とさか世界一周旅行記 ボストン前編
本連載は、2015年に僕が世界中の幼稚園の取材をしながら各国を旅行した際の日記を紹介しています。以前は毎日、1日分ずつアップしていたのですが、めんどくさいので街ごとにあげることにしました。今回はボストンの続きから、取材を終えるまでです。
(誤字脱字などは原文ママ)
2015/11/01 12:00
忙しくて昨日の日記を書くのをすっかり忘れていた。
起きたら12時半くらいで、ふわふわと身体をゆすって起こしてから記事を書き進める。ロンドンで友達と会う予定が決まったり、取材先との連絡が進んだりしたが、Airbnbで成立したはずの宿泊先との連絡が取れない。ピンチだし、そもそもお金は払っているはずだからこのままでは契約不履行だ。とりあえずもう一度メッセージを送った。
さて、そのあとにもう1人の日本人ハーバード生が部屋にやってきて、一緒に豚汁を食べることになった。味噌を入れ忘れるなどのハプニングもあったが、美味しく頂くことができた。味噌なんてシリコンバレー以来なので、本当にうれしい。
その後、Uberのプロモコードを取得したうえで、一緒に少し遠いところにある台湾料理屋さんに行くことになった。評判がいいらしい。調べてみると値段も良心的だ。
Uberはアカウントは取得できたが、実際にやってみると自分のiPhoneではスペックが足りないのかとても重かった。友人にアカウントを貸し、無事乗り込む。ボストンではあちこちにUberの車がいて、すごいなあと思った。
台湾料理屋のDolphin Bayは、店の感じはそれなりに明るく清潔で期待させるものだった。Popcorn chicken, Oister pancake, Spicy wantan,と、麺類とチャーハンを注文し、みんなで分けることにした。Oister pancakeだけは不思議な味でちょっと受け付けなかったが、ほかはどれも美味しかった。特にワンタンの繊細な味付けと、チャーハンの香りやネギのシャキシャキ感がよかった。満腹にならなかったので、鳥のフライを注文する。美味しい。
そろそろデザートかなということで、この店の名物らしいかき氷を頼んだ。マンゴーと抹茶のかき氷を頼んだのだが、来たのはなぜかシェイクのような容器だった。そこで、実はIceというのはアイススムージーであってかき氷ではないと気づく。確認してみると、かき氷のメニューは別にあるらしい。それを持ってきてもらい、タピオカ・プリン・イチゴ・パイナップルトッピングのかき氷を持ってきてもらう。ラーメンのどんぶりくらいの器にこんもりと盛られていて、最初は嬉々として食べていたが、そのうち寒くなってきた。よく考えれば晩秋に氷菓子を連続で食べているのだから当たり前だ。また、最初はこれが10ドルか!安い!と盛り上がっていたが、よく考えたらトッピング以外は氷とみぞれなのでそんなに安くもない。海外のものだからといってありがたがって大金を払う日本人はカモだよねー、といった話をしながら完食し、Uberを再び読んでハーバードへ。
途中で先輩たちの食事会に合流した。髭について、旅の疲れが出てるねと言われてしまった。ある意味ではそうかもしれない。その後、またアイスを食べた。バブルティーが美味しいお店らしいがお金がなかった。ストⅡのアーケード版が置いてあってテンション上がった。
先輩と別れ、ハーバードのSanders Hallで行われるコンサートへ向かう。舞台がめちゃくちゃ綺麗なので、そこで演奏できるのがうらやましくなった。
最初にジャズバンドの演奏が始まった。メンバーが入ってきたときに観客がフー↑と囃し立てるのが面白かった。ソロの演奏で盛り上がったりと楽しめた。最近作曲をしていたので、それぞれのパートの役割を少し意識しながら聞くことができた。特にベースが効いてるところが気持ちよかった。音楽を聞いたら自分でも作曲したくなってしまう。。。
次に、ブラスバンドの演奏があった。こちらは楽器もかなり増え、表現の幅も広がっていた。特にGhost trainという曲で、電車が駅に入ってくるときのカンカンカンカンという音や、出発するときの徐々にスピードが上がっていく感じを表現していたのが凄かった。指揮者に合わせて曲が展開していくのが見て取れ、ゾクゾクした。
