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蚊取り線香はなぜ緑色?理由を考えると日本にあってスペインにないものに気付いた話

夏です。夏と言えば蚊です。蚊は日本以外でも生息しているので、虫刺されの被害は地球上の暑い場所なら日常茶飯事なのでは。

そんなときに役に立つのが、虫よけグッズと虫刺されクリームなど。虫よけではおなじみなのが、蚊取り線香です。

蚊取り線香はなぜ緑色?

小さいころから、蚊取り線香の独特の緑色に慣れていると、そういうもんだと思ってそこで思考停止しています。でも、なぜ緑色なのでしょう?その理由はなんでしょう?

それは、ズバリ日本人がその色を求めているからです!

つまり、日本人ウケする商品開発をした結果なのです。緑色が選ばれた理由は二つあります。

1、緑色は日本人にとって涼しさを連想させる色。
2、蚊取線香ができるまでは、虫よけに「蚊遣り」といってヨモギの葉などの草の葉を燃やしていたので、そのイメージの名残。

では、染料を使って緑色にしているわけですが、製造工程において自然とできあがる色は、何色なのでしょう?ちょっと想像してください。

(考える時間)



チーン!

(考える時間終了)

それは、茶色です。

蚊取線香は、粕粉(除虫菊の有効成分を取り去った後の粉)、木粉などの植物性粉末や粘結剤としてタブ粉、澱粉を混合し、有効成分のピレスロイド系殺虫剤「アレスリン」を加えたものから構成されております。それらを混合すると茶色系統の色になります。

(参考リンク)

スペインでも蚊取り線香が売られてるって知ってる?

こちら、スペインでも蚊はたくさんいるので、いろいろな蚊よけ対策があります。蚊取り線香はメジャーな対策ではないですが、普通にスーパーで買うことができます。

パッケージからは日本と同じ蚊取り線香を想像させます。

使用法を見る限り、日本と同じと思われます。で、うっかり買ってしまいました。

家に帰って、開封してビックリ!

・・・・茶色?!
なんじゃ、この色。

おそらく、この色です。染料を加える前の色は。

でも、ちょっと待って。パッケージの色は完全に緑です。不良品!? 品質チェック漏れ?確信犯的に強行出荷?

謎です。たまたまこの一箱だけなのかどうかは、もう一箱買えば検証できますが、最悪、たくさん茶色の蚊取り線香が家に溜まるのは避けたい。

たまたまなのかどうかはさておき、スペインでは「別にこのままの色でいいやん」というように、誰もが緑色にこだわらなかったから市場に出回ったのだと想像します。性能上は、緑色でも茶色でも変わりません。染める手間が増えるだけです。

そう、日本の緑色の蚊取り線香は、わざわざひと手間加えて、目に麗しい緑色にしていたってことなんですよ。この日本人の細微にこだわる美的センス、素晴らしいではないですか!

蚊取り線香の色ひとつにとっても、誰かのこだわりや配慮が反映されてのことだったんですよね。そして、日本人が無意識とそういったことを評価していたのです。

それが、さほど評価されない土地柄もあるってことも頭の片隅においておいたらよいのでは?(スペインでは茶色でいいらしい。)

以上、現地レポートでした。

Sacha



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