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藤井風さんの『帰ろう』を耳コピしてみました

今年の春から9月まで、毎日ピアノを弾いていました。

コロナで自粛していて、家にいるようになったことと、今年1月に発症したうつ病の療養のためでした。

初めは、ピアノの音に癒され、自分の心を取り戻すために、ただただ弾いていましたが、すぐに「この癒しを、他の誰かにも…」と、YouTubeに音源をアップする夢ができました。

夢を叶えるため、毎日毎日ピアノを弾く私。

そのうち、毎週末に何か音源をアップすることをルーティンとして、毎日ピアノを録音するようになりました。


その中で、いつも思っていたことは

弾きたい曲が自分のイメージで弾けたら…
楽譜が無くても、弾きたい曲が弾けたら…


YouTubeには、ピアノ演奏の動画がたくさんありますが、《耳コピ》という文字をよく目にしました。

私も耳コピで弾けたらいいのになー

いつもそう思いながら、私にはできず、弾きたい曲の楽譜を探し、探した楽譜が私の弾きたいイメージで音を拾っているのか、一つずつ見比べる作業を延々として、いくつもある楽譜の中から一番自分のイメージに近い楽譜に辿り着き、ようやくその曲が弾き始められる…という地道な作業をしていました。


ようやく楽譜を探し出すと、次はノーミスを狙います。

楽譜を暗譜して、鍵盤を見ながら弾いた方がミスは減ると思うのですが、昔のように暗譜ができない。

暗譜できない理由が「大人になったから」らしいと、心療内科の先生に教えてもらって(大人は膨大な情報を処理するため、《忘れる》という機能を得るそうです)、そのことは後にわかるのですが、その時は悔しくて情けなくて…

楽譜を見ないと曲が飛ぶので、仕方なく楽譜を見ながら、録音に励みました。


でも、いくら弾いてもノーミスでは弾けず、悔しいながらも《今の自分に弾ける限界》だと自覚した音源を、7月に初めてYouTubeにアップしました。

YouTubeには、限定公開という公開方法があるのを知り、胸を張って世の中に出せるとまでは言えない音源ですが、noteのみなさまに限って聴いてもらえないかな?と思ったのでした。

以下は、私のYouTube初投稿です。


が…、10月頭の、激しい胃痛。
その頃、一番悩んでいたのは、ピアノのことでした。

これがピアノのせいだったら?と思うと…
胃痛の後、ピアノが弾けなくなっていました。

そして、10/11のバイク納車から、ピアノ→バイクへと興味はシフトし…

10/25で事故。骨折…の流れから、骨折のリハビリで、ピアノに戻ってきました。

激しい胃痛からほどなくして、私は、藤井風さんの『帰ろう』という曲に出会いました。

初めは、Tomさんのこのnoteで、『藤井風』というミュージシャンのことを知りました。

Tomさんの noteは、音楽への考察が「なるほど!」だったり、知らないことだったり、とてもためになるので、いつも楽しみにしています♪

その時は、『藤井風』という、ただ、名前に惹かれたのです。

それから、ネットのニュースに書いてあって、気になって飛んだ『帰ろう』という曲。

「この世の中も、まだ捨てたもんじゃないのかな?こんな風に考えている人が、まだいるんだ…」

初めてMusic Videoを見た時、何とも言えない、温かい気持ちになりました。


この曲、ピアノで弾きたいな。
できれば、自分のイメージで弾きたいな。

そんな気持ちがふつふつと湧いてきた時に、この曲をオススメしているミイコさんのnoteを読みました。ミイコさんとは、興味の方向性が似ているのか、いつもウンウンうなずきながら、noteを読んでいます♪

思わず、「この曲を弾きたいと思っていました」と、ミイコさんに初めてコメントを送ってしまいました。

それで《有言実行》。
耳コピを挑戦することに決めたのです。


本来、耳コピは楽譜は存在しないので、聴いて覚えて、ただ弾くのだと思いますが、私は聴いただけでは、どうしてもうろ覚えで、上手く弾けません。

そこで、曲を聴いて、楽譜を起こしてみることにしました。冒頭の写真が、その楽譜です。まだ、直してないところも写ってます。和音が足りなくて…

スマホのアプリで、《i write music》という楽譜を書けるものがあり、それを使いました。

このアプリの良いところは、書いた楽譜を音として再生できるところです。

書いてみて鳴らしてみると、変な音のところがよくわかりました。


初めのイントロの和音の音がわからなくて、四苦八苦していた時、ふと弾いたピアノの音がMVの音と同じだった時の、あの沸き立つような感動!

