見出し画像

3Kイメージをぶっ飛ばして日本の将来を担う!

京都で創業40年になる解体業者・株式会社ヤスダ建設。建物の老朽化や空き屋の増加により解体需要は今後も増え続けるといわれている。時流にのって好調な業績を続けるヤスダ建設の安田社長に会社への思い、従業員への思い、それぞれの将来展望を含めてお話をうかがった。

増え続ける解体需要を追い風に

ーーいきなりですが業界の動向はいかがでしょうか?

戦後に作られた建物が老朽化していてちょうど立て替え時期になっています。
くわえて、人口減少、高齢化にともなって空き家が増えていますし、このため解体業界は活況をみせていると思います。

ーーその分、再開発も進んでいるといえるでしょうか?

その通りですね。
新しい街を作るために古い建物を壊すわけです。
解体というとネガティブなイメージがあるかもしれませんが、決してそうではありません。将来に向けた再構築だととらえています。
だから、単に壊すのではなく、次の建設を見据えて作業していきます。
解体によって出てきた廃材の処理も地球環境を保全するためにきちんと処理していきます。
「壊して終わりではない」のがこの仕事のおもしろさだと思います。

3Kイメージを払拭する情報発信を続ける

ーー一般的には3Kと呼ばれがちな職種ですが?

きつい、きたない、危険、という3Kですね。
一時期よりは言われなくなりましたが、まだまだ3Kという言葉はあるのが現状です。
業界全体がそういうイメージでとらえられるのはなかなかしんどいですが、当社ではそのイメージを払拭したいと常々考えています。
先ほど言ったとおり、解体業は将来の地盤づくりです。プライドとモチベーションを高く持って取り組める仕事なんです。そこをもっと強調していきたいです!
この仕事の価値と言いますか、なくならずに求められ続けられる仕事であることなど、この業界の存在意義や必要とされている理由などをどんどん発信していきたいと思っています。

ーー3Kの払拭について具体的に教えてください!

俗に言う「ガテン系」の職場では先輩後輩の関係が厳しくて新人は指示どおりに働かなければならないという印象があると思います。
現場では先輩が大きな声で怒鳴ったりするイメージですよね。
でも、当社ではそういうことはありません。
作業員が大声で怒鳴っていたら雰囲気は悪くなるし、その声を聞いた近隣住民の方も嫌な気分になるでしょ。
ウチでは新人だろうが若手だろうが「できないことはできない」と言える雰囲気づくりをしています。
また「高いところが怖い」とはっきり言える環境があります。
『無理を絶対させない。安全第一』を掲げておりますので、「経験がないのでその作業はできない」と断ることができます。
安心して働ける環境を作る、言いにくいことでもちゃんと言える環境を作ることをモットーにしています。

業界の当たり前を壊す。もっともっと働きやすい環境へ

ーー解体の需要が高いとうかがいました。中には急ぎの仕事もあるのではないでしょうか?

当社では短期の工事は受けないようにしています。
もともと3カ月くらいの中期的な仕事を得意としていますので、社員さんの負担を軽くする意味でもこの方針は保持しています。
日曜祝日は確実に休みをとってもらっていますし、土曜も休めるように配慮しています。

ーー社員さんの待遇はいかがでしょうか?

「気持ちよく働いてもらう」ことが会社の方針です。
お客さんと直接接する機会が多いのは社長の私よりも社員さんですよね。
会社の顔ともいうべき社員さんが気持ちよく仕事できなかったらお客さんに不安を与えてしまうでしょう。
そういう意味でも社員が笑顔で働けるような雰囲気づくりをこころがけています。
例えばですが、これまで年に2回のボーナスをキッチリと出しています。
基本的に利益の少ない仕事を無理して請け負うことはしません。
働いてもらう環境的にも会社の経営的にも無理はしないということです。
社員さんには経済的にも快適に暮らしてもらいたいと思っているからです。
将来に不安を抱えたままでは良い仕事はできませんからね。
当社には勤続30年を超える社員さんも在籍してくれているんですよ。
もちろん、経済的な面だけでなく、良い社内の雰囲気だったり人間関係が確保できている証拠だと自負しています。

社長という役割について

ーー社長さんと社員さんの関係はいかがですか?

私は社長という肩書きで働いていますが、これは社長という仕事をしているということです。
社長が偉くて、社員は偉くないなどいうことは一つもありません。
会社にとってそれぞれが、かけがえのない人材で、一人ひとりが替えの効かない人だと思っています。
小さい会社の強みもその辺りにあるように思います。
全員がお互いの顔を見ながら仕事をしていることでリスペクトも生まれますし、みんなが必要な人間だという気持ちにもなります。

この先の日本のために社員のために社会のために

ーー会社の将来展望をおきかせください!

お客さんとも関係企業とも長くつき合える関係を作っていきたいと思っています。
そのうえで、対等でお互いにメリットがある関係が重要だと考えておりますので、、相手が求めているクオリティを上回る仕事を常にしなければなりません。
そうやって信頼関係を築いていくことを丁寧にやっていくことが必要だと思っています。

求む! 若きリーダー候補。

ーー若い社員さんに求めることは何ですか

会社は今、世代交代の時期を迎えつつあります。次の世代のリーダーになりうる人材を求めています。
解体という仕事に誇りをもちながら、社会に必要とされていることを感じて仕事を続けてくれる人なら、こちらとしても精一杯育てていきたいと思います。
未経験者も歓迎です。全く違う業界から来て新しい風を起こしてくれることを期待しています。

【インタビューを終えて】

日本の国土の7割は山だといわれている。人間が活動できる平地は限られている。その限られた土地をいかに有効に使うか。日本の将来はその一点にかかっていると言って過言ではないだろう。
解体業は間違いなく土地の有効活用という使命を担っている。安田社長の話しぶりはあくまで優しかったが、一本の芯が通っていることを感じた。
今後のさらなる活躍に期待したい。

その他の企業様のインタビューはこちら

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?