最後は、さらに楽器を増やしてのマーチングバンドだった。演奏のまえに、奨学金を取った人の発表(に聞こえた)があったが、そこでそれぞれのmajorを読み上げるあたりはさすがハーバードと思った。受け取りに行く際のキザな握手がとてもカッコよく、さすがアメリカ人だなあと思った。このバンドは演奏自体よりも動きが面白い。そこまでピシっとそろっていたわけでもなく、そのちょっと雑な感じの一方で本人たちが楽しそうに笑顔で演奏しているので、こちらも楽しかった。ステージ上だけでなく、何人かが客席のあちこちへ移動して演奏していたのが印象的だった。最後は全員でハーバードの校歌を歌って解散した。
その後、宿に戻り、記事を一気に進めていると、いつのまにかサマータイムが終わっており、時間が巻き戻っていたらしい。気づかなかった。惜しいことをしたなと思いつつ、眠くなったので寝た。
2015/11/2 5:00
やっぱり昼に起きる。14時ごろまでメールの返信やAirbnbへの連絡を行った。Airbnbのホストが全く反応しないのが怖い。カスタマーサービスに電話するも日本は対応時間外だったので、アメリカの方に連絡した。最初に「英語下手だからゆっくりしゃべってね」というとほぼ問題なく会話できた。会話の状況を見てもらったのだが、どうやら24時間は待たないとどうしようもないらしい。
さて、おなかが空いてきたので、近所のハンバーガー屋さんへ向かう。あちこちにハンバーガー屋さんはあるのだが、その中でもそれなりに安く評判がいいところへ行ってみた。French Morningという、卵とハムと玉ねぎが挟まったハンバーガーが6ドルだった。だが、"No drink, no fries?"に対して"Yes"と答えてしまい、危うく4ドル余計に払うことになりかけた(俺の耳と文法知識が正しければ。)
ハンバーガーはしっかりアメリカンサイズで、味もしょっぱすぎず、肉の旨味が味わえておいしかった。予想外の半熟卵だったので、黄身が飛び出て手や口の周りが汚れてしまった。服に付かなくてよかった。また、アメリカなので気にしなくていいかなと思ったが、やはり歩きながら食べる行儀の悪さは肩身が狭い。今後はちゃんと座って味わいながら食べようと思った。
そのままハーバードのサイエンスセンターに向かい、充電しながら記事を書き進めていく。なかなか進まない。
この日はモーツァルトのレクイエムがあるらしく、4時に友達と待ち合わせた。記事が嫌になったのでリサーチで時間をつぶし、4時に待ち合わせ場所に行った。が、なかなか来ない。10分ほどして、ミーティングが終わらないから先に行っていてとの連絡が入った。
ということで、一人でメモリアルチャーチに入った。外装からしてかなりいい感じの教会だったのだが、中もさすが教会、という造りだった。荘厳で美しい。白く太い柱がまるで天につながっているようだ。
椅子が埋まってしまっていたので、後ろで立って鑑賞した。聖歌の合唱は学生のものを一度見たくらいだが、今日のものはやはりこういう場でやるだけあってレベルが違った。各パートが互いのパートをしっかり聞いているためか、和音がとてもきれいだ。また、伴奏がピアノでなくバイオリンなのが人間の声や聖歌の荘厳な雰囲気とマッチしていた。
聞いている途中で、おばさんがぐいぐいと俺のスペースを追いやってきたために居心地が悪くなり、50分ほどで退散した。サイエンスセンターで再びパソコンを開き、Studio One Primeをいじっていると、友達がやってきた。その場でしばらくお互いに作業をした後に、部屋に戻る。友達に紹介された教育関係の人について、連絡を取るならもうそろそろ焦ったほうがいいと言われたので、しっかり調べてみようと思った。
部屋ではまず、味噌汁とともに持ち込まれたケトルを使ってお湯を沸かし、トラベルクッカーで加熱しながらラーメンを作った。お湯が沸くスピードが圧倒的に違う。
ラーメンは、安心できる味だった。具が無いので少し物足りないが、醤油系のものをこれからも食べられるのはうれしい。思わず飲み干してしまった。
洗い物を済ませ、先ほどの教育関係の人について調べてみた。するとなんと、UNICEFでEarly childhood developmentに関するリサーチをしていたことがわかった。ぜひアポを取りたいと思い、友達に紹介してもらった。
