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おいしい食べ物、たのしい食べ方

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おいしく食べてやろう。 たのしんでやろうと思うと、いつもの料理、いつものお店も違ってみえる。 飲食店を嫌いになるのはもったいない。
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2021年7月の記事一覧

飛び散らない系のナポリタン

新宿御苑の近くでちょっとおやつにしようと「ドム」に寄る。 老夫婦ふたりでやってる喫茶店。今日もふたり揃っていらっしゃる。奥さんは病気のせいで体が不自由。ひとりで生活はできない状況でだからいつもご主人がかたわらにいる。 介護施設にいるよりもふたりでずっとやってたお店…、思い出の場所で一緒に仕事をすることがふたりにとって一番いい暮らし方だという判断でそうしてらっしゃるんでしょう。仕事がひと段落するとカウンターにふたり並んで座ってぼんやりしている様子がとてもステキ。 どんな状

スープのカップをくるくるくるくるよく混ぜる

喉がちょっといがらっぽくって、ソーダを無性に飲みたくなった。 手軽に飲めるのはファストフードのお店で、近所にあったのがロッテリア。 CCレモンのLサイズだけでも良かったのだけど、ロッテリアに来たらやっぱりエビバーガーを食べておかなきゃと思ってたのむ。 そしたらコーンスープも飲みたくなって結局普通の食事のようになっちゃった(笑)。 粉末スープはどれだけしっかり混ぜられるかがおいしくたのしむ必要条件。飲み終わったときにカップの底にほんのちょっとでも粉がこびりついていたりしたら

開かれたホテルの朝はすばらしい!

渋谷の街はボクらにとってハロウィンをたのしむ街でもあった。 終電を気にすることなく、乱痴気騒ぎの中に身をおき心置きなくたのしむために渋谷のホテル泊まり込み、寝ぼけ眼で朝食をとる。 たった1日。でもまるまる1日、渋谷の人になることがボクらのハロウィンのたのしみだった。 ホテル選びは苦労した。東急系のフラッグシップホテルに泊まったときなんて、仮装してロビーに出たら完璧にアウェイな感じでドキドキしたもん。ハロウィンの日にニューヨークのタイムズスクエアのWホテルに泊まったらスタッフみ

辛いけれど熱さほどほどがありがたい、汁なし担々麺

昼は家の近所ですます。 なんか辛いもの。 けれど熱々じゃないものがいい。 例えば汁なし担々麺のおいしいやつなんていいだろうなぁ…、と思って「金蠍」ってお店のことを思い出す。 四谷三丁目の交差点から南に向かってちょっと歩いた四谷警察署の向かいにある店。 昔は「黒蠍」って名前だった。 その名前の頃はタナカくんとたまに来ていた。それがいつの間にか名前が変わって、ボクらの中の担々麺ブームも一段落しちゃったものでご無沙汰していた。 カウンターだけ。10席ほどの小さな店で券売機で食券

ドトールのミラノサンドで朝にする

昨日の夜から今朝にかけて気圧の変化が激しくて頭が思い。 家の近所で朝ごはんにする。 いつものドトールでミラノサンド。 今の季節はスモークサーモン推しで「北海道産サーモンとエビのバジルソース」を試すことにした。 楕円形のパンにスモークサーモンが3切れ。茹でたエビが6尾ほど。野菜が多彩。レタスに水菜、千切りにした大根、ニンジン、玉ねぎがたっぷり入って手づかみしながらサラダを食べてるような感覚。 バジルソースはさっぱりとした味わいで、野菜の持ち味やスモークサーモンの風味がひき

立って食べる老舗の蕎麦も乙なもの…。

家に帰る前に小腹を満たしておきたくて、ひさしぶりに永坂更科布屋太兵衛のスタンドコーナーにやってきてみる。 メトロ街にあるオキニイリの蕎麦の店に併設されたイートイン。 券売機がある。 メニューは限定的でかけとせいろにトッピングだけ。 エビの天ぷらはおいてない。代わりに茹でた豚バラ肉をかき揚げにした肉天や野菜のかき揚げ、あるいはイカ天なんていう安価にたのしめるものが中心。 天ぷら類は揚げたものがホットケースの中に保存されていて、寸胴鍋には出汁やタレが用意されてる。 厨房の奥に

お皿の上で仕上げるフライドライス

お皿の上で作るフライドライスが無性に食べたくなって、ガストに来た。 ホノルルのホテルの朝でいつもしていた食べ方で、スクランブルエッグにベーコン、ポーチュギースソーセージ。ハッシュブラウンをスティームライスに代えてもらって醤油ももらう。 それでカチャカチャ、お皿の上で混ぜて仕上げるっていうお行儀悪いオゴチソウ。 ダイアモンドヘッドが見えるいつものテーブルに座ってそれを作っていると、あぁ、ハワイにやってきたんだなぁ…、ってしみじみ実感していたものです。 日本ではホテルのバフェで

