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好きな小説家10人(+おススメ作)

おはこんにちばんは!富井サカナです。
はじめましての方、趣味でゲームを作っている子持ちのリーマンです。

以前に好きな作家をnoteでまとめたことがあるのですが、
読書の秋が終わらぬうちに改めて形式を変えてまとめてみました!
読もうと思った(ていた)作家や気になった(ていた)作品などがあれば
是非これを機に読んでみてはいかがでしょうか!
自分の趣味だけで読んでるとあまりジャンルが広がらないですよね!
私もちょくちょく他の方の好き/おススメ作家を探しています。

なお、好き+実績からの信頼度+今後の期待度を加味してなんとなくの総合ポイント順に並べています。

①東野圭吾

言わずと知れた日本一著作が売れている作家です。先日新宿駅で全世界1億部突破という広告を見ました。かなりの多作な上に超傑作~傑作も多数あります。エンタメ系ミステリとして設定の幅広さや、展開・見せ方などはもはや達人の域と思います。長期にわたって面白い作品を量産し続けられるのも凄いです。文庫化された著作は最近の買い忘れ以外は全作読んでいます。最近はたまに手抜き(もしくはさすがに衰え?)を感じることもあるので信頼度は以前よりは下がってはいますが、トータルで見たらまだまだやっぱり一番好きなんだと思います。


マイベストワン「白夜行」

これまで読んだ小説の中で人生で一番ストーリーに感銘を受けた小説です。こんなに面白い物語があるの?とワクワクが止まらず、読み始めたが最後、深夜遅くまで夜更かししてそのまま読み切りました。今読んだら感性が鈍った分&その後の読書量のせいで衝撃度が下がりそうなので読みたくない気持ちすらあります。


他のおススメ

個人的なセカンドベストは「秘密」「容疑者Xの献身」あたりです。あとは講談社文庫の初期~中期作品はほぼ外れがない気がします。著作数も多く随分楽しませてもらいました。評判の割に楽しめなかったのは「手紙」「幻夜」くらいです。



②貴志祐介

寡作の作家というイメージがありましたが、その分作品のクオリティの平均値は日本一だとずっと思っていました。近年は刊行ペースが上がった気がしますがその分読みやすいライトな作品が多い印象です。個人的には神格化さえしていた信頼が若干揺らぎ気味ですが、それでも多大な労力をかけて放った渾身の一作の超傑作度は素晴らしいものがあります。東野圭吾は読書を始めた20年前には既に超が付く売れっ子だったため、好きな作家を聞かれたらずっと貴志祐介と答えています。


マイベストワン「天使の囀り」

ベストワンは超悩みましたが、悩んだ中で知名度が一番低そうなものを選びました。ゴリゴリのホラー作品ですが、アイデアそのものの素晴らしさと取材に基づいた緻密な筆致が堪らなく良いです。ここまで面白い小説を書くのは突き抜けた能力と執念がともに必要なんだろうなと感じた記憶があります。


他のおススメ

「クリムゾンの迷宮」「黒い家」「青の炎」「新世界より」「悪の教典」あたりがマイベストワンで悩んだ面々です。「クリムゾンの迷宮」と「悪の教典」はただの個人の(悪)趣味かもしれません。上記に「ISOLA」「硝子のハンマー」などが加わる「悪の教典」の2010年頃までの作品群はどれも素晴らしく好きです。普通に面白い程度の作品だと期待外れと思ってしまいます。ただ、「雀蜂」だけは心から駄作だと言えるので、ファンになるまでは絶対に読むのは避けてください。



③米澤穂信

超一流作家の評価が完全に定着した感があります。本格系作品やブラック系、ラノベ風日常ミステリなどどんなジャンルでも傑作を生みだせる守備範囲の広さは私がちゃんと読んでいる範囲では一番だと言える気がします。作風の広さでファン層も広そうな印象なので、ポスト東野で圧倒的な覇権を握りそうな気がしています。直木賞受賞作の黒牢城も新たな境地っぽくて凄く楽しみにしています。(テコでも文庫を買って読む派なので待ってます)


マイベストワン「インシテミル」

代表作だらけの作家さんなのでどう考えてもそれじゃないだろと思われそうですし、同行の志ではない「氷菓」のアニメから入って試しに読んだ人は投げつけそうな一作ですが、これはもう完全に個人の趣味です。「バトルロワイヤル」を読んで以降、単純にデスゲームものが好物となりマンガも含めて割と読み漁っていますが、今のところ「クリムゾンの迷宮」と並ぶかやや上くらいで最も好きなのがこの作品です。ミステリ好きなら更に楽しめるはず。


他のおススメ

他のおススメは「折れた竜骨」「儚い羊たちの祝宴」「満願」あたりでしょうか。現状では文庫化作品は小市民シリーズ以外ほぼ読んでいますが、普通~イマイチと思った作品は1つもないので驚異のヒット率ですね。アニメ化もされた大ヒットの「古典部シリーズ」も割と好きではありますが、つい作者さんじゃなくても書けちゃう気がしてしまいます。



