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花火に誘われ現地に着いたらいきなり商談が始まった件

株式会社サイアンドにてエンジニアアルバイトをしている大学院生の「かずのすけ」です。

この会社の代表と大学の先輩、後輩という間柄で縁あってサイアンドで働いています。

普段の業務ではPythonを用いたスクレイピングを駆使して、受託開発に携わったり、弊社サービス「fuestagram」の開発に参加したりしています。

noteを書くのは初めてなのですが、サイアンド自体の業務や職場環境、代表について感じることなど頃合いを見計らって随時執筆していきたいと考えています。

今回は「自分の意見を通す」ということに関して個人的に価値のある体験をしたので、それをここに書き記して行きたいと考えています。

第一章:受注

2020年8月23日

代表と一緒に花火をするということで代表の実家にお邪魔したかずのすけ。

前日に花火をしているカップルユーチューバーの動画をみて丁度、「花火したいな」なんて思っていたところに花火の誘いが来たのでめちゃめちゃウキウキして代表の家にいってました。

お遊び感覚だったのですが、実家にお邪魔した途端、予期せぬ出来事が起きます。

代表の親族から

「あなたにある企業さんのWebサイトを作って欲しいんですが、やってもらえますか?」

との打診が飛んできたのです。

頭が真っ白になりました。

・あまりに急な話だったこと
・花火を楽しみにお遊びモードだったこと
・そういった商談?が初めてだったこと
・Web制作未経験だったこと

以上の4つの理由からパニック状態になってしまったのだと思います。

とはいえ私の状態に関係なく、話はどんどん進んでいきます。

そして

「webサイトをつくれますか?」
「いつまでにできますか?」
「金額はいくらになりますか?」

など矢継ぎ早に質問が飛んできます。

そしてそれに対する答えを出さなければなりません。

優柔不断なんて言っている場合ではありません。

ビジネスの場で交渉するということの難しさを痛感しました。

思考停止状態でその場の雰囲気に飲まれて出した質問に対する答えはこうです。

「webサイトをつくれますか?」
→調べたらできます

「いつまでにできますか?」
→2週間で

「金額はいくらになりますか?」
→3万円で

その場にいた私にとっての最優先事項はとにかく”質問に答える”ことで、その答えに妥当性があるかどうかを考える余裕などありませんでした。

よって上で挙げた答えは言ってみれば”めちゃめちゃテキトー”です。

そんなこんなで商談が進みまして結局、

「ECサイトを2週間でつくる。それに対する対価は5万円。」

という契約を結びました。

第二章:反省と今後に向けて

ここからは以上の自分自身の行動を振り返りつつ、

あの時何をすべきだったのか
仕事を受ける上で何を重視するのか

等について内省していきたいと思います。

上の商談において契約上、大事な要素であっただろう

・業務内容
・金額
・目的

の3つに分けて反省していきたいと思います。

※ここから自分の内面との対話なので口語体になってます。

1.業務内容

これに関しては深堀りが甘かった。

「どのレベルのクオリティを求めているのか」

によって、当然、金額や納期は変わってくる。

ただ漠然とWeb制作と聞いただけでは、正確な金額と納期が決定できないために自分を苦しめることになる。

今回でいうと低金額、短期間という契約内容だったため、それに比例して作品のクオリティはそれなりになるだろう。

(自分としてはパニック過ぎてクオリティという概念を持ち合わせていなかったのだが)

この状況で契約して実際にデザインを考えるときに、相手が物凄いレベルのクオリティのサイトを欲していることがわかった場合、自分を苦しめることになるだろうし、相手にとっても聞いていたのと違うので不快であろう。

お互いのためにも最終アウトプットのクオリティのすり合わせをしないといけなかった。

「どんな感じのサイトをイメージされていますか?」

今度はこの質問を皮切りにイメージのすり合わせをしていこうと思う。

2.金額

ここは結構、勇気との戦いではないかと思う。

まず金額を決める手順としては

「金額=制作にかかる時間×時給」

であると考える。

制作にかかる時間を考える上では先の作業内容をしっかりとヒアリングする必要がある。

そして今回のケースであれば、自分の知らない分野の話だったので即座に制作にかかる時間を計算するのは難しかっただろう。

この時の選択肢としては

・知っている人に聞く
・持ち帰って調べる

なんかだろうか。

今回でいうとすぐ隣にWeb制作のプロ(サイアンドの代表)がいたので、どの程度時間がかかるかを質問するのがベストだったのではないかと思う。

「こういう場で即決即断できないのはダメだ」

そんな思いが自分の中にあったように思う。

もしくは普段から働いている代表の前で、しっかりとした姿をみせないといけないという思いもあったように思う。

だからちゃんと質問できなかったのかもれしれない。

変なプライドを振りかざしてテキトーに仕事を受けた挙げ句、後々代表に泣きついている笑。

今回に限らず、自分は見栄をはって引き受けて自分を苦しめるという傾向にある。

落ち着きはらしているようにみせつつも、自分のことを過信しすぎているのかもしれない。

「過信→現実とのギャップ→予想以上に大変→精神的に困窮」

この繰り返しで自己を否定するような最悪なサイクルに陥っている。

このような事を繰り返さないためにも

・できること
・今はできないけど比較的簡単にできるようになりそうなこと
・今はできないけど頑張ればできるようになりそうなこと
・今はできないし、相当頑張らなければできるようになりそうにないこと

