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どうか神様 生きる力をください

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生きづらいこの世の中で、生きていく
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#生き方

心の温度差

寝てる間に息も、人生も、世界も そして心も停止しますように そう願わずにはいられない 息を止めてみる この世のつながりからの解放を祈って。 体の重みを全身に感じる 私は、世界で一番遅い速度で 目を閉じる そうすれば、おのずと人生も 止まっていくだろう とても辛い時間を乗り越えた先には 何が待っているのかなんてわからないけど ゆっくり幕を閉じるだろう そのまま、世界も止まってしまえばいいのに そうすれば、私が存在する意味も 何もかもが無になって 刹那的永遠を手にすることが

ただ一日、また一日

ただ一日だけ、 また一日だけ、 少しずつを惜しんで生きてみてください。 寄りかかれる存在がないなら、 私がいます、あなたの傍に。 日常の喧騒の中で、 どうか忘れないで、 あなたを思う私がいることを。 無理に笑わず、そのままでいいんだから。 一緒に感じることが、 心の柔らかさを取り戻す鍵、 少しずつでいい、生きてみてください。 ただ一日だけ、 また一日だけ、 あなたの中にある 大事なものを一緒に守りたい あとがき 今日も、近しい人が鬱症状で仕事を辞めました。 私にでき

今を咲かせて

「いつか笑える日が来るように」 そうあなたは私に言うけれど、 私には今、この足元の泥の中で 花を咲かせたいと願う瞬間がある。 未来の晴れ間を待つよりも、 今、この冷たい雨の中で私ができることを探したい。 重い雲の隙間に差し込む一筋の光を探すように、 その光がまだ見えなくても、今、ここで 濡れた頬を拭い、震える心を抱きしめて、 私の「今」をどうにかしたい。 止まない雨の音を聞きながら、 私はこの雨にどう立ち向かうかを考えている。 「いつか」は優しい慰めかもしれないけれど、

壊れた時計

またそうやって僕はどうしようもないことに留まっては 過去の影に囚われ、前に進めないでいる あの頃の夢は色鮮やかで、今の僕には眩しすぎるよ 過去の栄光に引き戻されるたび、未来が遠くなる そんなの知ってるよ 周りのみんなはどんどん変わっていって あの頃のままなのは自分だけで 気持ちだけがあのまんまってだけで。 みっともないよな 口から出るのは思い出ばかり 何度も話した同じ思い出は 僕だけのもの 皆の中では忘れているもの ゲームにジャンプに パチンコ三昧 全然楽しくなんかな

道なき森と僕らの物語

※物語は全て無料で読めます😊 木が生い茂り、来るものを拒む森。 ここは一体どこなんだろう。 どうして僕はこんなところにいるんだろう。 僕は何度も自分に問いかける。 足元の落ち葉を踏むたびに、 過去の誰かの冷たい言葉が、頭の中こだまする。 『君はいつも間違っているんだ』 『誰も君を必要としてない』と。 それらの言葉が、僕を森に引き戻し、 何度も何度も僕を傷つける 「こんな森にいる理由なんて、もうとっくに忘れてしまった。どこに行きたかったのかすら、忘れてしまったよ」 果て

¥100

逆さまくじら

ある晴れた日、小さな村に住む少女は、一人海辺に座っていました。潮風がそよそよと吹き、波が静かに寄せては返す音が聞こえてきます。太陽は真上から照りつけ、肌をじりじりと刺すようでしたが、少女は気にせずに空を見上げていました。 少女は今日も、何かを待つように空を見上げていました。誰よりも小さな少女はいつも馬鹿にされていました。そんな時は、いつもこうやって海辺に座り空を眺めます。彼女がまだ幼かったころ、世界を旅する船に乗って村にやって来た大きな男の人と出会いました。その出会いが彼女

すたー

星を身につけたら、無敵になれると思うんだ どんな困難もやってのけて 怖いもの知らずに進んでいける、そう信じているんだ でもきっと、それには時間制限があるだろうから 僕の星を使うその日が来るまで、ずっとスターの前で待っているんだ スタートダッシュが大切だから スタートダッシュのスターは星ではないけれど 僕の星が使うその日が来るまで したくないことをしているんだ その時が訪れたら、僕は気づくんだろう 星はただの象徴で、力は自分の中にあったと 待っていた時間も、犠牲も、すべて

