ある夫婦の中古マンションリフォーム成功例(施主目線)
はじめに
2018年に中古マンション購入とフルリフォームを体験した夫婦の参考記事です。私たちは「もう2度とリフォームはしたくない」と思うぐらい力を注ぎ、その甲斐あってかほぼイメージ通りの家で暮らせている実感があります。住み始めて1年半以上経ちましたが快適です。
夫婦それぞれのイメージのずれ、自分たちと業者のイメージのずれ、断片的な部材サンプル、ショールームと現場との違いなど家づくりは不確定な要素だらけでした。その中で希望を叶えるために施主は労力を惜しまずイメージ通りになるよう努力が必要だと思いました。
この記事では自分たちが体験した中で特に大事だと思ったことをまとめました。売主、不動産会社、設計事務所、工務店、職人の方々のお力はもちろんですが、自分たちの学びも多くありました。リフォームで失敗しないためのヒントになれば嬉しいです。
※以下の情報は掲載していません
・金額(物件、リフォーム、ローン)
・業者名(不動産会社、建築家、工務店)
想定読者
・中古マンションを購入してリフォームを考えている方
・「好き」がはっきりしていて、こだわりに自信がある方
・業者にほぼお任せのスタンスではない方
・施主による失敗しないリフォームの記事が読みたい方
私たちについて
・夫婦それぞれものづくりやデザインの仕事をしています
リフォームまでの大まかな流れ
1:気に入った物件が見つかり、売り情報を待つ
2:売り情報を待っている間に建築家を決める
3:売りに出されたので購入
4:設計
5:工事
物件探し
いつか自然豊かなエリアに家を建てて移住したいと考え、最初は賃貸に住みながら土地探しをする予定でした。ずっと貸家を探していたのですが、たまたま外観が気になったマンション(以下Aマンション)を内覧したところ夫婦で一目惚れ。翌日申し込みしたのですがひと足遅く。。。
こだわりが強い夫婦が一目惚れするような物件はそうそうないだろうとあきらめきれず。調べると分譲もしていたことを知り、相場も予算ちょうどぐらいだったので「今度売りに出されたら購入しよう」と決めました。
地元の不動産会社数件に売りが出たら連絡してもらうよう依頼して、ネットでも毎日のようにマンション名で検索していました。あと、マンション口コミサイト(マンションノートなど)から売り情報の通知が来るようにしていました(正確には「通知が来るようになっていた」です)。クチコミを見るために登録していたらある日通知が来たのでびっくりしました。
<まとめ>
・気になる物件を見つけた
・気になる物件の売り情報にできるだけ早く気づけるようにしておいた
(例:不動産会社に依頼・WEB検索・マンション口コミサイト)
・一軒家やマンションにこだわりすぎず、気になったら内覧
建築家探し
目当ての物件が見つかった時点で建築家探しを始めました。物件が売りに出されたら購入と設計依頼をすぐできるようにしておきたかったのです。「この方にお願いしたい」と思える方に出会えるまで時間がかかると予想していました。
当時は別の県に住んでいたので、Aマンションのある県に事務所がある建築家なら打ち合わせついでに自分たちで現場に行ったり、何かあれば建築家が現場に足を運んでもらいやすいと考えました。
Houzz・homify・SUVACOなどの建築家紹介サイトで物件のある県で絞り込み、「ひたすら実績の写真を見る→気になった建築家のWEBサイトの実績を見る→ブログを読む」を繰り返しました。ブログは人柄が出ると思うのでしっかり読みました。
最終的には2人の建築家とお会いして決めることができました。Aマンションがいつ売りにでるか、購入できるかも全く未定でしたがみなさん快く対応してくれました。
・打ち合わせの雰囲気が良かった
・建築家の方の服装が好みだった
・事務所の居心地が良かった
・事務所に好きな家具があった
・ブログで好きなブランドのものが紹介されていた
・物件の近くに事務所がある
が決断を後押ししたと思います。あとは細かいこだわりのやりとりを心地よくできるイメージを持てるかが大事でした。建築家は自分たちで選べますが、工務店(工事業者)は建築家が決める流れだったので、建築家の人柄や信頼性も大事だと思います。リフォーム専門会社という選択もありましたが、私たちには建築家とじっくり進める方が合っていると思っていました
<まとめ>
・物件購入前に建築家を探した
・建築家紹介サイトを利用
・事務所と現場の距離を考慮
・いろいろな部分でセンスを確認
・心地よくやりとりができそうな人柄を重視
・工務店は建築家が決める流れだった
物件購入
Aマンションのことを知って半年も立たないうちに登録していたマンション口コミサイトから売り情報の通知が来ました。
すぐ担当不動産会社に連絡して(売り情報連絡を依頼していた会社ではなかった)、後はとんとん拍子で購入まで進みました。よほどのことがない限り「買う」を決めていたので、他の希望者より動きが早かったのもよかったと思っています。
古い物件なので耐震性の心配がありましたが、マンション組合の方がすぐ耐震審査の資料を送ってくれたのでいろいろクリアになりました。ちなみに銀行からローンを借りるときにこの耐震審査結果は重要でした。物件の価値に関わる情報は重要なようです。
<まとめ>
・売りが出たらすぐ動いた
・耐震情報は確認
設計
Aマンションが購入できたので、さっそく具体的な打ち合わせが始まりました。設計は1カ月に1~2回の打ち合わせ、ときどき現場確認、あとはメールのやりとりで進みました。メール確認と返信は仕事から帰った後なので寝不足の日々でした。
だぶんこうだろうと勝手に判断せず、気になった点はすぐ質問しました。私たちと建築家で認識が違ったこともありましたので、後悔にならないよう質問したのは大事でした。
私たちは細かい部分までこだわったので建築家も大変だったと思います。。。途中から提案ベースというより私たちのこだわりをどう設計に落とし込むかに切り替えて柔軟に対応していただいた気がします。
私たちの大きなテーマとして「北欧」「深み」というものがありました。表面的な北欧‟風”にならないよう、旅行の写真からテーマにあった写真を集めて建築家に渡しました。写真とは別にテキストベースの希望リストもつくりました。
全体的には白い壁と木というイメージがありましたが、ぼんやりしすぎているのでもっとポイントを決める必要がありました。集めた写真の中からさらにお気に入りを絞り込み、天井が木ということが大きいポイントとわかってきました。毎日部屋に入ったときに「わぁ」と思えるようにしたかったので、天井を木にすることでそれをかなえられる気がしました。その他にも仕事部屋の壁一面の棚と室内窓は必ず実現させたいポイントにしました。
やりたいことは山ほどありましたが予算的に厳しくなるのは想像できていたので、これだけできればぎりぎり満足と思えるイメージを大事にしました。このあたりは物件を見つける前から決まっていると後がスムーズだと思います。
↑一番参考にした旅行で撮った建築の写真
↑建築家と職人の方による最高の天井です。完成を見たとき夫婦で大喜びしました。
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