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やけど

君の体温で低温やけど、心が溶けて落っこちた。
ケロイドみたいに跡に残るのは、あの日の記憶。
焼き付いて離れない、ヒリついて、痛い。

水膨れが破けるみたいに、薄く腫れ上がった皮膚が破けて、体液が決壊する。このまま、流れ続けたら、膿んだ気持ちも出し切れるかな。

忘れたいのに傷跡が思い出させる。
忘れたいのに痛みがそれをさせてくれない。
忘れたいのに、憎いくらいで、だけどどうしようもなく愛おしい。

やけど、ケロイド、君とパレード。
あの日の記憶、君は忘れて。
傷跡なぞって、記憶に触れて。
どうしようもないくらい、痛い。

どうしようもないくらい

愛しい。


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