居酒屋の神様

餃子酒場満太郎の業態開発を煮詰めていた5.6年ほど前。

「父の味で結果を出す!」ということで、餃子・チャーシュー・シューマイという主力商品は決めていたけど、業態(誰にどのように売るのか?)を決めていなくて、色々とインプットしていた頃。本を読んだり、飲食したりを繰り返していた。

その中で、もっとも影響を受けたのは、業界では居酒屋の神様と言われている、宇野隆史さんの本。



宇野さんの本を読むまでは、会社として大きく成長している経営者の本しか読んでなかったから、宇野さんの本は、頭に雷を打たれた!っていうくらい、衝撃的やってんな。

宇野さんの細かい経歴などは省くけど、、、経営者というよりは、自分のやりたい店•楽しみたい店を追求されている、めっちゃカッコいい「居酒屋の親父」というイメージ。

宇野さんの会社出身で独立した人は全国にめっちゃ多い。業界に影響力のある人やね。


僕のような「会社を作ろう!」というのではなく、「色気のあるいい店をつくろう!」「飲食人たるもの、一国一城の主になれ!」というスタンスの人やね。

いうても、宇野さんの会社は、僕の会社の何倍も大きいよ。
立地や席数を見ていると、、、ね。
あとはカナダに住居を構えて店を出したり、、、。

いわゆる個人店主の規模では経営されていないけどね、、、。

1店舗に対する考え方は、会社経営者というよりは、個人店主なんよね。

この人の本を読んで、居酒屋って格好ええなぁ!って思ったんよね。

宇野さんのいうことを全部を受け入れたわけではないけど。
※宇野さんは、「酒場も居酒屋も一緒」っていうけど、僕は「酒場」にこだわるとか(笑)お酒を呑みながら営業はしないとかね(笑)

本をパラパラめくっていると、今の自分の考え方の基礎になっている部分が沢山ある。

・自分以外は皆お客さん
・たった一人のお客さんを歓迎できるかが勝負
・料理ができなくても、人気メニューはできる
・「ご近所で買い物」が成功への第一歩
・「ヒマ」の一言は口にするな
・大手チェーンに絶対に個人店が負けないわけ
・オープンキッチンは「調理する」場所ではない!
・教育しようと思うな、自分が成長しろ

以上、手元の3冊の本の目次から抽出したけど、、、例を挙げればナンボでもある。

この頃、何度も東京へ行って、宇野さんが経営されている店や、卒業生の店に1人で行った。当時お金も無かったから、毎回安い夜行バスに乗っていたなぁ。
※最近はスタッフを連れて飲食も多いけど、僕が本気で勉強しに行くときは、絶対1人で行くんよね。

そして、ある時、下北沢のお店に宇野さんが週に3回だけ店舗で働くという情報を入手して、その店にも行ったなぁ。

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この時で宇野さんは72.3歳?

現場に立つ姿は、めちゃくちゃ色気があって、格好よかった。

宇野さんに「よかったら、乾杯してください」と言ったのは、良い思い出。

その後、だいぶ酔っぱらってしまった僕に、、、。

宇野さんが「お兄さんに、さっき一杯貰ったから俺からのお返し」として、テキーラの瓶をもって、僕のグラスに注いでくれた。

「えっ!テキーラ!?」って思いながら、呑んだら「水」やった。

格好よくない!?この遊び心。痺れたなぁ。

僕は、小さいながらも会社経営者。
うちで働くスタッフのことを一番大切に考えている。よりよい会社を作ろうとしている。

けどね、SNSなんかで「酒場の親父」を名乗っているのは、、、宇野さんの影響。

「経営者」である前に「酒場の親父」であることを忘れたらあかんねん。

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