など自分の能力を客観的に見つめ直す必要があるだろう。

そして、抽象度の高い言葉で表した「比較的簡単」「頑張れば」「相当頑張る」の3領域をしっかりとした数値に落とし込んでいかなければならない。

当然、お客様は短期間での納品を求めてくるだろう。

自分が制作にかかる時間とお客様の希望時間が異なる時、勇気をもって自分の主張を通せるか。

そこがポイントになってくるのだろう。

制作にかかる時間とその時間を必要とする理由を、しっかりと説明できるか。

長期間かかってしまうようなことを言っていては、お客様に変な顔をされるかもしれない。

そんなことを考える必要はない。

あくまで金額と発注内容に応じた適切な納期を提示するだけ。

それでNoと言われるのだったら仕方がない。

顔色を伺って、大変な状況に陥りたいのか。

それに無理な注文を受けてお客様に満足していただける製品を作れなかったときのほうが、お互いに不利益を被る最悪の事態ではないか。

雰囲気に流されずきちんとした情報をお伝えするというのは、ビジネスマンとしてというよりも、1人間として誠実であるかどうかという問題に関わってくる。

その意味でテキトーな回答しかしなかった今回の対応は、非常に不誠実であったと言わざるを得ない。

初めてだったからとか関係ない。

「人の道」に反する行為をしているかしていないか

本質的な部分はビジネスであってもこれに関わってくるのではないだろうか。

私は普段から「嘘つくやつは大嫌い」と思ってきたし、外部に対してそういった発言をしてきた。

自分の人生の指針として

「人の道」

というものを大切にしたいと考えているからだ。

といってもその「人の道」の中身がしっかりと固まっていないのだが、少なくとも誠実であることはその必須条件であると考えている。

私は今回、その自分が大切にしようとしている指針に背く行為をしてしまった。

どんな状況であっても後ろ指さされるようなことはするな。

そのためにもできない約束はしない。

この事を強く自分に誓いたいと思う。

少し長くなったが、金額のもう一つの要素「時給」に関して考えていきたい。

ここを決めると先程の「制作にかかる時間」と含めて最終的な金額が決まる。

時給においては、多少高額であったとしても適正な価格を提示することが重要だ。

体感として自分には時給900円くらいの価値しかないように思っていた。

驕るなよとの声を頂くかもしれないが、Web制作の時給が900円で良いのだろうか?

以前代表に君の仕事は時給2000円はいくと思うよ。と言われたような気がする。(記憶違いかもしれないが)

その言葉を素直に受け止められない自分。

ここにも問題があるだろう。

時給を低く見積もれば見積もるほど、相手が支払う金額が少なくなるので相手を困惑させる可能性は低くなる。

逆に高い時給をふっかけるということは、相手に嫌な顔をされる可能性があるということだ。

例えば本当に自分の1時間に2000円の価値があるとして、それをそのまま金額計算に落とし込むとそれなりの金額になるだろう。

その金額をお客様に堂々と伝える勇気があるか?

いや伝えなければならない。

その勇気を持たなければ、永遠と搾取されるだけの人生になってしまう。

低い時給で膨大な作業をこなす時間を過ごすことが自分の幸せにつながるのか。

つながらないだろう。

お前は何のために生きているんだ。

相手の顔色を伺って適正な数値を示すこともできず、労働力を搾取され、嫌な気持ちになるために生まれてきたのか。

そうではない。

俺は幸せになるために生まれてきたんだ。

そうだとすれば適正な時給を設定するんだ。

そして勇気を持って打診すること。

適正な時給や納期を設定できない理由として、自分は根本的な間違いを犯していたのではないかと思う。

それは自分がヤるべきことについてだ。

この商談で自分が考えていたことは1つ。

・相手の顔色

これに尽きる。

しかし相手はそんなことを求めて私に話を振ってきていたのだろうか?

