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「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」に見るライツビジネスの姿

映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」、素晴らしいです。
興行収入は5月24日発表によると全世界で1,700億円!
アニメ作品としては歴代3位(ちなみに映画興行収入歴代1位は『アバター』2009年の4,0000億円超!)とのこと。
売上本数が3億本を超える人気ゲームが原作ということはありますが、その内容はたとえゲームをしたことがなかったとしても面白い!というものになっています。
なぜなら、私、ほとんどやったことがないですから。笑

愛情とクリエティブが溢れたライツビジネス

この映画の配給はユニバーサル・ピクチャーズ。
製作パートナーはユニバーサルの屋台骨を支える作品とも言える「ミニヨンズ」のイルミネーション。
制作体制としてはバッチリ!期待するなという方が無理!という感じですが、その期待を上回るクリエーションでした。
その根底に流れるのはスーパーマリオブラザーズに対する“愛情“だな〜、と強く感じました。
任天堂はもちろんなのですが、イルミネーションの愛情がひしひしと伝わってきました。
「人気あるからこれで映画作ったら当たるんじゃね⁈」という思いはゼロではないと思いますし、それはビジネスにおいては当たり前で、何も悪いことではありません。
ただ、それと同時に、このゲームというか「スーパーマリオブラザーズ」の素晴らしさをさらに拡大させたい―――
その想いを元に、クリエイティブがインスパイアされているということが、とても感じられるのです。
ゲームがあってそれをベースに映画が作られる。
これ、とても分かりやすいライツビジネスです。
そして、それに必要なのは「愛情」と「クリエイティブ」である、ということを体現している良き例だなと思います。

スーパーマリオの映画、実は隠れた名作が⁈

「スーパーマリオブラザーズ」の映画、実は1993年に作られています。
しかも実写版!
タイトルは「スーパーマリオ魔界帝国の女神」
「スーパマリオブラザーズ」のゲームが世に出たのは1985年ですから、なかなか早く目を付けたな、ですね。
クッパが人間の姿をしていたり(俳優はデニス・ホッパー!)、ルイージに髭がなかったり、と結構オリジナルエッセンスが入っているそうです(私もまだ観ていません)。
やはり、随所に本ゲームと絡む設定が見られ、こちらも原作への愛情がしっかりと感じられる作品だそうです。
余談ですが、投じられた製作費50億円に対し日本での興行収入3億円…。
というなかなか厳しい結果になったそうですが、なんと、今回のアニメ版の大ヒットの影響か、今、DVDがバカ売れで生産が追いつかないそうです!

ゲームがコンテンツシードのベースファームに

先日、あるフィギュアショップに足を踏み入れました。
そこにはさまざまなIPタイトルのフィギュアが陳列されておりました。
ある意味「ライツビジネス・ショーケース」です。
スターウォーズ、スパイダーマン、アイアンマン、バットマンなどなど超メジャーIPのコーナーと並んであったのが、「FORTNITE」
今回の「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」もそうですが、マンガ、映画、テレビと並んで「ゲーム」がコンテンツシードのベースファームになったのだ、ということ。
これからますます、加速化・一般化していくのだな、ということを強く感じる今日この頃です。

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