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日本のキャリア教育について

このテーマで書く前にざっとキャリア教育について調べてみた。集団生活を円滑に送るにはどうするか、自分はどんなことに関心や興味があり何に向いているのか、組織で役割を果たすにはどうしたら良いか、世の中にはどんな職業があるか、どんな人生を送りたいかなど。このようなことを学ぶこと全般らしい。
 ここでは、職業選択について重きをおいてだらだらと書く。職業選択といえばまず思い浮かぶのは、「将来の夢は何ですか?」という漠然とした質問だ。俺は家系ラーメンを食べたい。暗黙の了解で将来なりたい職業を答える。小学生くらいまでは身近に目にしたりや制服を着ていたりする職業が選ばれがちだ。お花屋さん、ケーキ屋さん、お巡りさんなどだ。小売店に関していえば、高校生になってサーティーワンアイスクリームやコージーコーナーでアルバイトでもすれば夢は叶う。知っている職業が少ないので意味のない質問だなと思う。中学校に入ると職業体験をする学校も多くある。私は郵便局で職業体験をした。と言っても、運転席の横に座って世話話をしてた。うちの娘は銀魂が好きでさーとか何とか。中学生にできるのは郵便物の仕分けと郵便番号の入力くらいだった。この仕事楽でいいなと思った。キッザニアみたいなものだ。
 高校に入ると、やや具体的になってくる。余談だが、就職希望者が多い高校であると「職業人とは何か」と問われる。卒業後に働いている人のことを、高校生の就職においては職業人、それ以降の就職だと社会人ということが多い。高校生の就職の場合だと、早くから働く、すなわちより時間を多く使って専門性を高め、いつクビを切られても転職できるようにしようと考えているのだろう。知らんけど。高校生だと業界と業種の違いは曖昧だ。本題に戻る。やりたい職業を決めてそこから進学先を決めようなどといわれる。無茶だろ。高1 (15歳)に大学卒業後(22歳)になった時のことを考えさせるのは無理だろう。お前、3週間後の金曜日何食べたい?みたいなことを言っている。で、高校生の答えは、先延ばしになる。せいぜい数学ができないから文系を選択するとか、カタカナ覚えられないから世界史はやめて日本史選択にする程度のものだ。7年後なんて何が起こるかわからないし考える暇があるなら勉強しろよ、というのもわからないでもないけど。
 そもそも仕事はやりたいことではない。宝くじが3億当たって1ヶ月後に死ぬとしたら会社には行かない。仕事はあくまで手段だ。うまい飯を食べたいだの、大企業で勤める俺カッケーだの、世間体が気になるとかそういうところが目的だ。はっきり言って、世にある仕事の中で最もマシなものを選択しているに過ぎない。
 では、どのように職業選択をすればいいか。働く理由はいろいろあるけれど、一旦は「お金が欲しい」が1番の目的ではないだろうか。そう考えると、やりたいことが何かというより「最もマシかつ稼げる仕事は何か」を教えるといい。それから、多くの労働者は月給や日給、時給といった時間換算で働いている。手取りを時給換算して考えること。残業たくさんして稼いでも売った時間はもう戻らない。それから、転職を視野に入れること。就職して一社で働き続ける人はそう多くない。学校なんて次の進路さえ見つければあとは責任なんて取らない。離職率の高い業界に行くために専門学校で200万円払う人がいるのはそのためだ。やめとけ。大学進学においても言えることだ。○○について学びたいだのいってる皆さん本気ですか?その分野についての本をプライベートで読みます?ちゃんと深く理解してます?正直なところ、潰しが効くから経済学部だのいってる人の方が本心っぽい。取り立てて賢いわけでもなければ。
 だからと言って、「やりがい」を否定しない。この世の中、限られた資本の奪い合いであり、必ず稼げない人間は出てくるからだ。そんな時に仕事には誇りがあるよねとかお客さん喜ぶよねとか言っとけばちゃんと働いてくれる。たかだかしょうもないプライドで消費者は良いサービスやモノを得られている。なので、多少は目を瞑る。
 キャリア教育から職業選択の話にして論点をずらした感じは否めないが、最後に私がなぜ教育業界に行かなかったか。社会の歯車が社会の歯車を作って偉そうにしても虚しいだけだから。以上。


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