機は昨日辺りからフル稼働している。
シェルターにもなっているので基本的に空気の入れ替えは頻繁に行ってはいるのだけれどまあ、気分の問題である。

気合いを入れたのはいいけれど、あんまりやり過ぎても結局使わなかったりするので、なんだかちょっと足りないくらいが丁度いい。
強い匂いは苦手なので、アロマかなんかを焚くことはないけれど、柑橘系のフレッシュウォーターを二、三回クッションにプッシュするだけでだいぶリフレッシュできる。

ルームウェアは着込み過ぎて年季の入りまくったくてくてのスウェット。触り心地がベテラン過ぎる気持ちの良さなのだ。
沢山集中出来るように熱めのお風呂にしっかり入って、睡眠時間もたっぷりとる。

悪天候の日には気分もどっしり下がるので体調はなるべく万全がよいのだ。
時々、自分たちでもおかしな気候の時があるけれど、その謎は未だ解明していない。
短くて1日、長いと3日程降り続ける。
うじうじ、じとじと、陰気な雨だ。

予報では短い筈だが、万が一の事も考えて一応軽く準備をする。
すると言っても仕事の準備なのだけど。

カラッと晴れた青空に想いを寄せながら、ゆるっとした昼下がり、思い思いの時を過ごすことだけを考えて、わくわくしながら準備を進める。

どんなに退屈な時間だって、楽しんだもの勝ちなのだから。

この記事が参加している募集

スキしてみて

いつも応援ありがとうございます! 頂いたお代は、公演のための制作費や、活動費、そして私が生きていくための生活費となります!! ぜひ、サポートよろしくお願い致します!