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天気日記20180801

とりたてて季節感があるわけではないのですが、生活感のある光景がありました。


朝、通勤の時間帯、とある住宅街の駅。
黙々と真顔で、幾人もの人々が改札をとおっていく。

たったひとり、雰囲気のちがう男がいた。
政治家である。

我が街はもっと輝ける!企業はもっと世界には羽ばたいてゆける!

どこか空虚である。きれいで丁寧なことばを誰かにかけている。誰にでも当てはまりそうだから誰にも届いていないようにみえた。

もはや、あたりで鳴いているセミの鳴き声と同じように風景になじんでいるようだった。

わたしはこの光景にどこか魅力を感じていて、しばらくの間、政治家の言葉に耳をかたむけていた。

たいていの場合、政治家という存在をとりあえず批判しておけば何かいったような気分になれるが、今日はそれはやめておこう。

彼と彼なりにかんがえて、(それなりの)熱意をこめて朝からこうやって市民に自分の主張をのべられているのだと思うと、すこし身近な存在に感じられてくる。

と思ったところで、わたしもわたしの今日という日を生きていかねばならぬので、スマートフォンを改札でかざし、構内へと入っていった。

現場からは以上です。

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