本当はすぐにでもアポの文言を書きたいが、先に記事を書かないといけない。
記事を書くのは本当に大変だった。ここまで苦労したのも久しぶりだ。記事を書くときはいつも、伝えたいことの核を持ったうえでそれを展開していく。その際、展開がするすると上手くいって何のストレスもなく書ける時と、展開するたびにつまずいてあれこれ考えないと進まない時が3:1くらいの割合で存在する。今回はまさに後者に陥っていた。訪問した幼稚園について書き進めたが、基本情報を書き終えたところでいったん手を止めてしまう。書く気を取り戻すため、息抜きにシャワーを浴びた。
さて、戻ってきて記事を書き始める。その際、構成をしっかりすれば難なく書けるような気がして試しにアウトフレームだけ書いてみると、そのあとすんなりと書けた。とはいえ何度か手が止まってしまい、そのたびにニューヨークやボストンのB級グルメについて調べてワクワク感を高めていた。また、ロンドンでパブに行くことが決まり、パブでどのような食事やお酒にありつけるのか調べた。そのうち、これからの旅が楽しみでしょうがなくなってきた。
さて、記事を書き終わり、あとは校正と写真追加だけだ。ほっと一息つき、今に至る。寝てしまうと12時になってしまうので、このまま起きて作曲し、いい時間になったらボストン美術館へ行こう、と思った。
2015/11/3 18:30
昨日の日記をすっかり忘れていた。危ない。色々あった日だからちゃんと書こう。
10時ごろに出発しないとお店が開かないので、それまでずっとパソコンで何かをしていた。当時徹夜明けかつめちゃくちゃ空腹だったので、何をしていたのかはほとんど覚えていない。たしかYoutubeを見ながらめっちゃ貧乏ゆすりしていた。
10時になり、ボストン美術館方面へ出発する。道中にFenway Parkというボストンレッドソックスの本拠地があり、そこでFenway Frankという名物のホットドッグが食べられるらしい。
この日は格段に暖かく、歩いていても少し汗をかくくらいだった。寝不足だったせいか道を間違え、少し無駄に歩いてしまった。日差しはのどかで、レンガ造りの建物がとてもきれいに見える。11月に入って一気に葉が散ったようで、数日前は鮮やかな黄色だった川沿いの並木が寂しくなっており、紅葉の儚さを感じた。
Fenway Parkに着いたが、オフシーズンのため入り口はすべて閉じていた。当然想定内だ。周囲も人が少ない。となると、Fenway Frankのお店が開いているのか気になる。事前に調べたりしたのだが、特に情報が出てこなかった。そこで球場の周りをグルグル回ったのだが、どうやらお店はやってないらしい。。。
だとするとほかに行きたかったお店があるのに!と思いつつ、しかたないので周囲のお店をGoogle mapsで調べる。すると、どうやら安くて美味しいチキン料理屋があるらしい。地図を頼りに行ってみた。大学近くのお店で、学生が列をなしていた。チキンのサンドイッチが有名らしいが、ホットドッグを食べる気分だったので"Lou"ded dogという商品を注文した。ところが、オーダーがなかなか通らない。ずっと「ラウディドダッグ」と注文していたのだが、わからないから指差せといわれる。これです、というと、「ああ、ロウデッドダッグね」と言われた。ややこしいが、たしかにloudedという単語は無いからそう読むのが自然だろう。外で待っていると、商品を投げて渡す現場などが見られて面白かった。日本ではありえない。人気店でオーダーもたくさん入っていたらしく、10分ほどしてからホットドッグが運ばれてきた。さすが本場だけあってデカい。30cmくらいあった。これで5ドルなら安い!と思ったが、よく考えたら牛丼大盛りにトッピングつけられるくらいの値段だ。こちらが高いと言うよりも、日本で安く食べられる商品が安すぎるのではないかと思った。ただ、ニューヨークには1ドルで食べられるピザやホットドッグがあるらしいので、それを楽しみにしている。
ホットドッグを食べ終わり、ボストン美術館に行った。大きくてきれいな建物だ。中はさぞ素晴らしい展示でいっぱいなのだろうと胸を膨らませたが、目に留まった"29$"という表示で足が止まる。そんなに高いの?