④有川浩(ひろ)

映像化作品も多数ある売れっ子作家さんです。何と言っても読書習慣があまりない人でも気軽に楽しめるであろう読みやすさと前向きな恋愛要素が魅力です。こだわってエンタメに振り切っていると感じる超エンターテイナー。名前表記が馴染みの漢字からひらがなになりましたが、「ひろ」と言えば自分の中では高橋ひろさん(次点は鈴平ひろ、ヒロ・ヤマガタ)なので、女性感が増した気はしないです。なんで表記変えたんだろう。


マイベストワン「シアター!」

横並び気味の傑作作品が多いので1冊を決めるのが難しかったのですが、作者っぽい作風ど真ん中のラブコメ要素ができて、知名度が「図書館戦争」シリーズより劣るであろうこちらを選んでみました。あまり細かいことは覚えていないのですが、読後の「面白かった!」というイメージが一番強かったイメージがあります。ただ、確か2冊目が出てなお未完気味です。


他のおススメ

何を読んでもほとんどの確率で期待通りの面白さは担保されている気がするので、あらすじを読んでお好みで選んで良さそうです。自衛隊三部作(「塩の街」「空の中」「海の底」)も好きですし、映像化した「フリーター、家を買う」「県庁おもてなし課」「空飛ぶ広報室」なども面白いです。最近読んだ「アンマーとぼくら」「イマジン?」も良く、クオリティはずっと高いままなので今後も楽しみです。



⑤湊かなえ

直前に挙げた有川浩さんとちょうど真逆のような、後味の悪い作品を書くプロです。感情をマイナス方向に刺激する術を知り尽くしているようなイメージがあります。デビュー以来の刊行ペースも早めで、多作で外れがないのでファンにとって有難いです。映像化作品も数多く、「イヤミスの女王」としてあっという間に売れっ子作家に君臨したので知名度も高そう。他にもイヤミスを売りにしている作品・作家の本は割と読みましたが、さじ加減含めてやはり湊かなえさんこそ至高と思います。


マイベストワン「告白」

読書を始めてから数多くの小説家が大型新人として華麗に登場しましたが、今でも一番の衝撃作が本作です。これはとんでもない作品だ!と読みながらメチャクチャ感激しました。非常に珍しく映画も観に行くくらいハマり、また映画の出来も非常に良くてもうひと驚きしました。少し前まではただの主婦だった方がデビュー作でこの完成度とはなかなか信じられないです。凄い才能を持った人がまだまだ市井にも眠っているんだろうなぁ。


他のおススメ

他のおススメは「リバース」です。また、「白ゆき姫殺人事件」は形式が面白く、今趣味で作っているゲームは割と影響を受けています。他にもっとおススメはあるはずなのですが、タイトルが似通っているせいなのか「告白」の印象が強すぎるのか、なかなか他の作品の記憶が定着しないですね。湊かなえ作品自体を未読の方は作風を把握するためにもとにかくまずは「告白」一択で間違いないです。



⑥野崎まど

ようやく少しずつ知名度を増しているものの、ラノベ出身とかアニメの住人という印象からかまだまだ過小評価されていると思える作家さんです。惜しむらくはもう少し刊行スピードが上がれば!といったところでしょうか。そろそろ更に爆発的な売れっ子になるのを待ってます!


マイベストワン「know」

SFジャンルは大好きだけど海外の本格モノも伊藤計劃も面白いけどちょっと読むのに体力がいるなぁ、なんて思ってしまうなんちゃってSF好きの私が「そろそろ国産作もちゃんと読もう!」と思っていくつか読んだ中で巡り合った国内の傑作SFモノがこちら。自分がいつか書いてみたいとぼんやり思っていた脳内傑作がこれ以上ない形に出来上がっていて驚きました。その後文庫化作品は全作一気買いしました。


他のおススメ

文庫化作はアニメの外伝的な「ファンタジスタドールイヴ」以外は全て読んでいますが、直近の「バビロン」「HELLO WORLD」がおススメです(故に今後には更に期待できます!)。初期のラノベ作を全部読む気力と気概があるなら「2」も実験的作品として非常におススメ。以前は初期ラノベ作は一部絶版でしたが、新装版が出ているようなのでやはり出版社も期待しているんでしょう。明らかに才能豊かですもんね。



⑦石持浅海

兼業なのにかなり多作・読みやすい・一定のクオリティという感じで、好きになれば頻繁に新作が楽しめるファンには嬉しい作家さんです。唯一無二の倫理観や癖のあるロジック、(雑な例えでは井坂作品のような)特殊な登場人物の言動があるので人は選ぶはずですが個性があって私は好きです。


