新しい街で
こんにちは。sacaikumiです。
この「考える」マガジンでは、私が関心を持ったトピックを幅広いテーマで自由に書いています。
先週末アイルランドの首都ダブリンに移ったのですが、知人がひとりもいない国にひとりで過ごす孤独感にどっぷりと浸かってしまい、久しぶりに(正確にはロンドンでロックダウンが始まった3月ぶりに)自分の心のうちの寂しい気持ちをどう扱えば良いものか悩み明け暮れました。
普通の留学生が抱えるであろう心細い感情をこれまで一切抱える必要がなかったロンドン滞在が、ゲームでいうところのイージーモードだったとやっと気付きました。今の方が普通で、あるべき姿に近い。
ほんの少しの変化で繊細にバランスを崩す自分は改めてすごく日本人だなぁと思う。日本で優秀な日本人に囲まれて日本人劣等生をしていた頃は日本人としてあまりに出来損ないな自分に随分と頭を抱えたものだけど、カラッとした今の同居人たちと話していて、改めて日本人としての自分のアイデンティティを思い出した。
そしてそのアイデンティティが実はすごく好きなことも思い出した。
なるべく日本人と過ごして安心したい自分と、同居人たちと過ごしてなるべく変わりたい自分とが、心の内側で戦っている気がする。いや、戦っていると見せかけて、本音は後者にあることは十分分かってる。時々は日本人の友達に甘えたいけれど。
だって、なるべく日本人と過ごすなら、どうしたってわざわざ日本から1万キロも離れたところに身を置く必要なんてないのだから。他の国で、他の文化で育った人たちから、彼女たちから、カラリとした振る舞いや、明るさや、たっぷりの自信を学びたいのが本音に決まってる。
ひとりで変われる範囲の限界はロンドンでの4ヶ月のロックダウン下自粛を乗り越えたことで感じ始めていたから、だからこそ、今、彼女たちと出会えたのだと思う。
人間関係作りの下手さがピカイチ(全然光ってない)な私が、少しずつ、人との親交の深め方を学び直せるかもしれない。探りあいの日本式を捨てて、別の手法を手に入れられるのかもしれない。
それと同時に、折角アイルランドに3ヶ月も居られるのだから何をしようかと考え始めている。何もないけど何かがある場所ーと、私の尊敬する人からの言葉があってここに来ることに決めた。社会情勢的にも性格的にも、あちこち移動しまくるという選択はしっくりこないから、とにかく沢山歩いて写真を撮ったり、アイルランドのことを知っていったりして、街に少しずつ溶け込んでいけたら良いと思う。
こころが耐えられなくなったときは、日本人の友達に頼れば良いんだから。インターネットって本当に便利。
今しかない、新しい街と私とのよそよそしい関係性を楽しもうと思う。
記事を読んでいただきありがとうございます。個人的な情報を含まない記事は全て無料で公開しているので、気に入って頂けたらサポートしてくれると大変励みになります:)