日曜日の朝。

雨音が愛しくて、心地良くて、穏やかな気持ちで目覚めた。今週は雨が多く、僕にとっては過ごしやすくて特別な1週間になった。

面会交流で昨日から泊まりにきた息子が隣で眠っている。いつの間にか160センチを超えて大きくなり、難しい言葉もたくさん使うようになった。

それでも時々、幼い頃と同じ動きを見せてくれる。少しの身体の揺れや、ご飯を食べている時の横顔、父譲りの空返事。

「明日の昼ご飯どうする?」
「そうする」

「これってどう思う?」
「そう思う」

この人間は一人しかいなくて、誰にも変わらない。誰の代わりにもなれない。

あの人だってそうだ。この子や、あの人にとっての僕もそうだったらいいなと思う。


珍しく息子よりも早く目覚めたので、朝早くから真面目に働く洗濯機の音を聞かせてあげようと、少ない洗濯物を洗い始める。

大した物は作れないけど、たまごとウインナーを焼いて、冷凍庫を占領しているポテトを揚げて、パンにチーズを乗せて焼く。

布団の上の、まだ安らぎと夢の中にいる君に、日常の音と匂いを届けたかった。普段はどんな生活をしているのかはわからないけど、僕が子供の頃の日曜日は、確かこんな感じだったから。

そういえば、可愛らしい女の子が来てくれた時も、同じようなことを思って同じようなことをした気がする。

普通の休日の朝。

普通という言葉に誰もが憧れ、そして見下され追い詰められる。だから僕は普通という言葉が好きではない。

それでも、提供したかった。
これが僕が知っている普通の休日の朝。


想う人がいる。いつも。

会えない時、余計に。

好きだと想う。

学校で作ったらしい。
スターミー好きの父を思い出して。
なんていい奴だ。
switchで遊ぶ。

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