そういえば入館料を調べようとして放置していたのを思い出した。事前に調べるべきだったが、とはいえロサンゼルス最大の美術館で10ドルだったのでこちらも大したことないだろうとたかをくくっていた。改めて調べてみると、どうやら通常は25ドル、学生で23ドルとのことだ。高い。。。
とはいえせっかく歩いてきたし、中に入れば絶対に金額以上の価値がある体験をできる。そう思いしばらく迷ったが、結局はいらなかった。なぜなら、水曜日の16時以降なら無料で入館できるとわかったからだ。それならば水曜日にもう一度来ることにして、浮いた3000円をイギリスでの酒代に充てたいと思った。
ということで、結局ホットドッグを食べただけで宿へ帰ることにする。街並みを見ているとなかなか面白い。レンガ造りのアパートがたくさん並んでいる通りのようだ。こういうところに住めるのはうらやましいなと思った。また、バークレー音楽大学も見つけた。こんなに近くにあるとは全く知らなかったのでラッキーだった。
帰り道、せっかくだからどこかで甘いものを食べたいなと思い、歩きながら左右を見ていたのだが、なかなかいいところが無かった。カップケーキ屋さんを見つけた時は入ろうかなとも思ったのだが、サイトを見ても値段が書いていないのでやめた。こちらのお店はとにかく値段がオープンじゃない。概して所得が高いからあまり価格を気にしていないのかもしれない。その割に、レビューの点が4.5を超える店の多くは価格の安さが理由になっている。
さて、帰り道にH Martに寄りたかったので、ついでに道中にあるMITで休憩する。最近ぬるい生活を送っていたので、そろそろ長時間歩行のリハビリもしないといけない。この日は計3時間ほど歩いていたが、やはりすこし足腰が疲れてしまった。12kgの荷物を背負っても同じことができるようにならないと。
MITを出発し、近くにあるスイーツを調べると、ボストンで一番のアイス屋さんが見つかった。近くにMIT Museumもあったが、友人と帰宅時間が合わなくなりそうなので断念した。値段は学生5ドルなので機会があれば行ってもいいかもしれない。
アイス屋さんに入り、5.5ドルでアイス二掬い分を注文する。味は3Bという一番人気のもので、苦みのあるキャラメルとブラウンシュガーとあと何かが混ざったものだった。コクがあり、キャラメルがあるので甘すぎず、美味しい。ただ、ずっと食べていると途中からしつこくなってきた。デリーズでスムージーを頼んだ時に感じたものと同じ、独特のクセがある。おそらく、卵をたくさん使っているとそうなるのだろう。
アイス屋さんにはコンセントがついていたので、ありがたく充電させてもらいながら友人とチャットしていた。電話しようということになり、少し話した。帰国後に一緒に何かしようぜ、という話でワクワクした。
その後、宿に帰り、すぐに寝た。4時間ほどして目を覚ますとだいたい9時半ごろだった。それから一気にすべての記事を整形して納品できる形にし、2時ごろに寝た。
2015/11/4 2:30
今日はなぜか10時には目が覚めた。すがすがしい朝だ。日光をジーンズに浴びせていると、少しいい匂いがするようになった。殺菌とケトンだろう。
記事を一気に納品し、ラーメンを食べる。おとといはビーフで今日はチキンだったが、チキンの方が美味しい。そもそも醤油系の味のものを食べられる時点でとても幸せだ。
窓を開けて換気していたが、工事が始まり土埃が入りそうだったので締める。
今日は一気にタスクが片付いたので、翌日の取材の準備以外にすることがない。外にも出ないつもりだったので、本当に平穏にすごした。こういう一日をもったいないと思わなくなったあたりが成長だろう。怒涛の一日もあれば、ぼーっと振り返る一日もある。
