noteを手放す時

ふと見る手にはナイフが
いつも虚空に投げてきたナイフが
自分の腕を切ってきたナイフが
心まで抉っていたのかもしれないよな
そういう声が聞こえた気がした
自分の声であったような気がした
添加された物であるという思考がいた
でもそれでいいんだ
それはいいんだ
耳を塞ぐのではなく
目を閉じるのでもなく
ただナイフを手放すと決めた
ただナイフを手放すと決めた

刹那主義の誰かがどうだ
事実らしき分析の陳列に意義はあるか
快楽主義の何かがなんだ
もう一度人間になるチャンスが見えた

ちまたに溢れる欲求の渦
街に巣食った信仰の網
いいんだ 大丈夫だ
怒りに薪をくべるのをやめよう
誰にもなれないかもしれない
そんなの誰かの言葉でしかない
人の言葉はいつも無責任で
尤もらしいから困っちゃうよな
いいんだ それもいいんだ
ただナイフを手放すと決めた
ただナイフを手放すと決めた
ただペンを手放すと決めた
ただ楽器を手放すと決めた
棒で叩くのはもうやめた
銃で撃つのは懲り懲りだ
台に立つのもうんざりだ
声を上げるのも十分だと
ただノートを手放すと決めた
ただノートを手放すと決めたんだ

実行

きっとそんな簡単に人は変われなくて
漫画みたいな解決なんてないと思て
別の代わりに変わるだけなんじゃないかって
いつだってボクは不安をジャラつかせて
やっぱり繰り返すんだね
いいんだ それでいいんだ
自由律
ただnoteを手放すと決めた

実行

即興作詞(2023/12/13/水/22:51 to 22:14)

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