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サンクスギビングの発祥地!ニューイングランドの食文化

アメリカに住んで良かったこと

ボストンに来てもうすぐ3か月。アメリカに住んで良かったことの1つに「世界各国の料理が食べられること」があります。
移民の国アメリカでは、見たことも聞いたこともないような世界の料理が沢山あります。
そのため、最近はその国の食文化や歴史を学んだ上でレストランに行くようにしています。そうすることで、その料理が生まれた背景や料理の特徴を知ることができ、一層料理を美味しく食べることができるようになりました。

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今回は、今私が住んでいるボストンが属するアメリカ・ニューイングランド地方の食文化について綴りたいと思います。

ニューイングランド地方とは?

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アメリカ大陸で最も古くイギリスからの入植が進んだニューイングランド(地図の赤い部分)は、古い歴史を持つことで知られています。

現在のマサチューセッツ州、ロードアイランド州、コネチカット州、バーモント州、メイン州、ニューハンプシャー州の6州が該当します。

ニューイングランドの食の特徴とは?

イギリスから入ってきた料理に先住民の影響が加わった料理がベースになっているため、基本的にはイギリスの伝統的な煮込み料理やロースト料理が多くなっています。

ニューイングランドの特徴的な料理をいくつかご紹介します。

1. サンクスギビングデー(収穫感謝祭)に食べた料理

サンクスギビングデーの由来をご存知でしょうか?

1620年にイギリスからピルグリムファーザーズがマサチューセッツ州のプリマス植民地に移住しました。この年は厳冬であったため、ピルグリムファーザーズは十分な食材を手に入れることができず、大勢の死者が出ましたが、先住民からトウモロコシ、豆、カボチャなどの食材をもらって、なんとか寒い冬を乗り切ることができました。

そこで、先住民に感謝の意を表すために、ピルグリムファーザーズは先住民を食事会に招待し、神様に感謝して一緒にご馳走を食べました。

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これがサンクスギビングデーの始まりと言われており、その時に先住民が食事会に持ってきたと言われる以下のような料理をアメリカでは今でも毎年11月の第4木曜日に食べることが伝統となっています。

・ターキー(七面鳥)の丸焼き

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七面鳥の中に、スタッフィング(玉ねぎやセロリ、スパイスなど)を入れて、オーブンでこんがり焼き上げます。これにグレイビーソース(七面鳥を焼くときに出てくる肉汁を使ったソース)やクランベリーソースをかけて頂きます。
個人的にはターキーよりチキンの方が好きかな笑

・付け合わせ

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新大陸発祥の食材を使用した料理を、ターキーの付け合わせに頂きます。
マッシュポテト、さつまいものロースト、さやいんげんのキャセロール(チーズとホワイトソースをかけてオーブンで焼いたもの)などがあります。
イモやチーズなど、サンクスギビングデーの料理は全体的に高カロリー!

・パイ

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アメリカ三大パイ(パンプキンパイ、アップルパイ、ピーカンパイ)などのパイをデザートに頂きます。
私はピーカンパイが一番好き!

2. 先住民から受け継いだ新大陸発祥の食材

・ジョニーケーキ(コーンブレッド)

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先住民から受け継いだ代表的な食材といえば「トウモロコシ」。ちなみにトウモロコシは、カボチャ、インゲンと合わせて「three sisters」と呼ばれるほど、先住民に大事な食べ物でした。ジョニーケーキは、そんなトウモロコシを使って作ったパンで、ほんのりした甘さがたまらなく美味しく、永遠と食べていられる食べ過ぎ注意なパンです。

・クラムベイク

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https://www.topsmarkets.com/Recipes/Detail/7231/One_Pot_Clambake/

砂浜に穴を掘り、そこに石を入れて火をつけ、熱くなったらその上に海藻を広げて、コーンやジャガイモ、クラム、ロブスターをのせ砂をかけ、何時間もかけて蒸す料理。現在、調理法は変わったが(大鍋で作るように)、ビーチで食べるパーティー料理として今でも受け継がれています。

3. 西洋人が持ち込んだ食材「リンゴ」

17世紀に西洋人によって持ち込まれるまで新大陸には存在しなかったリンゴ。当時から人々にとってトウモロコシやじゃがいもと並ぶ重要な食べ物でした。
今でもニューイングランドを代表する食べ物で、「An apple a day keeps the doctor away」など、リンゴにまつわる言い回しはアメリカ発祥のものが多いです。
そういえばアメリカを代表するあの企業の名前もAppleですね…!