プリッツェルクロワッサンにソースのようにふるまう卵黄

前回の緊急事態宣言の間、ずっと休業していた銀座プラザの「シティベーカリー」。 今度も休業しているんだろうか…、と思って来たらやっていた。 丸ノ内線の銀座駅。地上にでるいくつかあるルートの中で、一番快適なのが銀座プラザのエレベーターを使うもの。そのエレベーターの前にあるのがシティベーカリー。 お店が休業してるとエレベーター前が真っ暗で、気持ちまでもが暗くなっちゃう。だからお店を開けてくれるのは、ただありがたい。 朝はさすがに満席とはいかないけれど、ほどよくにぎやか。 コロナ

台無しなのにそれがおいしいクロックムッシュ

新宿駅の駅チカ施設の中で、朝からやってくれている数少ないお店のひとつ。 「リチュエルカフェ」。 おいしいクロワッサンを食べましょうとやってくる。 いつも生パンとクロワッサンにバターやジャムがついた朝食セットを選んでたのむ。 今日はちょっと変わったものをと「クロックムッシュ」を選んでたのむ。 お供にカフェオレ。 ちょっとした小丼サイズのボウルでやってくるのがおフランス的。 カップの取手をもって飲むのと違って、手で包み込むようにするボウルはカフェオレの温度が直接伝わってくる。

せっかくのパリパリを台無しにするからおいしいフカヒレ焼きそば

ひさしぶりの「頂上麺」で焼きそばにする。 東京駅のキッチンストリートにあるオキニイリの店。この施設ができたときからずっと変わらずフカヒレの麺の専門店としてやっている店。 フカヒレスープで麺を煮込んだ「頂上麺」が売り物。 味わいといい贅沢さといいたしかに麺世界の頂上のひとつに君臨する料理ではある。 ただボクが好きなのは麺を煮込むのでなく、焼いた麺に煮込んだフカヒレスープをかける焼きそば仕立て。 今日もそれを注文します。 それにしてもこのステンレスでできたカウンター。 できた

東京の西側でここのベーグルが一番好き!

新宿三丁目のマルイの地下のビューティースタンドベーグルアンドコーヒーで小腹を満たす。 日本でなかなか出会うことがないおいしいベーグルが食べられる店。 20種類近くのベーグルが用意されてて、レーズンシナモンベーグルを選んでブルーベリークリームチーズを添えてもらった。 トーストされたベーグルの表面はサクッと歯切れる心地よさ。 噛んでるうちにもっちりとした粘りにも似た食べごたえがでて、軽い塩気とシナモンの香り、そしてレーズンの酸味、甘みがアクセントになる。 ブルーベリー味

普段着レストランの普段着のフレンチ

近所の友人から「マガザンルージュに行ってきました」ってメールがあった。 とてもいい店でおいしくて、今度ご一緒しましょうよ…、とお誘いも受け、一人じゃなかなかいけない夜に一緒に行きましょうと約束をした。 そういえばちょっとご無沙汰しているなぁ…。 そう思ったらどうにもこうにも行きたくて、日曜ランチにすることにした。 どこに座っても厨房の仕事の気配が伝わってくる。おいしい空気とおいしい匂いで満たされているいいお店です。 お店の人もゴキゲンで、堅苦しいところが微塵もない。 日本の

香港なランチ

昼を近所の新記ですます。 カウンターに一人で座って食事するのにもそろそろ慣れた。 四谷三丁目の交差点を見下ろす眺めのよいカウンター席。横断歩道をゆっくりのそのそ渡っていたのを思い出す。 香港麺と小皿料理が多彩に揃い、小腹満たしから飲んで食べるのにも便利なお店。最近、手軽な定食をランチタイムにはじめたようで、お店はにぎやか。 ボクはいつものように香港麺と小皿料理3皿1000円っていうサービスメニューを選んでたのむ。30種類くらいの中から自由に選べるのだけど大抵いつもレタスの湯

中村屋。鋭く辛いの、鈍く辛いの。

ひさしぶりの中村屋。 改築されて以降、レストランの名前は「マンナ」って変わったけれど気持ちはやっぱり中村屋。 当の中村屋も「中村屋レストラン」という看板を打ち出してオールドファンの取り込みに一生懸命。 「マンナに行こうか」って誘われてもピンとこないけれど「中村屋にしようか」って言われれば場所ばかりか何がおいしいか…、ってことまでイメージできる。 歴史ってなにものにもかえがたい財産だよなぁ…、って思う。 今日は仕事の打ち合わせ上がりのご褒美ランチ。それぞれ食べたい料理をひと