違う。

希望する製品を作ってもらいたくて自分に話をしていたのだ。

だとすれば

・どうやったら相手にとって最高のものをお届けできるか

を念頭に納期や金額などすべての物事を決めていくべきだ。

そして良いものをお送りするために必要な金額や納期を設定し、打診するだけ。

言うのは簡単なんだが、前者ではなく後者を選ぶのは結構大変だ。

少し話題がそれるが、世の中にはモテ男と非モテが存在する。

これらの大きな違いは、

・相手の顔色ばっかり伺ってないか
・リスクと正面から向き合っているか
・相手との幸せな時間を築くことに重きをおいてるか

なんかだと思う。

例えば告白について考えてみる。

非モテは

「告白して振られたらどうしよう」

そんな思いばかりを募らせて結局、打診ができない。

打診ができないからパートナーと過ごす幸せな時間を永久に手に入れることができない。

結局、自分が傷つくことばかりに目を向けて、相手のことなど一切考えてないのだ。

全部、自分、自分、自分。

一方でモテ男は

「相手の返信がどうであろうと告白しないことには何も始まらない」
「俺とこの子で絶対に幸せな時間を築ける」

そんなふうに考えている。

自分が告白してうまく言った時の未来を想像し、振られるリスクを真正面から受け止め、打診していくのだ。

だが皆さんも御存知の通り、数的にはモテ男よりも非モテのほうが圧倒的に多い。

非モテだってモテ男になろうと努力する。

しかしなれない。

勇気を持てないからだ。

告白をするという行為は非常に勇気のいる行為で、この勇気を持てるかどうかというのは非常に難しい問題だ。

話を戻そう。

先の「相手の顔色」と「どうやったら相手にとって最高のものをお届けできるか」の議論も本質的には、この非モテ、モテ男と同じだ。

結局、

・相手のことを考えれているか
・リスクを取る勇気をもてるか

どちらもこの2つの問題に帰着するように思う。

そして非モテからモテ男になるのが非常に難しいことだと同じように、相手の顔色を伺わず、「どうやったら相手にとって最高のものをお届けできるか」に目をむけることは非常に難しいことだ。

だがよりハッピーな人生を送るには、後者ができるようになるしかない。

そのためには場数を踏むこと。

それはビジネス上のやりとりを沢山経験するということに限らない。

普段の生活の中から、上のような考え方で生きていけるか。

大きなまとめになってしまうが、これはもはや生き方、生き様の問題なのかもしれない。

3.目的

今回の商談では、目的を一切聞かないま受注してしまった。

これは大きな間違いではないかと思う。

Webサイトを作成しようと思った経緯やサイトを作って何をするのかをについて詳細に聞かないままに契約だけが先行した。

個人的に「何のためにそれをやるのか」は非常に重要だと考えている。

人生という限られた時間の中では、何をして何をしないのかの選択をしていかなくてはならない。

好き嫌いせずに何事にも挑戦するべきだということを言う書籍や人もいる。

これに関してはある前提の元に成り立っているのではないかと思う。

それは「それをやる目的に納得ができるかどうか」である。

目的に納得できないまま、作業を始めると最初のうちは良いかもしれないが途中で

「俺は何のためにこれをやっているのだろうか?」
「これをヤることに本当に意味があるのだろうか?」

などの疑問が浮かんでくる。

こうなると作業効率が下がってしまい、アウトプットの品質も下がってしまう。

今回の商談でも目的を聞いていなかったために、実際に作業に入ろうとした際に

「これなんでやろうとしてるんだっけ?」

と疑問が浮かんできてモヤモヤとした時間を過ごすことになった。

そして、第一回のミーティングで目的を聞いた。

このような流れでは目的に納得できなかった時、自分にとっても相手にとっても不利益しかない。

「今取り掛かっている仕事の目的はなにか?」

そんな問いに常に答えられる状態でいたい。

そうあることが、充実した就労時間というか人生を生み出すと考える。

(経済的に困窮している状態では、目的とか言っている場合ではないこともあるが)

終わりに

初めてのプチ商談での出来事を振り返りつつ、どんな行動や行動指針が必要だったのかを考えていきました。

最初に、

・あまりに急な話だったこと
・花火を楽しみにお遊びモードだったこと
・そういった商談?が初めてだったこと
・Web制作未経験だったこと

などと言い訳と言われても仕方ないようなことばかりを並べました。

実際、ここまで書いてみて自分でも「言い訳だよな」と思っている次第です。

ビジネスに限らず、人生に訪れるビックチャンスは急に来るのかもしれません。

そのビックチャンスが来たときに、結果はどうであれ真っ直ぐに誠実に打診できるようこれからも鍛錬していきたいと考えています。

そして株式会社サイアンドはそういった鍛錬の場所として、めちゃめちゃ適してる場所だと思ってます。

代表は丁寧にサポートしてくれますし、何をやっても許されますし、時たま無茶ぶりがきますし。

何より尊敬できる先輩がいるのが大きいですね。

大学院卒業までに株式会社サイアンド、そして株式会社サイアンド代表の丹保さんの考え方をちょっとでも吸収して巣立っていきたいと思ってます。

思ったより長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

また何か感じることがあったときに、執筆していきます。

その時はよろしくお願いします。

それでは、失礼いたします。

トップ画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/3786782?title=%E5%8F%B0%E6%B9%BE%E2%98%86%E9%AB%98%E9%9B%84%E2%98%86%E5%A4%95%E9%99%BD&searchId=34168443



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