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斎藤吉久
2024年6月7日 15:28
昭和から平成への御代替(みよが)わりから20年あまりが過ぎた。今上陛下は78歳(当時)。推古天皇以後では、江戸期の霊元天皇と並ぶ、歴代第4位の御長寿となられた。歴代天皇は若くして退位されており、75歳を超えてなお皇位に就かれているのは、昭和天皇と今上天皇以外にはない。 陛下はまだまだお元気だが、ご高齢なうえにガンを患われ、療養中だ。15年には前立腺ガンの手術をお受けになり、20年には不整脈を
2023年1月15日 16:48
知り合いの経営者と皇位継承について、ちょっとした議論をした。「愛子さんは天皇になれないのか? 愛子さんで良いではないか?」と言う。「そのあとはどうなるのか?」と聞き返すと、返答に窮している。「愛子さま天皇」の是非で、思考が止まっている。「愛子内親王が継承すれば、あとは女系化することになる」と指摘すると、「それで良い。日本を変えよう」と来た。要は、安易な気分優先の革命論である。それで良いのかどう
2022年12月11日 17:49
令和の御代替わりのおり、國學院大學博物館で企画展が行われた。展示は「米」だけでなく、「粟」も含まれ、さすがは國學院だと感心した。「稲の祭り」論で凝り固まる人たちとはちょっと違う。ただ、このとき行われていたミニ講演会の中身はいただけなかった。若い研究者は、大嘗祭は天皇が皇祖天照大神を祀ると断言していた。画竜点睛を欠くとはこのことである。なぜそう理解するのか、私にはまったく理解できなかった。「
2022年12月7日 21:46
前回にひき続き、真弓常忠・皇學館大学名誉教授(故人)の『大嘗祭』を読みつつ、あらためて大嘗祭・新嘗祭の本義について考えたい。というのも、真弓先生は、じつに興味深いことに、星野輝興・元掌典の『日本の祭祀』を引用し、「新嘗祭は収穫感謝ではなく、『皇祖より御おもの』をいただかれることを主にした祭り」と説明しているからである。つまり、神社検定公式テキストの「(新嘗祭は)神恩を感謝」は不正確で、宮内
2021年11月23日 07:09
本日夕刻から、陛下は宮中の奥深い神域・神嘉殿で、皇祖神ほか天神地祇を祀り、新穀を供し、みずから食される新嘗祭を親祭されます。陛下がなさる新嘗祭とはいかなる祭りなのか、以下、斎藤吉久の「誤解だらけの天皇・皇室」メールマガジン(2007年11月20日号)から転載・再掲します。▽1 見落とされている粟の存在毎年11月23日の夜に宮中で行なわれる新嘗祭、あるいは天皇が天皇となって初めて行なう大嘗祭