聴いても聴いても、知りたい音を聴き取れないもどかしい悔しさ…


夢中になりながら、音を拾い、ピアノ以外の楽器の音が入ったあたりからは、弾きたいイメージに合ったアレンジを拙いながらに入れてみて、わかったこと。

アレンジは、経験かもしれない。
今は、コードを拾うのに精一杯でも、もしかしたら、続けていたら、弾きたいイメージがもっと湧いてくるかもしれない。
具体的に音をイメージできるようになれば、私も弾きたい音を奏でられるかもしれない。


『帰ろう』の楽譜を1番まで書き終えて、「2番からリズムが難しくなるので、ここまでで一旦録音しよう」と思っていた時に、実は事故に遭って弾けなくなってしまいました。


怪我で全く動けなくなってしまった日々に、私が夢中になっていたのは、藤井風さんの昔の動画でした。

昔、ピアノの演奏をYouTubeに投稿していたと、先ほどのミイコさんのnoteで知り、検索してみたところ、出てくる出てくる動画の数々!!

7年前くらいから投稿されている動画は、初めクラシックのピアノ演奏でしたが、そのうち、歌の曲をピアノソロで弾き、最後は、ピアノの弾き語りへと移り変わっていました。


風さんは声が素敵で、風さんの動画には、歌う声や風貌のことがよくコメントされていますが、私にとっての一番は、ピアノの演奏力で、何よりピアノの演奏に魅了されました。

動画を見ていて知ったのですが、ご両親にはピアニストになると思われていたそうです。(でも、本人は歌で音楽を表現したいと思っていたらしく、ご両親との葛藤があったそうです)

どの動画もピアノを弾いていて、上手いし素晴らしいのですが、クラシックの美しさとは確実に一線を画していました。


風さん本人は、
「こんなゲスいピアノの弾き方があっても、良いと思うんじゃよね」
「みんな、雑に弾いとるって言うけど、雑に弾かんとグルーブ感出せんのに…」
と岡山弁で、とつとつと喋っている動画がありますが、どの動画も、見た時、本当に驚きました。


多くの動画のコメントには、
「ピアノは打楽器だって実感しました」
「打鍵がパーカッションに聞こえてきます」
と、普段はいけないとされている鍵盤を叩く音にも、称賛の声が集まっていました。

本当に、どこかでパーカッション担当が叩いているのでは?と思ったり、後からリズムを足しているのかな?と思うほど、ピアノだけでは出せないはずの音が入っているのです。(演奏の合間に風さんがよく拍手をするのですが、拍手をした後に、すぐ弾きたい鍵盤に戻れるのも超人的だと…)

藤井風さんのピアノは、新しいジャンルだと感じました。目からウロコが落ちました。ピアノ一台でここまで音楽を表現できるものなのか?と驚きしかありませんでした。


風さんのもう一つの魅力は、アレンジ力です。

「間奏部分のアレンジが素晴らしい」と書いてあるコメントを見て、原曲と違うらしいと気づきました。聴いていて、全く違和感なく、原曲を忠実に再現しているのかと思っていました。

原曲を聴いていないものも多かったので、気に入った曲の原曲を辿ると、原曲の伴奏とは全然違うのでビックリしました。アレンジって自由なんだな…と、しみじみ思いました。


こうして、事故後の療養期間、入院(イヤホンで聴いてた時)、退院後うちでも… ずっと、風さんのYouTube動画を見ていました。

風さんの動画があったから、入退院を乗り切れたと言い切れるくらい!私は特に、ストリーミングの生配信を録画したものが好きで、その頃見ていました。(風さんの人柄がよく表れていたからです)

藤井風さんの動画を見て思ったこと。

そこにあるのは、

その曲が好き!っていう気持ち
その曲をどう表現したいか?っていう気持ち

ピアノを弾くのが好き!
歌を歌うのが好き!!

音楽が好き!!!

ってこと。


ノーミスなんて、音質や画質の良し悪しなんて、関係ないんだなってこと。

ノーミスを狙って胃が痛くなっていた自分が恥ずかしくなりました。


AIが進んだら、人がピアノを弾く必要性は無くなるんじゃないか?って、ずっと人がピアノを弾く意味を考えていたけど、《人がピアノを弾くことの意味》を藤井風さんの動画は教えてくれた気がします。


私も、
ピアノの音色が好き
ピアノの音には癒しがある

ってことを、世の中の人に知ってもらえるよう、《ピアノへの愛情》を、《私だけの音色》を探していけるといいなと思います。


そしていつか、ピアノアレンジができるようになりたいな…


私の初めての耳コピ演奏です。
拙いアレンジですが、よかったら聴いてください。また、2番も頑張って聴き取ってみます!

帰ろう
作詞・作曲 : 藤井風
ピアノアレンジ : さち


今日も読んでいただき、ありがとうございました。




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