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寒いと唄えよ | 詩



自分だけの水たまりを探すといい
それはきっと
キミの助けになるから
内側で誰かが歌った

曲がりなりにも
ここまでやってきた
それはいつかのわたし
言葉にならないもの

ぷかぷか浮かぶ浮き輪のような
気分屋なだれか
あくびをしていたら
あっという間にさよならが来た


大事な実はもう弾けたかい?
輝く日々は過ぎ去ったのかい


のらりくらりと息をしてたら
濁流の中に飲み込まれていくよ

さぁ早く

寒いと唄えよ
凍える前に

ここだと叫べよ
埋もれる前に

カーテンレースの隙間から
他人が羨ましいって嘆くのは

こっちだよって言ってるのに
意固地になって動かないのは

だれのためだっけ
なんのためだっけ

積もり積もって
繰り返してきた癖は
なかなか抜けやしない

でもこの矢印まで埋もれさせたら
もうだめだってことは
わかってるから
必死に喰らいついている

雪かきは大変だからね

ほんとうところは誰よりも

ぬくもりが欲しいからね


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