家庭での子どもとゲームとルールと
はじめに.家庭でのゲーム事情
おはようございます。小学校教員のねこぜです。個人面談が終わりました。面談で必ず聞くことの一つに「家での過ごし方」があります。家での様子は学校からは見えません。子どもに「家で何しよん?」と聞くほかありません。保護者にも同様に聞いてみるのです。すると保護者目線の回答が返ってきます。そこに子ども自身が思っていることとのズレがあるとまぁ面白くて話題になるんですが、ここ数年子どもも親も言ってること同じだなぁと感じることが多くなりました。それが「家ではゲームをして過ごす」です。
女の子はゲームよりYoutubeなどの動画の方が目立ちますかね。とりあえず子どもたちは帰宅するなり画面ばっかり見ているわけです。そこで、問題だなぁ嫌だなぁと思った保護者の皆さんは規制ばかりする。うまくいっている家庭は体感で1~2割くらいでしょうか。逆に、時間だよと言うとキレて暴れて手を付けられない、どうしたらいいか分からない!とお困りの家庭にもたくさん出会いました。そんなとき、僕なりの意見ですが…として次のようなことを伝えるようにしています。参考にしている文献は吉川徹著『ゲーム・ネットの世界から離れられない子どもたち』です。面談中、実際に本を廊下に置いておいたり、パラパラとめくって本文を紹介したりしたこともあります。
1.「帰ってきたらまず宿題」をやめる
ゲーム以前の問題に宿題がある。面談中「宿題はいつやってますか?」と聞くこともある。「学校から帰ってきたらまず宿題をやるものだ。」「宿題が終わってから遊びに行きなさい。」これは前時代的な考え方だと思っている。しかし、聞くと意外に多い。もちろん寝る前に慌てて…とか、朝、学校行く前に…というのも困りものだが。一つ思うのは、子どもが自律して「やりたいときにやる」がベストだということだ。やりたいと思えない、それは宿題の意味付けから問い直す必要があるかもしれない。話を戻そう。
子どもたちは学校で5時間或いは6時間も授業を受け、頑張って行って無事に帰ってこれた。言うべきは「おかえり、お疲れ様」であって「宿題は?」ではないはずだ。やんちゃっ子は、ただいまも言わずランドセルを放り投げ遊びに出かける。それが理想だと僕なんかは思う。
もちろん、子どもの気質として「やるべきことをやってから遊びたい」「宿題を終わらせてから遊ぶ方が思う存分遊べる気がする」という子もいるだろう。帰ってきたら宿題をするのは選択肢の1つに過ぎない。「今日はどうする?5時から習い事があるから~」と強制ではなく、一緒に考えようと問いを投げかける姿勢はどうだろうか。
2.ルールを破ったら「禁止・取り上げる」は逆効果
僕も子どもの頃そうだったが、決められた時間を過ぎてもやり続けるとゲームを取り上げたり、隠したりと保護者は武力行使に打って出る。武力には武力で対抗するしかない。暴れる、「出せ!」と暴言を吐く、家中めちゃくちゃにして探し出す…どうやらいいことは何もないようだ。もしこの方法で上手くいっている(と思い込んでいる)とするならそれはただの抑制・抑圧で短期か長期か分からないが必ずリバウンド(反発)が待っている。
では、どうするか。「子どものものを取り上げる」この文にある「子どもの」を変える。つまりゲームの所有者は子どもではなく保護者であるとするのだ。もう買ってあげてしまった家庭は遅いかもしれないが、それでも子どもが稼ぎ出したお金でない限り説明はつくはずだ。ゲームは親から「貸してもらっている」、この構造が無意識的に負い目を感じるようになる。形式上そうなったところで子どもの様子はぱたりと変わるわけではないが、早ければ早い方がいい、ゲームに限らず基本的にお家の方が働いて得たお金で買ったものはお家の人のものだという認識を身に付けさせよう。
おわりに.土台はこんな感じ
文字数的に一旦区切りをつけますが、ゲームと向き合う前に①宿題との接し方②そもそもゲームの所有者は保護者であることの2点を書きました。次回、どうルールづくりをしていくとよいのか述べていけたらと思います。最後までお読みいただきありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。
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