見出し画像

利は元にあり

父に任せっぱなしだったセントラルキッチンの業務を理解することが僕の最優先事項であると先日投稿した。

そして、日々、父親から、肉や野菜の仕入れのことを教わっている。
僕はこの業界に入って、10年になるが、まだまだ知らないことが沢山やなぁということに気付かされる。

店づくり、チーム作り、資金繰り。
色々経営者としてやってきたつもりだが、その後ろには父が安定した商品と原価調整をしてくれていたことがあったからできたことだったんだと、改めて実感している。


例えば、セロリ。
うちのスピードメニュー1番人気の【国産セロリのレモン漬け】この商品は良く注文される。

画像1


沢山、注文される商品なので、1本100円で購入するのではなく、ばらす前の株で購入させてもらっている。

画像2

昨日の八百屋さんでの価格1本100円。
うちの仕入れ1株700円。

画像3

10本分くらいは取れるから、価格的にも勿論安いし、ばらして売られる前のセロリは鮮度も高い。野菜はカットしたり、ばらしたりした瞬間から、酸化(劣化)が始まる。

たくさん出る商品なら(ロスが無いなら)、まとめて購入することはいいことづくめである。

恥ずかしながら、こういう仕組みのことをあまり分かっていなかった。

並べられているものを、そのまま購入することが当たり前に思っていたところがあった。

試しに、近所のイオンのスーパーに行って、青果部門の店員さんに、「店頭でセロリ1本130円で並んでいるけど、ばらす前の株で購入することができます?」と問い合わせたら、「できますよ~。一日前に言うてもらったら取り置きしときますわ~」ということである。

へぇ、大手スーパーでもそういうことができるんや~とびっくりした。



ただ、こういう仕組みを知っただけでは、まだまだ不十分。
ええ商品を仕入れるための目利きや意識。
そして、業者さんとの人間関係・信頼関係を構築する必要がある。


以下、八百屋さんから聞いた話。

目利きや意識がなく、品質を見ないで価格を安く仕入れたらOKという気持ちで購入するお客さんには「このお店には多少痛んだもので大丈夫」と思うところがある。

目利きをして、質問も沢山してくるお客さんには、「このお店にはいい野菜を提供しないといけない」という緊張感も生まれる。

ただ値切ってくるだけのお客さんには、いい印象は持てないが、いい野菜を仕入れることに本気なお客さんには、僕たちも本気になる。



なんか、格好よくないですか?(笑)
業者さんも人間。
こういうお店を応援したいと思ってもらえる飲食店にならないといけない。


うん。僕のnoteでたびたび出てくるけど、やはり7つの習慣でいうところのwin-winの関係やな。近江商人でいうところの三方よしでもある(笑)

昔のことはいいこと言うし、時代が変わっても普遍的なことがある。



最後に、、、父からは教わったことで締めくくる。
・業者さんに仕入れさせてもらっているという意識を持て。
・買ってやっているという意識をもってはいけない。
・業者さんを俺たちが育てないといけないし、俺たちも育ててもらっている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?