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歌の力に無条件に泣かされる「SING ネクストステージ」感想

前作「SING」の公開からなんと6年の月日が経った。
同じイルミネーション作品である"ミニオンズ"のように続編が連発されることもなく、USJでのアトラクションなどは作られたものの、映画「SING」は完結型の単発映画だったのかなと続編を諦めていた。

しかし昨年、驚くことに続編の特報が突如飛び込んできた。
そして今月、念願の次作「SING ネクストステージ(原題:SING2)」が満を持して公開!
前作が「平凡な生活を送っていた動物が、舞台という夢を目指すサクセスストーリー」だったのに対し、今作はより力を合わせて大きな舞台を成功させる、いわゆる「心温まるチームワーク」の物語だった。

※私は字幕版で鑑賞したので、以下字幕版の感想になります。

反則級!圧巻の名曲たち

「SING」と聞いてまず思い浮かぶのは豪華すぎる名曲たち。
前作でも恐るべき選曲だったのに、今作はよりパワーアップしていると感じた。そして本当に贅沢な使い方をしている。
例えば序盤のオーディションの場面、応募者が歌い始めるが、冷徹なオオカミであるオーナーのジミーは有無を言わさず曲の途中でボタンを押し、強制退場させる。この場面のためだけに超有名曲群を一瞬だけ使用している。
なかでもADELEの超有名曲「Hello」が最初のワンフレーズだけで終わっちゃうのは笑ってしまった。
エアロスミスのアノ曲もネタに使われたり、日本人の我々でも耳にしたことのある有名な洋楽を惜しみなく使っている。

そして、やはり特筆すべきは何しろU2がこの作品のために新曲を書き下ろしていることだ。
それだけじゃなく、ボーカルのボノが物語の重要な役であるライオンのキャロラインを演じているのだ。ボノが演じるキャロラインは貫禄たっぷり。

その他、ホールジーファレル等、今をときめくアーティストたちが声優として惜しげもなく美声を披露している。
(個人的にはホールジーがストラッツの曲を歌うのが、嬉しいサプライズだった!)

もちろん、前作からの俳優陣も負けていない。
なかでもタロン・エジャトン扮するゴリラのジョニーが歌うColdplay「A Sky Full Of Stars」はイントロのピアノから鳥肌モノ。不覚にも映画館で泣いてしまった。
本当にジョニーは毎回良い所をもっていくよなぁ…

さらにスカーレット・ヨハンソン扮するヤマアラシのアッシュがギター1本で歌うU2「Stuck In a Moment You Can't Get Out Of」もどこまでも優しく心を包み込む。なんと1発撮りだったらしいから驚きだ。

そしてミュージカルのクライマックス、流れ出すのは同じくU2「I Still Haven't Found What I'm Looking For」!!
しかもこれがボノとスカヨハのデュエットだなんて、私たちはどういう世界線にいるのだろうか…感激でしかない。
あのイントロのギターをかき鳴らしながら出てくるキャロライン。
また私の涙腺が決壊した瞬間だった。

さらに今作では「ブラックパンサー」や「ナイル殺人事件」の好演も記憶に新しいレティーシャ・ライトもジョニーにダンスを教える猫役で出演していたりする。
まだまだ魅力については書ききれてないが、とにかく歌手と俳優双方ともに超豪華キャストが織りなす一大ライブ・ミュージカル・お祭り映画だった!

前作ファンならニヤリとする内容

前作ファンへのサービスも忘れていない。
主要キャラだけでなく、前作の脇を固めたキャラもたくさん出てくるのが嬉しい。
前作ではムーンたちに厳しかった羊のナナ。今作ではムーンに勇気を振り絞ることを教えてくれたし、ジョニーの父で強盗を生業にしていたビッグ・ダディも物語の後半でムーンたちに力を貸してくれる。

イグアナの秘書のミス・クローリーは今作でも健在。
システムオブアダウンを歌わせるミスマッチに笑ってしまった。
なんと監督直々に声を担当しているそう。愛着もあるのだろう 笑

ただ、個人的に気になったのは、前作で行方がわからなくなったマイクのその後。今作での登場を期待していたが、残念ながら最後まで音沙汰なし。
やはり前作のラストでヒグマに食べられちゃったのだろうか…。
憎いヤツではあるが、3作目があるならば是非ともカムバックしてほしい。

また、前作での感動的なセリフが、今作でも使用されているのは良かった。
久しぶりのライブに緊張していてるキャロラインに対して、ヤマアラシのアッシュが「歌い始めることが何よりも大事。」と声をかける。このセリフは前作でも印象的だったし、ナナが劇中で言ったように「ガッツ・スタミナ・信心」が夢を叶えるキーワードだということは、シリーズに共通するテーマだと思う。

何故IMAXでやらない!?

鑑賞中、ほぼ常に爆音で音楽が流れるまさに"ライブ映画"な今作。
前作ではIMAX3Dで上映されたが、今作は上映無し。
それどころか、私の最寄の映画館では字幕上映すらやっていない始末!

字幕版で、おそらく国内で鑑賞できる一番良い環境は「ドルビーアトモス」版だ。私は片道1時間半かけて見に行った。
でもその甲斐はあった!できるだけ良い環境で見なければ!

字幕派の皆さんへ、多少家から遠くても「ドルビーアトモス」版を上映している劇場へ足を運ぶことをおススメする。
絶対後悔はしません!!

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今作のパンフレット、キラキラのラメ加工!
監督や各出演者、そして吹替版キャストのインタビューまで盛りだくさんの内容でした。

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