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・アップルサイダー

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濾過せずに低温殺菌したリンゴジュース。
とても人気の飲み物で、スーパーの売り場にズラリと並んでいます。
シナモンなどのスパイスで温めて飲むのが美味しい!

・ハードサイダー(シードル)

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アップルサイダーを発酵させて作ったお酒。
写真はボストンの人気ハードサイダーブランド「BANTAM」の工場で飲み比べした時のもの。
近年では、地ビールと並んでクラフトハードサイダーがブームとなっており、高級化しています。

4.海洋国家からの移民から学んだシーフード料理

1880年代に、アイルランド、イタリア、ポルトガル人など海洋国家から新しい移民がやってきて、様々な漁法を紹介したことで、ニューイングランドの経済は栄えました。

・干ダラの塩漬け

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https://hitosara.com/specialite/41seafood/

豊富な魚介類、特にタラが大量に捕れたため、塩漬け干ダラにして保存食として重宝されました。現在でも、タラはニューイングランドの料理に欠かせない大切な魚になっています。

クラムチャウダー

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クリームべースのタイプが一般的ですが、ロードアイランド州では透明なブロスで作るタイプもあります。
ボストンでクラムチャウダーを食べるなら、アメリカ最古のレストラン「Union Oyster House」がオススメ!

5.三角貿易で得た食材を使用した料理

17世紀から19世紀初期にかけて、三角貿易に関与したカリブ海との交易があり、塩漬け干ダラと引き換えにラム酒、ラム酒の副産物であるモラセス(廃糖蜜)、スパイスなどを輸入していました。そのため、モラセスやスパイスを使った料理が多くなっています。

・ボストンベークドビーンズ

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トマトで味付けするイギリスのものと異なり、モラセスやメープルシロップなどを使って豆を甘く煮ます。ボストンブラウンブレッド(下記参照)とソーセージと共にサーブされるのが一般的です。
ボストンが「ビーンタウン」と呼ばれる由来はここから来ています。

・ボストンブラウンブレッド

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↑お皿の右上にある丸いパン。当時は、写真のようにベークドビーンズとソーセージを添えて食べていたのだとか。

アメリカで最初に作られたパンと言われており、コーンミール、全粒粉、ライ麦、モラセス、レーズンで作られたパン。オーブンがなかったため、生地を缶に流し込み、焚火の中で蒸し焼きにして作りました。

6. その他有名な料理

・ロブスターロール

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シーフードが有名なニューイングランド地方で、特に観光客に人気なのが、ロブスターロール。伝統的なロブスターをマヨネーズに和えて、ホットドック用のバンズに挟んだもの以外にも、下の写真のようにバオ(中華蒸しパン)で挟んだ変わり種ロブスターロールなども登場しています。

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・ボストンクリームパイ

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1856年に「パーカーオムニホテル」で発明されたと言われている、スポンジケーキにカスタードクリームをはさみ、チョコレートでコーティングしたパイ。現在もパーカーオムニホテルで食べることができます。

ウーピーパイ

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https://www.epicurious.com/recipes/food/views/whoopie-pies-107615

ニューイングランド地方の伝統菓子で、2つのスポンジ生地のクッキーにクルームをはさんだもの。少し前に日本でも流行しましたよね。
メイン州の「州のご馳走」として指定されています。

まだまだ特徴的な料理は沢山あるのですが、とりあえず今回はここまで!
気になる料理はありましたか?ボストンに来られた際は、是非食べてみてくださいね!

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