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「インクルーシブデザイン」という発想 排除しないプロセスのデザイン

#先日の余談

【備忘録】京都の文化・産業の魅力を持続的に発信する障害のある方の「ものづくり」&「デザイン」のチカラの続きである。


エキストリームを理解するとメインストリームにつながる

ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(Royal College of Art:RCA)の上席特別研究員であるカセムさんは、ヘレン・ハムリン・センター・フォー・デザイン(Helen Hamlyn Centre for Design)にも関わっておられるようで、2000年に始まったカレッジワークショッププログラムでは「エキストリームを理解するとメインストリームにつながる」というキーワードを掲げられているという。

https://www.rca.ac.uk/research-innovation/helen-hamlyn-centre/


冒頭写真はジュリア・カセム著『インクルーシブデザイン』という発想 排除しないプロセスのデザイン』という本である。(紹介されていたので早速購入♪)

RCAのプログラム「サービスデザイン」に関する紹介から始まる。プロダクトやグラフィックなどの成果物を指すデザインではなく、仕組みやコミュニケーションなどのソフト面を指す課題解決方法をデザインという領域で展開されており、インクルーシブデザインの文脈となっている。

今でも、不特定多数の人が対象となるサービスや商品を生み出す際に、ペルソナという特定の人物像を設定し、多くの分野でも取り入れられているが、その手法には答えがあるわけでなく、何処に視界を広げていくのか考えるキッカケを与えるものだと理解している。その上で、その特定の人物像を架空ではなく、実際の人や現場に焦点をあてていくことを「エキストリーム」という言葉に置き換え、それを深く丁寧にリサーチしてサービスや商品を生み出し「メインストリーム」へ繋げていく様子が見える。

僕も何かと社会と関わる中で、リサーチやヒアリングといった段階はもっとも大切にしたいことである。

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この書籍を読み終えてから、数ヶ月経っただろうか。

2019年9月1日、京都国際マンガミュージアムにてシンポジウム「We−工芸から覗く未来」が開催された。その中でも「持続可能性」という言葉は主なテーマにあった。昨今、SDGsと表現で国や企業組織における持続可能な開発目標を聞く機会が急に増えている。ただ、続けることは選択することでもあって、何かを続けるには何かを止めるという関係があるだろう。均衡の支点をどこに置くかでその人となりが見えてくるのだろうな。

SDGs:ちょっと調べてみると2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標だという。


#障害者 #インクルーシブデザイン #工芸 #デザイン #社会


僕のnoteは自分自身の備忘録としての側面が強いですが、もしも誰かの役にたって、そのアクションの一つとしてサポートがあるなら、ただただ感謝です。