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立って食べる老舗の蕎麦も乙なもの…。

家に帰る前に小腹を満たしておきたくて、ひさしぶりに永坂更科布屋太兵衛のスタンドコーナーにやってきてみる。
メトロ街にあるオキニイリの蕎麦の店に併設されたイートイン。

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券売機がある。
メニューは限定的でかけとせいろにトッピングだけ。
エビの天ぷらはおいてない。代わりに茹でた豚バラ肉をかき揚げにした肉天や野菜のかき揚げ、あるいはイカ天なんていう安価にたのしめるものが中心。

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天ぷら類は揚げたものがホットケースの中に保存されていて、寸胴鍋には出汁やタレが用意されてる。
厨房の奥に小さな小窓があって窓の向こうには専門店の厨房がある。食券を受け取った女性スタッフがその厨房にオーダーを通すとそばが茹でられて器に入れられ窓からストンと手渡される。お店のスタッフがトッピングをのせ出汁をはったりタレを添えて提供する…、という仕組み。

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立ち食いではある。
けれどそばそのものは着席専門店と同じもの。
それがほんのちょっとだけ安くしかも気軽にたのしむことができるのがありがたい。
昔は春菊天という、春菊の中に小エビがゴロゴロ入ったかき揚げがあった。
それを目当てによくやってきていたけど今はなし。
代わりにイカ天をせいろと一緒に食べることにした。

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ほどよき厚さ、大きさのイカの天ぷらが全部で3枚…、のはずなんだけどちょっと小さめの天ぷらが混じったので1枚サービス。都合4枚にしておきましたってうれしいひと言。
揚げたてというわけにはいかないけれど熱々で衣はサクサク。おいしい油の匂いとイカの香りが漂ってくる。そばはたっぷり。タレもたっぷり。ネギに絞り出したわさびをそえてひと揃え。

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まずはイカの天ぷらをタレにトプン。浸した途端に天ぷらの揚げ油がパパッと花火のようにタレの表面に散って広がる。この油が蕎麦を一層おいしくしてくれる。
イカはやわらか。ムチュンと歯切れて甘みにうま味、イカ独特の香りを吐き出しゆっくりとろける。イカの天ぷらって他の天ぷらにはない風合いで本当に独特。イカのかき揚げなんかもおいしいものネ…、オキニイリ。

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スッキリとした風味のタレは最後に酸味がキリッと凛々しい。蕎麦をトプっと浸して味わいお腹がたしかに満ちていく。のんびり座ってたのしむ蕎麦もいいけれど、立ってスパッとお腹を満たす蕎麦もおいしい。タレにネギ、わさびをいれてそば湯で割って、ゴクリと飲んでお腹をしっかりあっためる。


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