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ハズレを楽しむ

最近の愛読書?は「フランス女子の東京銭湯めぐり」。
日本初の銭湯大使!となったフランス女性ステファニー・コロインさんが2018年に出した本です。
日本での激務な毎日の中、彼女の心を癒してくれたのが“銭湯“。
芸術的で楽しくて、しかもお肌や健康にも良い場所が“日常的に“存在していること、それに衝撃を受けた彼女は銭湯の虜に!
そして、この銭湯文化をより多くの方に知って貰いたいと出したのがこの本だそうです。

真剣に選ぶ!が楽しい

昔ながらの宮造りの銭湯に立派なビルに入った銭湯、様々な浴槽に待合室のサービス、東京の各地にあるそれぞれの銭湯がそれぞれの味を出しています。
本を読み(見ながら?)お!ここいいな、とか思いを馳せるのが実に楽しい。
さらに、仕事で行った先でちょっとこの後時間が空くな、という時に、そのエリアにいいとこないか?とチェックして(この本だけではなくネットでも探して)行ってみたりとか。
違っていたらスミマセンなのですが、鉄道マニアの気持ちが少し分かるようになった気になる今日この頃です。
そして、とにかく大切なのは“真剣に選ぶ“ということ。

“ハズレ無し“がつまらない

以前書いたのですが、私、サウナに行き出したのは昨年の晩秋からという超遅咲き(咲いているのか?)サウナーです。
最初に行ったのが、ビギナーにとっては鉄板と言われる、東京ドームのラ・クーア。
もうここは何から何まで揃っていて完ペキ。
「スパって素晴らしい!」と初体験でガッチリ心を掴まれました。
そこから、それ以外のスパにも行くようになりまして。
まあ、どこも素晴らしいわけですよ。
好きな人は1日いる、という気持ちがわかりました。
ただ、この“どこも素晴らしい“が、ある時、ふと、つまらなくなったのです。
勿論それぞれのスパにはそれぞれの特色があって個性もあります。
でも(あくまでこれは私個人にとってではありますが)何か、つまらないなと。
なぜ?と考えてみて気付きました。
その個性、どこも“完ぺき“というレベルの中での個性だから。
つまり、“ハズレ“の要素が無いのです。

ハズしても楽しい


そして、銭湯。
こちらはフリースタイルな個性の宝庫。
それ故にハズレ(自分の好みとのズレという意味で)もあるわけですが、この“ハズレ“があるのが実は楽しい。
なるほど、そう来たかー、と思う楽しみ。
お、ハズしたな、と思ったが、ん、もしかしてこれはこれでいいかも⁈という楽しみ。
大袈裟にいうと発見と覚醒⁈が生じる楽しみとでもいうのでしょうか。
そして、これ、何も銭湯だけに限ったことでは無いな、と思うわけです。

ハズレの排除は成長を止める

通常、人は「何かやるならハズしたく無い」と思うものです。
勿論、私も同様。
ですが、一方で「ハズしても楽しい」というココロを持っていることがとても大切だと思います。
それは最初から変に余裕を持つ、ということではなく、ハズさないぞ!と“真剣“に臨みながら、ハズしてもそれを楽しむということ。
この相反することをココロの中に併存させていることが大切だと思うのです。
何故なら「ハズした」というのはあくまでそれまでの自分に基づいた第一印象でしかないから。
「ハズしても楽しい」のココロを持っていると、そのハズしの先にある新たな発見に出会えるから。
私は仕事柄、昔から色々な駆け出しの若手放送作家さんと知り合ってきました。
そうするといるのです、何だよお前!って言う、普通に考えたらダメダメな人が。笑 
でも、そういう人に会うと楽しい、ハズレだなーこの人、というのが楽しい。
で、そういう人は逆に離さないようにしていると、自分では気づかなかったことや思いつかないアイデアが出てくるものなのです。

「ハズレを楽しむココロ」これ、楽しいですよ。

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