スペインサッカーコーチングコース・レベル3(S級相当)の卒業論文として書いたものを日本語に訳し、加筆したものである。ダイヤモンド・オフェンスはファイナルゾーンを攻略する攻撃方法論…
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#創発
フットボールのダイヤモンド・オフェンスにおける攻撃サポートの構造化21 2.3 他のチームスポーツにおけるダイヤモンド・オフェンス ~バスケットボール~
2.3.1 トライアングル・オフェンスをダイヤモンド・オフェンスに適応させる テックス・ウインターによって考案された「トライアングル・オフェンス」をフットボールの攻撃戦術のメソッドとして適応させることが、私の論文のテーマである。
トライアングル・オフェンスの目的:
テックス・ウインター(1962)は、バスケットボールのセットオフェンスのメソッドとしてトライアングル・オフェンス考案した。テックス
フットボールのダイヤモンド・オフェンスにおける攻撃サポートの構造化20 2.2.8 即興プレーは創発の結果である
即興プレーは創発の結果である:創発について、マイケル S. ガザニガの著書(〈わたし〉はどこにあるのか:ガザニガ脳科学講義:2011)には、このように書かれている:
創発とはミクロレベルの複雑系において、平衡からほど遠い状態(無作為の事象が増幅される)で、自己組織化(創造的かつ自然発生的な順応志向のふるまい)が行われた結果、それまで存在しなかった新しい性質を持つ構造が出現し、マクロレベルで新しい
フットボールのダイヤモンド・オフェンスにおける攻撃サポートの構造化18 2.2.6 フットボールのプレー状況はカオスの縁
2.2.6 フットボールのプレー状況はカオスの縁
クラックは「カオスの縁」に存在する:
フランシスコ・セイルーロ(2000)はクラックについて、このように説明している:
クラック(天才プレーヤー)たちは、予測不可能なことをする。なぜなら、アンバランスな境地にいて、トレーニングした線形のプロセスに従わなかったからだ。非線形でオープンシステムとしてのリアクションを取るための能力が破壊されていない