神社の呼び声

神社の階段は100を超えるだろうか 額からほとばしる汗と 永遠に続く石階段に意識が飛びそうだ 急に思い立って来たものの 神社の階段ってこんなに辛かったっけ そんな独り言が漏れる ただひたすら登るのは もしかしたら誰かに呼ばれたからだろうか そんな気がしていた 最近、僕はひどく疲れていた 特別大変なわけではないけれど ただの睡眠不足だろう よく眠れない日々が続いた 登るごとに風が木々をざわめかせ 鳥のさえずりが不思議と心に響く 少年時代の記憶がフラッシュバックする 友達

選ばれし者の物語

蝉の止まない鳴き声とベタつく汗を拭い、 夏休みという刹那の時間を古びた図書館で過ごす。 うるさい親も、泣き虫な妹もいない、 どこまでも静寂に浸るこの時間を、魔法の時間以外になんていえばいいんだろう。 図書館の一番奥、専門書が並ぶ棚に人差し指を添えて、 一冊ずつタイトルを読んでいく。 難しい本の中に一冊、埃にまみれた本を見つけた。 光を纏ったようなその本にそっと手を伸ばし、表紙をめくれば、 それは僕を異世界へと導く魔法の本だった。 現実の孤独と無力感に沈んでいた僕、 その本

透明に溺れて

すごく悲しい時に、大丈夫、あなただけが辛いんじゃないからって 落ち込んでどうしようもない時、ほら、前を見て進まなくちゃって 絶望で心が追い付かない時、みんなそうよ、そうやって強くなるのよって 声にもならないくらい辛くて胸が痛くても、新しいステージへ行く準備ができたのよって それでも心は海の中で、静かに漂うクラゲのように 「そうじゃない気がするんだ、そこじゃない気がするんだ」 とつぶやく自分がいる 透明な心を、海の流れに委ねて漂いたいだけなのに 悲しくて落ち込んで絶

「生きる」パズル

「俺は今日が最後でも悔いはない」と人生の先輩が言った。 欲しいものは星のように追い求め、やりたいことは風のように追いかける。 彼の一日一日は、鮮やかな絵筆で描かれ、瞬間の輝きに満ちて、今というキャンバスに色を塗る。 ならば私はどうだろうか。 私の生きる道は、永遠に続く航海のよう。 果てしない海を見つめながら、「なぜ」という問いを帆に掲げる。 そういう道しか知らない。 彼の足元には確固たる大地、私の前には広がる大海原。 それはどちらも旅の一部であり、どちらも探求の形だっ

青い夢の一分間

プールの中に潜れば 世界が広がる 美しい魚たちが 静かに泳いで見える 魚と息を合わせて 深く深く沈む だけど息が続かず 再び浮かび上がると そこには日常が 静かに溢れていた 「もうプール上がるよ」と 耳に届く声 あと1分だけでいいから この世界を忘れさせて あと1分だけでいいんだから あの青い世界に夢を見させて あとがき 詩のテーマは、現実と非日常の対比を通じて時間の流れと儚さを感じさせることです。プールに潜ることで現実の束縛を忘れさせ、深い静寂を表現しています。詩の

青とプール

プールに足を浸して、水を揺らしてみた。 水面に反射する青い空がゆらゆらと揺れた。 いつか絵本で見た、遠い遠い美しい海に浮かんで、 海の青さと波の揺らめきに心を奪われたみたいに。 どれほど世界は広くて、 人はちっぽけなのか知ってみたい。 私はプールの中に入って、体を丸め浮かぶ。 息を止めて、目を閉じて。 暑い夏の日のプール 絵本の世界の大海を感じて。 息が途絶えるときには 思いっきり顔を出して 息を吸って 私は生きていると実感できるだろうか。 あとがき この詩は、プールで

枯れたせせらぎ

かつて、せせらぎのように清らかに流れていた川 その水は透き通り、魚たちは跳ね、虫たちは舞い、 動物たちが水を飲みに訪れる場所だった。 川は誇らしげに言った、「私がここにいるから皆が助かるのだ」と。 だが、その声の中には不満があふれていた。 魚が来れば、川はその泳ぎを非難し、 虫が舞えば、川はその羽音を嘆き、 動物たちが水を飲むたびに、川は愚痴をこぼした。 不満と嘆きが積もるにつれて、 川の水は次第に淀み、澄んだ色を失っていった。 かつての透明な流れは、今や濁った泥の色に変わ