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日本人はスペインで美味しい豆腐を探し、スペイン人は日本で満足のいくチーズに出会えず悲しんでいるという話

ところ変われば、食が変わります。そして、食材の入手のしやすさも変わります。日本にいれば簡単に手に入るのに、海外では割と難しくなる食材のひとつといえば、豆腐があげられます。そして、厚揚げ、油揚げ、がんもどき、納豆などひっくるめた大豆製品です。逆に日本にいると、俄然難しくなるのは、乳製品。良質のチーズたちです。

日本人は大豆製品がないとさみしい


大豆製品は、あるだけで料理の幅が広がるだけでなく、簡単に一品増やすことができます。その一番分かりやすい例は、美味しい冷奴ですね。炊き込みご飯などのレシピでも、さりげなく油揚げは必須アイテムだったりします。

だから、スペインに住んでいる日本人は、美味しい大豆製品を求め彷徨います。バルセロナといった都市では、日本人が経営する豆腐屋さんもあり、人気です。地方に住んでいる人は、アジア食材店で中国人経営の豆腐屋さんのものを購入するんが一番お手軽な方法です。

スペイン人はチーズがないとはじまらない

かたや、日本で暮らすスペイン人が、がっかりするのは、日本で手に入るチーズの種類の少なさです。普通のスーパーで手に入るのは、いわゆるプロセスチーズ、とろけるチーズ、カマンベールチーズぐらいですよね。

スペインの普通のスーパーでは常に十何種類ものチーズを取り揃えていて、それに慣れている人は、日本のプロセスチーズでは納得できません。まず、「プロセスチーズってなに?」というド直球の質問から始まります。笑

そして、自分も考えます。「プロセスってなに・・・?!」

プロセスチーズの対義語はナチュラルチーズです。Wikipediaでは以下のように説明しています。

プロセスチーズは大量生産に適しているため、ナチュラルチーズよりも短時間で安価に製造することができる。プロセスチーズは、複数のナチュラルチーズを加熱溶解し、水分と油が分離しないように乳化剤を混ぜ合わせることで製造される。
一部の輸入食料品を扱う専門店や高級百貨店以外ではプロセスチーズしか入手できなかったため、日本人にとってチーズと言えばプロセスチーズを意味していた。

そう、スペインが好んで食べているのはナチュラルチーズが主流といえます。風味豊かなナチュラルチーズに慣れている人にしてみれば、プロセスチーズはジャンクな位置づけとなります。

日本にいるスペイン人は、食べたいと思うようなお手頃チーズに出会えず、人知れずわびしい思いを抱えていたりします。日本では、スペインのように簡単に手に入る良質のチーズと一般的なバゲッドパンの組み合わせの再現はなかなか難しいですよね。

それは、海外で暮らす日本人が、日本のあったか白ごはんのレベルを求め、豆腐がないと悲しくなるのと似ています。

スペインで手に入るお手頃な豆腐


そんなわけで、アジア食材店で豆腐が手に入るとテンションのあがる日本人は多いはず。豆腐ってすごい。シンプルに美味しい。薬味と醤油で完結する一品です。給食から居酒屋まで、どこででも出される基本メニュー!

スペインで売られているなかで、自分がよく買うのはこちら。

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味はというと、普通に美味しいです。特にスペイン暮らしが長くなっていると、日本の品質レベルを忘れがちなので、その点を考慮して満足できるレベルです。

美味しい豆腐が手に入ると、味噌汁に入れたり、冷奴にしたり、麻婆豆腐っぽいものを作ったりと、いろいろできます。

今回は豆腐サラダにしました。普通にレタスとルッコラと人参をいれていただけのサラダに豆腐が入るだけで、一気に和風サラダにグレードアップです。

たかが、大豆。されど、大豆。ヨーロッパのチーズに対抗できる位置をしめているのは、日本では豆腐だけといえるでしょう!豆腐万歳!

日本にいると身近すぎる豆腐、そして、スペインにいると溢れているチーズ。このふたつの立ち位置を比較しながら味わい直してみてはいかがでしょうか?

以上、現地レポートでした。

Sacha


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