リサーチと準備がひと段落つくと、ライブ映像をひたすら見た。とにかく気持ちいい。自分の演奏も見たが、かなり未熟だった。練習したい。
友人は一日中出かけていたが、23時ごろに帰ってきた。世間話をしていると、なんと明日寿司パーティがあるらしい。絶対行く。
さて、なんとなく思い付いたので、伸ばしていた髭を剃った。浮浪者というほどではないが少し不潔な感じはあったので、剃ってシャキッとして取材に赴こう。実際、髭を剃ったら10歳くらい若返ったように見える。
その後、ようやく連絡が取れたAirbnbのホストに対して住所を聞き、ついでにニューヨークの美味しそうなお店をリストアップして、一日を終えた。
ということで、本当に何もなく、しかし充実した一日が終わった。ゆっくり体も心も頭も休めたので、明日の取材やその執筆、来週に控えるもう一件の取材に加え、そのためのリサーチやその後のためのアポ取りなど、やるべきことをどんどんやっていこうと思った。
2015/11/5 1:45
今日(昨日)は10時ごろには起きた。取材のために早く寝たおかげだ。だいたい7時間睡眠で自然と目が覚めるリズムが出来ている。
シャワーを浴びてリフレッシュし、少しまともな格好に着替える。靴下の数が減っていっているのが不安だ。
出前一丁を食べ、取材における質問のブラッシュアップを行う。3時のアポだったが、1時ごろに出発した。迷ったりしたら一大事だからだ。だが、結局すんなりと到着したため、1時間余ってしまった。イギリスでの動向を確認しつつ時間をつぶす。その後、取材を受けてくれた方と合流した。アートをコンセプトにしたカフェだったので値段がとても不安だったが、紅茶が3ドル以下とそれなりに良心的だった。
取材先はユニセフで幼児教育のリサーチを行っていたことがあり、現在は理数教育のための映像教材の開発を行っている方で、国際教育を専攻していたそうだ。友人の紹介だったのだが、とても気さくな方で楽しく取材できた。自分の中で立てた仮説をいくつか提示してみたが、その通りだと言ってもらえることが多く、徐々にたどり着きたいところへ近づいていけていることを実感した。また、相手から聞き出せる内容の幅も広がっているが、こちらから相手に伝えられる実績も増えてきた。日本にいる間に多少無理をしつつもゼミでプロジェクトを回して本当に良かった。
取材後、ボストン美術館へ向かう。徒歩で40分ほどだった。これくらいの距離はもう苦じゃなくなってしまった。かなり暗い道も歩いたが、特に危ない目にはあわなかった。
ボストン美術館はライトアップされていてかっこよかった。本当に無料で入れて安心した。Donateしないのは情けなかったが、手持ちがなかったので仕方ない。
入館後、バッグを預ける必要があったのだがよく理解しておらず、展示の途中で呼び止められてしまった。鞄を預けに行ったら、受付のおばさんがめっちゃ態度悪かった。鞄のジッパー全部閉めて!とイライラしながら言われた。一応理には適っているので何も思わない。
さて、展示を見始めたが、寿司の時間に間に合うためには1時間半ほどで見て回らないといけない。一個一個丁寧に見て回るのは無理なので、好きな展示だけじっくり見ようかと思ったが、そんなことは今後いくらでもできる。今回は時間が無いのを逆手に取り、全ての展示をさらーっと見てしまおうと思った。幸いにもそういう見方がしやすいディスプレイだった。
