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詩 『人 間 』 (20代前半の作品)

作:悠冴紀

それでも私は人間ひとが好きだ

笑われ
叩かれ
裏切られ

それでも人間は立ち上がる

彷徨い
泣き叫び
過ちを犯し

それでも人間は歩み出す

多くが脱落していっても
生き残る者は生き残る

ある人は歌い出す
いくつもの想いを旋律に乗せて

ある人は描き出す
いくつもの経験を形に変えて

ある人は語り出す
いくつもの教訓を言葉にして

ブラウン管の向こう側
キャンバスの向かい側
教壇の上

負から転じた無限大のエネルギーに
多くの人々が共鳴する

叩かれた分だけ 力を増し
荒れた分だけ 深みを増す

生き残る者は生き残る
他の誰より逞しく

人間こそ神秘
人間こそ力

やっぱり私は人間が好きだ

ずっと人間を見ていたい
ずっと人間を描いていたい

************

※1999年(当時22歳)のときの作品。


……今自分で読み返してハッ (@_@;) となったのですが、作中半ばの「ブラウン管の向こう側」という表現に、時代性を感じられる一作ですね 💦 何げに歳を実感しました、歳を! はははは……😅🍂

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