台無しなのにそれがおいしいクロックムッシュ
新宿駅の駅チカ施設の中で、朝からやってくれている数少ないお店のひとつ。
「リチュエルカフェ」。
おいしいクロワッサンを食べましょうとやってくる。
いつも生パンとクロワッサンにバターやジャムがついた朝食セットを選んでたのむ。
今日はちょっと変わったものをと「クロックムッシュ」を選んでたのむ。
お供にカフェオレ。
ちょっとした小丼サイズのボウルでやってくるのがおフランス的。
カップの取手をもって飲むのと違って、手で包み込むようにするボウルはカフェオレの温度が直接伝わってくる。
手に伝わってくる重さも心地よくて、なにより顔の下半分を覆って余りある器の大きさ。カフェオレの香りを思う存分味わうことができるのがいい。
さてクロックムッシュ。
クロワッサンを使って仕上げるオリジナル。
クロワッサンを2枚に開いて間にチーズとグリルドベーコンを挟む。
上からホワイトソースとチーズをのせてオーブンでこんがり焼き上げたもの。
ここのクロワッサンはバリバリタイプ。
生地が含んだバターが溶け出し、まるで揚がったように仕上がっている乾いた感じがおいしいのに、それにチーズやソースをかけたらその食感が台無しじゃない…、って思ってひとかけ。
ナイフで切って食べてみた。
案の定、バリッと乾いた感じはなくなっていてふっくらしっとり、チーズやソースが口に広がる。ところが食べてるうちにパリパリだったクロワッサンの余韻を感じる。それがおいしくオモシロイ。
クロックムッシュをひと口食べたら、サイドのサラダをキレイに食べる。ベイビーリーフにちぎったレタス、苦いトレビス、ベーコンビッツ。オリーブオイルベースのすっきりとしたドレッシングで、朝のお腹を健康的に整える。
そしてクロックムッシュにひたすら耽る。
クシュッと奥歯のところで縮んで、バッサリこわれジュワッとバターやチーズにクリーム。最後にベーコンの脂の風味が口に広がり、ほんのひとかけで口の中が満足するほど味わい濃厚。食パンで作るクロックムッシュとはまるで違った充実感に、これもいいやと思う朝。
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