マイベストワン「BG、あるいは死せるカイニス」

超特殊設定な世界を舞台にしたミステリ作品です。石持作品をデビュー時からほぼ全て読んできた身として個性的な作者の中でも更に異色な一作を選んでみました。なお、本人曰く「他作家とのトリックかぶりを回避するための読書量が全く確保できないので常に絶対に被らないであろう特殊設定を常に考えている」そうです。


他のおススメ

特殊設定モノでは「この国。」「フライバイワイヤ」などが好みです。正当派作品では「扉は閉ざされたまま」「月の扉」「水の迷宮」などもおススメです。シリーズものも多いので、ミステリファンかつシリーズ好きな方は碓氷優佳シリーズや座間味君シリーズは普通に楽しめるかと思います。両シリーズは癖も弱めで外れがない印象です。



⑧浅倉秋成

「教室が、ひとりになるまで」に惚れて一気に好きになった作家さん。過去作を全部読み改めて好きな要素が含まれていることを理解したのと、徐々にクセが改善されていて完成度が高まっていること、直近作品の高い評判などを受けて今一番今後の活躍を期待しています。ほぼ期待で入れてみました!


マイベストワン「教室が、ひとりになるまで」

特殊設定込みのミステリ作品として出色のデキと感じた一作です。作風と設定が個人的趣味に大いに合致して深く突き刺さった感があります。ミステリ好きで特殊設定が前提として明示されていれば許容できる人は是非どうぞ。


他のおススメ

文庫化作品はとりあえず一通り読みましたが、明らかにベスト作よりは少し落ちるデキでした。というわけで未読の「六人の嘘つきな大学生」「俺ではない炎上」を無責任にお勧めします。文庫化されたら確実に即買い&即読みします。まだお若いので向こう20年楽しませてほしいところです。



⑨朝井リョウ

デビューからあっという間にスターダムにのし上がった平成生まれ筆頭の売れっ子作家ですが、なんとなく「綿矢りさ」を売り出した時のような雰囲気を感じてしばらく避けていました。が、何の気なしに読んだら感情の機微や人間関係の距離感などを秀逸に描く力に衝撃を受けました。基本的にミステリ・エンタメ・SFしか読まない身なので、(表現が難しいですが)文章そのものの表現力を重視する読書習慣がなかったこともあるかと思いますが。


マイベストワン「何者」

史上最年少での直木賞受賞作となる一作は就活をテーマにした一作。「何者」かになりたいが「何者」にもなれずSNSに踊らされる若者の姿をえげつなく描いています。強烈なメッセージは読者全員に痛烈に浴びせられているようにも感じましたし、「何者」も時代とは無関係ではいられないと思い直せる、これは現代人は読むべきだと思える一冊でした。


他のおススメ

「桐島、部活やめるってよ」を読んでからまだ半年くらいしか経っておらず、読んだのは「もういちど生まれる」「少女は卒業しない」「世界地図の下敷き」だけでまだ全く読めてません。とりあえず文庫化作は近いうちに全部買って読む予定ですので話はそれからですね。



⑩三浦しをん

最後の一人は悩みに悩みましたが、たまたま最近再読した「舟を編む」に続き、何の気なしに読んだ「光」が非常に良かったので縁も大事だ!ということでここに入れてみました。基本的には女性作家らしい爽やかな作品が特徴的です。


マイベストワン「舟を編む」

ベストワンといえばやはり三浦作品の真骨頂らしい本作を選びます。ロマンあふれる題材に愛すべき登場人物たちが素晴らしいです。読後には日本語や言葉というものに対する愛情・愛着が増す気がするのも良いです。


他のおススメ

一般的には「まほろ駅前シリーズ」や「風が強く吹いている」がおススメです。どしんと心に重みを感じるような作品でも大丈夫なら「光」もおススメです。こちら、読み口を例えるなら「OUT」「白夜行」「疾走」を足して3で割ったようなヘビー級の1作でした。作者さんがこんな作品を書き切れるなんて!と驚きました。


おわりに

他にもたくさん文庫の新刊を見ると著者名だけで買ってしまう好きな作家さんは何人もいますが、とりあえずキリ良く10人を選んでみました。あまり本を読まない方に興味を持っていただいたり、読書が趣味の方になるほど、そういうのが好みなのね、なんて思って頂けると有難いです。

読書は他のメディアでは代替のできない経験を与えてくれる、人生を豊かにしてくれるものだと考えていますので、今後も読書は続けていければと思います。もうすぐ冬ですが、「読書の秋」なんて言わずに四季を問わず継続していきたいと思います。積読もまだまだたくさんありますし!!


おまけ

そんな感じの20年来の読書好きが趣味でゲームを作ってます。
あまり読書経験が反映されているとも思えませんが是非是非ご愛顧下さい!

👇こちらからこれまで制作・公開したゲームが遊べます

👇こちらでは制作の記録をブログのように公開しています


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