フォローしませんか?
シェア
うさる
2024年2月22日 17:10
「奴隷制度が人の心にもたらすもの」について描いた、トニ・モリスンの「ビラヴド」が面白かった。「奴隷制度について描いている」と書くとついそちらに意識がフォーカスされるが(そしてもちろんとても重要な問題だけれど)、自分がこの話で一番興味を惹かれたのは物語の語りの手法だ。「八月の光」の解説の中で、フォークナーが活躍した時代はちょうどヨーロッパでモダニズム文学が流行していた、と書かれている。 ア
2023年10月13日 14:15
「葬送のフリーレン」を読んでいて、「ノルウェイの森」の永沢のセリフを思い出した。「君はよくわかってないようだけれど、人が誰かを理解するのはしかるべき時期が来たからであって、その誰かが相手に理解してほしいと望んだからではない」(「ノルウェイの森」(下)P116) このシーンの永沢は終始、邪悪と言っていい残酷さをハツミに向けている。このセリフはその悪意の極めつけと言っていい。 主人公のワタ