恋を失くしたあなた
夜毎わたしはあなたに逢える
夢の中で
あなたを感じている
それであなたが
いてくれるってわかる
どんなに遠く離れていても
どんな隔たりがわたしたちの間にあっても
あなたはいてくれる──
☆☆☆
こんにちは!
フジミドリです♡
毎週日曜日の午前十時に連載して参りました【癒や詩絵物語】のシーズン2ですが、次回12月8日で完結となります。
お読み頂き、ありがとうございました!
私は道術家です。日々の暮らしから、気づきと理解を得て自由自在になってきました。
今回は【名曲オマージュ】です。
妻を看取って十七年、折に触れて聞いた曲。詩と物語が浮かびます。旧知の朔川揺さんは柴犬の絵を描いてくれました。
ご覧になって、癒される方がお一人でもいらっしゃるなら嬉しいご縁です。
原曲の情報は、別アカウント西遊記で揺さんとの創作裏話に書きます。木曜公開です。
では早速──
☆☆☆
こんな悲しい目に合わなければ、私は気づけなかったのでしょうか。
当たり前の日常こそが、本当に貴重な時間だったなんて──
いてくれることがあまりにも自然で、いなくなるとは考えもしませんでした。
今さら気づいたって遅すぎますね。
懐かしい曲を聴けば、込み上げる涙が堪えられません。ぎゅっと目を閉じ、握り合わせた両手は額に押しつけ、嗚咽が漏れます。
時が解決すると言われました。誰にだって、いつか必ず訪れるのだから諦めるしかない、そうも言われたのです。
諦めるしかない
確かに真実かもしれません。この世に永遠はないのです。形あるものは失われて・・
でも、形のない心なら
☆☆☆
「会うは別れの始めなり。イヤねぇ。結局のところ、この世の悲しみって、誰かとの死別じゃないかって思うのよ」
『たーしかに確かに。親であり子であり伴侶であり友であり。近親はもちろん、会ってもいない憧れの人やペットだって』
「あ。自分の体ってのもあるわ」
『歳をとればあちこち失われてさ』
「自分の財産だったり才能だったり」
『思い出というか記憶もあるかな』
「裏切ったり裏切られたり喧嘩別れ。でも、相手が生きていてくれるなら……死に別れたらどうしようもないわ」
『この世にある限り、死を逃れることはできないからね。死後の世界をどう捉えるかで、生き方は決まるだろうけど』
☆☆☆
近くても遠くても
あなたがどこにいても
わたしは信じられる
あなたを想うこのこころが
ずっと続いていくって
もういちど扉を開けて
わたしのこころの中へ
あなたが来てくれる
恋はたった一度
わたしたちのところへやってきて
それから愛に変わって
ずっと続いていく
もう何も怖くない
あなたが
こころの中にいてくれるから
恋を失くしても
愛は残る
いつまでも永遠に
☆☆☆
お読み頂きありがとうございます!
次回12月8日はシーズン2の最終話です。別アカウント西遊記で揺さんとの創作裏話を木曜日に公開します。
是非いらして下さい。