日本の経済規模がめっちゃ小さくなってる話
最近、ネットで見た記事で、「世界における日本の経済規模は、ここ二十数年で1/3程度にまで縮小してしまっている」というようなことが書かれてて、「ウソやろ!?」と思って、ネットで統計データをダウンロードして見てみたら、「…ほんまや!!」(さんま風に)となったので、ここで共有させていただきます…(いや、何のために?)
■データの元ネタ
ちなみに、データはこちらのサイトからダウンロードさせていただきました。
世界各国の名目GDPや人口のデータが無料で落とせるので便利です…GDPについては、本当は、実質GDPの方が良かったけど、そっちは有料だったので、断念しました…(^^;
■自作の円グラフ(名目GDP)
で、添付の円グラフは、落としたデータから私がエクセルで作ったのですが、アメリカ・EU・日本・中国の名目GDPが世界全体に占める割合を、1995年と2018年で比較したものです。
米ドル換算なので、アメリカ以外は為替の影響受けまくりですし、名目GDPなので物価の変動は加味されてませんが、まぁもともと興味本位だし、ばっくりした規模感がつかめれば良いだけなので、細かいことはあまり気にしない方向で…。
あ、ちなみに、EUは現加盟国28ヵ国の合計で、イギリスの分も含まれてます(全部足すのめんどかった…)。
1995年当時のEU加盟国は実際には15ヵ国ほどなんですけど、同じ基準で比較するために、1995年も2018年も現加盟国の28ヵ国分で合算してます。
■EUとアメリカは…
これ見ると約31%→約22%と、EUも結構な割合で減ってるんですが、これはおそらくドイツ・フランス・イギリスなどのEU主要国ですら、トータルの成長率がアメリカやBRICs諸国(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)をはじめとする有力新興国に及ばなかったためではないかと思われます。
一方で、アメリカは1995年も2018年もほとんど比率が変わってないので、新興国を含めた世界経済並みの成長率を維持したってことなんじゃないかな、と。
■で、肝心の日本は…
まぁ、とりあえずEUやアメリカのことはいいとして、問題は我らが日本の構成比なのですが、最も高かった1995年という年はなんと17.6%でした。日本めちゃすごくないですか?
EU・アメリカ・日本の三つ巴で、世界の三大経済圏の一角を占めてるって感じですよね…。
でも、それがですね…2018年になると、なんと一気に5.9%にまで減っちゃってるんですよ…。え、マジで。約18%→約6%って、ホントに1/3になっちゃってるじゃん…。
■中国えげつな…
それに対して中国の伸長の仕方、かなりエグいです。1995年にはわずか2.4%だったのが、2018年には15.8%ですからね。日本と中国の立場が完全に逆転しちゃってる感じですよね。
数年前に、「中国のGDPが日本を超えた!」って話題になってたし、「他の国は経済成長してるのに、日本だけが停滞してる」っていうのも、よく聞く話だし…なんとなく状況は理解してたつもりだったけど、こうしてグラフにしてみると、日本のあまりの凋落ぶりに愕然としますよね。
額でみると、2018年の名目GDPは、日本が約5兆ドルなのに対して、中国は約13.4兆ドルですからね…いやもう中国の経済規模って、下手すりゃ日本の3倍近いじゃん…。
■つまりは日本の状況って…
失われた20年だとか30年だとか言われて、日本経済って全然成長しないよね…GDPもずっと500兆円前後をウロウロしてるし…みたいに思ってたけど、とんでもない。
成長してないどころか、相対的には急激に縮小してたんですね。
絶対額としてはほぼ横ばいにも関わらず、相対的に見ると経済規模が1/3になっちゃってるっていうのは、他の国がものすごく成長してるのに、日本だけがこの二十数年、ずーっと変わってないってことですよね。
この間、世界全体では約31兆ドル→約85兆ドルにパイ自体は増えてるので、日本がいかに成長に乗り遅れてるかっていうね…。
うーん、なんだろ…個人の感覚に例えると、新卒で就職した頃の年収が330万位で、周りのみんなもだいたい同じ位で安心してたのに、二十数年後に再会してみたら、自分だけ330万のままで、周りのみんなは年収1,000万クラスになってしまってた…みたいな感じでしょうか…。嫌だな…それ…。
日本でずっと生活してるとあんまり実感ないけど、日本って、実は今も、ものすごい勢いで転落し続けているってことですよね。
少子高齢化で労働人口が減り、社会保障の負担が増大して、消費が低迷、経済活動の停滞によって、さらに経済規模が縮小(あくまで相対的にだけど)…っていう悪循環。まぁそりゃ普通に考えたら経済成長するわけないよね…。
このまま、ゆでガエルのように、徐々に衰退していくのでしょうか…。
■自作の円グラフ(人口)
ちなみに、人口についても同じように円グラフにしてみたのだけど、こちらは、名目GDPのように大きく順位が入れ替わることもなく、相変わらず中国とインド、圧倒的だな…という印象。
少子高齢化で人口減ってくから、日本の未来はダメだみたいに言われることも多いと思うのだけど、人口規模と経済規模って関係してるのは間違いないのだろうけど、この名目GDPと人口の円グラフを見比べてもわかる通り、必ずしも人口規模だけで経済規模が決まるわけじゃないよね。
人口増が経済成長率の大きな要素になってることは確かなんだろうけども。
じゃあ、そもそも、人口の増減とGDPの増減って、どの程度関係があるものなんだろうか?
■人口とGDPの関係って?
…ってことで、いろいろ調べてたら、ここに面白い記事がありました。
興味がある方は読んでいただければ良いのだけど、要は人口の増減は、経済成長率に一定の影響を与えるものの、それよりもイノベーションなどによる影響の方が大きいというお話。
日本の高度経済成長期には、実質GDPは毎年10%成長したけど、人口の増加は1%程度だったそうで(10-1=9%分は、人口増とは関係ない要因での増加ということ)。
また、労働人口が減り始めた期間を含む1996年から2015年までの20年間では、日本の実質GDPは平均0.8%成長しているけど、その内訳は、イノベーション0.9%、資本投入0.2%、労働投入-0.3%でした(0.9+0.2-0.3=0.8%で、労働人口のマイナス要因より、イノベーションによるプラス要因の方が勝ったため、プラス成長となったと考えられる)。
■で、結局これからどうなるの?
それを知るには、過去の実績値の推移から、未来を予測しないといけないんじゃないかと思うのだけど。
この円グラフって、単年同士の比較なので、推移はわかんないよね。
なので、時系列で見るとどういう変遷を辿ってきたかがわかるように折れ線グラフもつくってみました(いや、だから、何のために…)。
でも、長くなり過ぎちゃったので、それについては、また次回の投稿で…!!(いやホントに、誰も楽しみにしてないから…)
~ See you next 投稿(もし気が向いたら…笑) ~