見て回った感想としては、まず、LACMAがめちゃくちゃいい美術館だったということだ。ボストン美術館もそれなりに広く、扱っているものの幅も広く、展示にも工夫が見られたのだが、どれをとってもLACMAが圧倒的に上だった。特に俺が好きな分野であるPacific artやSouth Asian artと非抽象的なContemporary artの層の厚さとディスプレイの質は段違いだった。
逆に、ボストン美術館でよかったのは調度品の層が厚かったことだ。欧米の19世紀ごろの部屋を丸ごと展示していて面白かった。南米の家具がかなりきれいなことに驚いた。また、楽器の展示もかなりよかった。音を鳴らすという機能を保ちつつ、美しいものを作ろうという思想を感じた。
さて、出発の時間になり、地図を調べてみる。この段階で2時間近くほぼ立ちっぱなしだったので、多少お金を払っても楽に帰りたかった。調べてみると、近くの電車を使えば20分で行けるとのこと。駅に着き、方面を調べたが、よくわからないので完全に地図に頼ることにした。ということですっかり乗る気満々だったのだが、肝心のチケットが買えない。機械のところへ行くと、なぜか壊れている。また、そもそもクレジットカードを入れる場所が無い。これでは買えない。でも歩きたくない。。。
改札が無いのでタダ乗りしてしまおうかとも考えたが、やはり危険だ。そして何より、再びスマホを開いて気づいたのだが、実は全然違う目的地に行こうとしていた。危なかった。
ということで結局、歩いて帰ることにした。この段階で20分ほどロスしていた。それに加え、帰り道はかなり暗い。さすがに不安だったので、Uberを使おうかとも考えたが、iPhone4のスペックではどうやら動かせない。途方に暮れつつ歩いた。友人を待たせてしまっているので、かなり速足だった。途中で道が真っすぐになり地図を見る必要がなくなってからは、計10分ほど走った。
以上のような苦労を経て、待ち合わせ場所に到着した。おなかはぺこぺこだ。寿司が食べたい!
友人と合流し、寿司パーティの会場へ向かう。どうせそんなに人数来てないよ、と友人がたかをくくっていたのでそんなものなのかなと思いながら行ってみたら、80人の行列がすでにできていた。どう見ても寿司が足りない。並ばないと食べられないなーと言われたが、この状況で並んで中途半端におなかに物を入れるよりもおなかが空いたままあとでハンバーガーを食べたいと思い、列に並ばずに座って待っていた。
寿司が全て配られたあと、友人たちと一緒にハンバーガーショップへ。以前にも来たことがあるShake Shackというお店だ。前回はダブルバーガーとシェイクを頼んだが、今回はバーガーとチーズフライを頼んだ。計10ドル。少し痛いが、おなかペコペコのところにはガッツリといきたい。料理が届いた後トイレに行ったら、洗面台でおっさんが髭を剃っていた。なぜか洗面台に水を溜めまくっていたし、なんだか謎な存在だった。
食べながら、ハーバード生のトークを聞いている。かなり課題が多そうだ。その後もだらだらと駄弁りながら、1時間ほど店にいた。男だけになると一気にたわいもない話になるのが面白い。
その後、宿に戻り、甘いものが食べたくなったので日本から持ってきた天津甘栗を食べた。甘すぎないお菓子はとてもうれしい。栗を食べながら、こちらのカボチャ系のお菓子は日本とは全然違う味するよねー、といった話をした。シナモンが強いのもあるが、そもそもカボチャの味自体が違う気がする。思えば日本のカボチャは緑色だ。
その後だらだらと身体を休め、今日記を書いている。寝る。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?