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『読書という荒野』

僕はかねがね「自己検証、自己嫌悪、自己否定の三つがなければ、人間は進歩しない」と言っている。

自己検証とは、自分の思考や行動を客観的に見直し、修正すること。

自己嫌悪とは、自意識過剰さや自己顕示欲を恥じ、自分のずるさや狭量さ、怠慢さに苛立つこと。

自己否定とは、自己満足を排し、成長していない自分や、自分が拠って立つ場所を否定し、新たな自分を手に入れること。

現状に安住し、自己検証と自己嫌悪と自己否定を忘れるようなことがあれば、生きている価値さえないと思う。

そうした感情を味わえるのが、まさしく読書なのだ。

本を読めば、自分の人生が生ぬるく感じるほど、苛酷な環境で戦う登場人物にで会える。

そのなかで我が身を振り返り、きちんと自己検証、自己嫌悪、自己否定を繰り返すことができる。

読書を通じ、情けない自分と向き合ってこそ、現実世界で戦う自己を確立できるのだ。

見城徹

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