#10.頑張れない日

なんのやる気も出てこない日ってあると思う。

あさ起きて、布団から出られない。
何か嫌な予定がある訳でも、嫌な天気でもない。
ただ、なんとなく、頑張れない日がある。

そんなとき自分は、徹底的にサボることにしている。

肩の力を極力抜ききって、ハードルを下げれるだけ下げる。
頑張れない日に無理してもしんどくなってしまうだけだから。
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あさ、まさに目が覚めた瞬間に気づいた。
あ、今日頑張れない日だ。
いつもより時間をかけて布団から抜け出し、いつもは手間をかけてドリップするコーヒーも、今日はインスタントコーヒーにする。
コーヒーを飲んで、もう一度布団に潜る。
寝転んだまま読みかけの本をなんとなく読んだり、仕事以外のメールをチェックして、ダラダラする。

テレビをつけてドラマをなんとなく横目で見ながらぼーっと過ごす。

ひる、と、ゆう、をいつのまにかスキップしていた。さすがにお腹が減ったのでインスタントラーメンにお湯を入れる。

3分間を測ってくれるのは、昨日降ってきた百日草で作った砂を入れた砂時計だ。
一発目はオシャレに紅茶でも淹れようと思っていたけど、まあ、仕方がないので気にしない。

インスタントラーメンは、ちょっとしょっぱくて美味しかった。

すこし臭う気がしたので換気をする。
なんとなく湿った風に、だらしなさを窘められたような気がしてモヤっとする。
ふたつの月は、雲に隠れて出てこない。
大好きな月も今日は閉店してしまってる。

なんとなく、ついてない感じがするのは、自分のせいか、世界のせいか。
隠れた月の引力のせいか。

そのままベッドに倒れ込んでまた、グダグダ。
こんな時、ペットでもいたら気が紛れるのにと思いつつ、掛け布団に顔を埋める。

このまま眠ってしまおうか、あ、でも日記はつけなきゃ。

今日はなんともダメダメな1日だったけど、毎日100点に過ごせる人間じゃあないので、そこんところは許してもらおう。
誰に？いや、自分にである。
明日の自分に期待して、今日を終わりにしてしまおう。

すっかり冷めたインスタントコーヒーをのみほして、ぐずぐずな今日を締めくくった。