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「25歳くらいで、結婚するだろうな」なんて、漠然とした考えが、キケンだった話。

話し方がスローテンポで穏やかな印象とは裏腹に、私は人生に焦っていた。

学生のころから「25歳で結婚するだろう」と、漠然と思っていたのだが
結婚の気配すらない自分に「思ってたんと違う」という、なんとも言えないギャップに焦ったのだ。

時代のせいだ!きっと。と思いたい。

親の世代は、寿退社で専業主婦が主流。
しかし、我ら世代は、共働き希望が多い。

見て育った彼ら(両親)をお手本にはできず、新しい価値観から、結婚を考えなくてはいけないのだ。

超ハードモードである。

そして、女である私は

仕事をしつつ、結婚して、料理して、掃除して、女として綺麗でいるという努力を怠ってはいけない。

もしも、思いのほか太ってしまい、女として見られないと夫に言われた矢先に、浮気されてしまったら「太ったあなたにも責任がありますよ?」なんて、ネットのPV稼ぎであろう記事に、打ちのめされるのだろう。


共働きで、家事をして、いつか子育てをして、美しさをも保ち、夫を褒めて伸ばし、生きているうちに年金が貰えるのかも分からないのに税金を払い、老後の貯金も考え、投資をも視野に入れるなんて。


超ハードモードである。


現代の共働き女性に、世の中、求めすぎではないか。



親世代は、25くらいになったら結婚するのが当たり前という、世の中の後押しがあったけれど

現代は「結婚してもしなくても、本人の自由」だとか「多様性を大事に」だとか、選択肢が多すぎて、世の中の後押しはない。

結婚しよう!と男女共に本気で思わないと、結婚できない世の中になってしまったのだ。

22歳で「管理職になったら転職しよう」と決めて入社した東京の会社。
24歳で目標にしていた管理職に昇進でき、激務な毎日を過ごしていた、ある日。

「あれ?25歳で結婚なんて、無理じゃね」と、少々焦りを感じる。

25歳の友人の結婚式に出ると、学生時代から付き合っていた彼氏と結婚、職場の同僚と結婚という”馴れ初め”しか聞いたことがない。

打って変わって学生時代の私は、長年ひとりの男に片思いをし続け、会社に入ってからは「管理職に、俺はなる!」と自らを奮いたたせ、休日も仕事の事ばかり考えていた。



管理職になった24歳の段階で、
「プライベートのことも、冷静に考えてみよう」と思い、どういう時系列で結婚に至るのかを、身近な人で参考にしてみた。

両親の場合・・・3年ほど付き合ってから結婚
親友の場合・・・5年ほど付き合ってから結婚
(学生からの付き合いで、仕事で遠距離を数年)

人間として倫理観が似ている双方を参考に、結論を出すと「私が結婚をするとしたら、誰かと親密に付き合って、3年後くらいが妥当」になる。

今(24)から付き合っても、結婚は27歳?!と、リアルな数字に驚いた。

25歳で結婚するだろうなんて、よくも漠然と考えていたな自分と、もはや笑えてくる。

いや、本音を言うと、思っていたより不安と焦りが押し寄せていた。

ただ、焦っても仕方がない。


冷静に考えて

「1年後の25歳は諦めて、27歳を目標にしよう」



24歳で年上の彼氏ができ、同棲し、心の中で目標にしていた「27歳で結婚」が視野に入った。

管理職を辞め、転職先ではプライベートを疎かにしないよう、仕事はセーブしたい!と考えていた矢先。

社長から呼び出され、管理職の辞令をもらう。
(奉仕精神が高いせいで、会社という組織に入るとそういう宿命になることを悟った)

彼氏とは「結婚のために、お互いに貯金を始めよう」と話し合い、少しずつだが貯金を始める。



「貯金を始めて半年経ったけど、どのくらい貯まった?」と何気なく聞くと、彼は気まずそうに苦笑いをした。

「全然貯まってない。笑」

「え、1円も?笑。この前7万のブランドの靴買ってたから、余裕あるのかと思って聞いちゃった」

「でも、稼いでいるから大丈夫。あと、親が結婚資金出してくれるから大丈夫。」

確かに、彼は年収がバカ高い。しかし、貯金はできず、毎月使い切っていたらしい。

そういえば、先日イヴ・サンローランのアレがほしいとか言ってたし
確かに、ご実家はいいところにある。お父様は退職前は社長って聞いていたし、結婚資金を出してくださるのはありがたいけれど・・・

「2人の結婚だから、2人のために貯金しない?」

「そうだね」


結局、彼は1円も貯められず、お別れをすることに。

2年半付き合って、婚約指輪も見に行ったけれど、浪費家な彼と生きていく未来は、不安しかなかった。

ただでさえ、結婚という未知の生き方に不安なのに、さらに不安な未来しか見えない彼と、一緒に生きられる自信がなかった。



結婚するために貯めていたお金は、同棲解消の費用になった。(これぞ、引っ越し貧乏)

また一人暮らしをする賃貸の契約をして、1人の時間を満喫しつつ、いつのまにやら27歳。

結婚するだろうと思っていた年齢に、また1人。


次の目標は、30歳!と、相変わらず前向きに生きる自分。あっぱれ。



27歳で彼と出会い、30歳になる1ヶ月前にプロポーズされた。

「すず、30までに結婚したいって、付き合った最初に聞いていたから」

覚えていてくれたとは、驚きだった。

目標も、言ってみるもんだな。


結果、元彼と婚約破棄するのか、夫と結婚するのかを決断できるには、2年半必要だった

安定志向で、警戒心が強い私は、スピード婚なんて出来ないのだ。最低でも、2年半は頂戴したい。

相手を見極める時間は、自分の将来への投資。



仕事もプライベートも、目標を決めることの大事さを、忘れないようにしたい。
過去の経験値から、人生においての目標の大事さを、改めて痛感する。
(すぐ忘れるから、書いてみた)



17歳から夢を見て、目標にしていた仕事で、フリーランスになれた。

いつかするだろうと漠然と考えていた結婚は、きちんと自分の先の人生を考えて
27歳という目標を作り、実際は30歳と後ろ倒しになったけれど、まぁ目標達成ということにしておこう。

また、将来、やりたいことが新たにできてしまった私は、コツコツ行動して、自分に変化が起きるように、パワーを蓄えておこうじゃないか。

あと3キロ痩せよう!と、ダイエットで目標を作るように

結婚も「あと3年で、結婚しよう!」のような目標は、あったほうがいいなと、経験上思う。

22歳のときの私に、教えてあげたいものだ。
仕事だけではなく、結婚においても明確な、達成目標を作っておこうねと。



最後の婚活のはじめかた アラサーすず*

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