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私のCAデビュー IB6801 MAD→NRT

FACEBOOKを開いたら、2年前こんな投稿をしていました。CAの資格を取りたてほやほや、日本への初フライトを終えて。

1年以上ぶりに東京に帰りました。正式な客室乗務員として勤務したはじめてのフライト。マドリードでの搭乗が終わってドアが閉まったとき、窓から成田の景色が見えてきたとき、いよいよ着陸して「Welcome to Tokyo」の機内アナウンスが流れたとき、じーんとしてちょっと泣いてしまいました。
東京での3日間は親友たちが迎えてくれて、ただただ幸せな時間を過ごしました。みんな本当に本当にめちゃくちゃ優しくて、帰ってきてくれてありがとうって言ってくれて、やっぱりここは私のかけがえのないホームだって心から感じました。日本とスペイン、どちらにも大切な人たちがたくさんいるから、「どちらか1つだけを選ぶこと」にずっと寂しさを感じていたので、「2つとも選べばいいじゃん。だって両方必要でしょ?」そんな生き方をプレゼントしてくれた今の仕事との出会いに、ただただ感謝しかありません。

まだ数回しか飛んでいないながらも言える今の仕事の好きなところは、乗務員同士の関係がすごくフラットなことです。もちろん仕事上の序列はあるけども、それはレスペクトしながらも、「長いフライトなんだからさ、みんなで和気あいあい、楽しくやろうぜ」という雰囲気があって、変なストレスや緊張がありません。この仕事をはじめてから、私が日本で心を病んだ理由がわかりました(笑) 

私はどうしても、私とあなたが" 対等" ではない、ヒエラルキー・上下関係に基づく人間関係が得意じゃありません。 もちろん、役職や立場は尊重・尊敬すべきだけども、それを越えたところで私たちってみんな対等なはず。
あなたの役職が私より上なことと、私があなたに対して過度にヘコヘコしなきゃいけないことは、決してイコールであってはいけない。私はそう思う。そして私のような考えをもっている人たちが集まって機能している会社や社会はある。それが肌で感じれて幸せだし、自分にとって大切なものは何なのか改めて定まって心がスッとしました。

スペインでたくさんもがいた一年だったけど、こうして、私にとって大切なものを心から大切にできる、そんな道にたどり着いて本当に嬉しい。ここからまた新たなスタートという気がしています。たくさんの人に助けられてしかない1年だった。本当にありがとうございます😢😚
まだまだ会いたい人がたくさんいます。これから毎月帰るので、よかったらみんな会ってくださいね😚😚

2年の時を超えて、あのあたたかい幸せがまた胸の中になだれ込んできた。飛行機が止まり、ドアが開いて、そこから流れ込む空気の香りがもう日本そのもので泣いたっけ。久しぶりに友人たちに会って、ハグして、一緒に美味しいものを食べて。幸せだったなぁ。

あれから2年が経ち色んなことが変わったけれど、日本とスペイン、その両方が自分にとってかけがいのないホームだという気持ちは増すばかり。どちらにも私の生活があり、思い出があり、最愛の人たちがいる。そう思えるのは本当に恵まれたことだと思う。

今年3月のフライトを最後に日本には帰れていない。私と同じ状況の人、いや、もっと長い間祖国に帰れていない人たちは沢山いるのだろう。世界中の人が再び、最愛の人々に会える日が早く訪れるといいな。その時が来たら私は、「Welcome to Tokyo」のアナウンスを聞いてまた泣くのだと思う。

Kana



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