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「挑戦者」を追いかけた2021‐22シーズン(前編)

こんにちは、ミーハーにわかバスケファンです。

先日行われたChampion Ship FINALを以て、日本のプロバスケットボールリーグであるB.LEAGUEの2021‐22シーズンが無事幕を閉じました。

優勝した宇都宮ブレックスの皆さん、おめでとうございました。

昨シーズンに続き今シーズンも「新型コロナのパンデミック」による影響は無視できず、試合中止や日程変更、無観客試合と戦う日々が続きましたが、選手たちが重篤な症状で苦しむことなく無事にプレーできたこと、そしてシーズンを中断することなくFINALまで走りきることができて嬉しく思っています。

選手、チームスタッフ、その他関係者の皆々様
本当にお疲れ様でした。
そしてありがとうございました。

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さて、相変わらずバスケに夢中の毎日を過ごしてきた私ですが、そんな私の日常を彩ってくれたのは、今シーズンもやっぱり大好きなふたりのBリーガーでした。

現B1・シーホース三河所属 角野亮伍選手

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1996年6月14日生まれ。神奈川県厚木市出身。
静岡・藤枝明誠高校を卒業後に渡米し、NCAA D2のサザンニューハンプシャー大学(SNHU)でプレー。
2020-21シーズンに大阪エヴェッサでプロデビューし、その後シーホース三河へ移籍。
今シーズンがプロ2年目。

↓オフィシャルプロフィールはこちら↓

現B1・三遠ネオフェニックス所属 杉浦佑成選手

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1995年6月24日生まれ。東京都世田谷区出身。
福岡大付属大濠高校を卒業後、筑波大学へ進学。
インターハイ、ウインターカップ、インカレなど数々の全国大会で実績を残し、2017-18シーズンには学生ながら特別指定選手としてサンロッカーズ渋谷へ入団。
その後、本契約選手として渋谷で2シーズンプレーし、2020-21シーズンに島根スサノオマジックへ移籍。今シーズンからは三遠ネオフェニックス所属となる。
今シーズンがプロ4年目(特別指定選手時代を含めると6年目)。

↓オフィシャルプロフィールはこちら↓

ふたりを応援するようになってからもうどれくらいの月日が流れたのか、もはや自分では把握できていないのですが、今シーズンもふたりのおかげで楽しく幸せな8ヶ月間を過ごすことができました。

昨シーズン、気まぐれで振り返りnoteを書いてみたら意外と楽しかったのと、記憶の整理・補完になって後からめちゃめちゃ助かったので、今シーズンも数々の思い出と向き合いながら、振り返りnoteを書いてみようと思います。

↓昨シーズンの振り返りはこちらからどうぞ↓

彼らの8ヶ月間の戦いを通して、私のような「ただのファン」がどんなことを感じていたかをまとめてみようと思うのですが、最近は晩御飯のメニューを考えるときにその日の昼に何を食べたのかすら思い出せなくなってきた私です。
8ヶ月間の出来事を事細かに覚えている自信は1ミリもありません。笑
主観的な内容しかありませんが、よろしければぜひお付き合いください。

1つのトピックを振り返るだけでも5000字くらいは平気で書けちゃいそうなくらい濃密な8ヶ月だったので,今回も前後編に分けて、この前編では杉浦佑成選手を追いかけたシーズンを振り返ろうと思います。

五輪への挑戦


シーズン中の話ではないのですが、2021−22シーズンの彼を振り返るうえで欠かせない、とても大きな出来事が開幕前にありました。

東京五輪です。

ご存知の方も多いと思いますが、彼はプロバスケットボール選手としての活動と並行して、3x3(3人制バスケットボール)の日本代表候補としてもここ数年ずっと活動してきました。
日本中に数多くいる3x3プレーヤーの中から、代表選手として日の丸を背負って戦うことができるのはわずか4名
日本代表に選ばれるためには個人でポイント(※)を獲得する必要があるのですが、そのためにB.LEAGUEのシーズンの合間を縫って代表合宿に参加したり、シーズン終了後にはオフを返上しながら各種大会に参加したりと、国内外問わずあちこち飛び回ってプレーしていました。

※ポイントとは※
3x3は各種大会への出場結果に応じてFIBAポイントと呼ばれる個人ポイントが付与される仕組みになっており、そのポイント数によって国内ランキングが決まります。
代表選手になるための条件はいくつかあったのですが(ここでは割愛)、その一番の近道として「国内ランキングTOP10入り」という目安がありました。
詳しくはJBAのテクニカルレポートでも見てください。正確なんで。笑

彼はアンダーカテゴリー等で5人制の代表経験があり、3x3でも過去にアジアカップで日本代表に選ばれたことのある選手なので、日の丸を背負うこと自体が初めてというわけではありません。
ただ、自国開催の五輪となると想いは特別だったようで,いつもはあまりはっきり明言することなく「代表に選ばれるように頑張ります」と濁すタイプの彼が、五輪に関しては一貫してずっと「出たい、代表に選ばれたい」と強く話していたのを覚えています。

その夢に向かってがむしゃらに努力を重ね、2019年の時点で一度国内TOP10入りを果たし、夢に一歩近づいた彼でしたが、なぜかFIBAがポイントの計算方法を突然変更したため再びTOP10圏外へ。

あの変更はほんと何だったんですか…誰得だったんですか…(愚痴)

その後、新型コロナの影響で五輪開催が1年延期になり、3x3界隈の五輪に向けた動きもかなり停滞した印象がありましたが、なんとか代表候補選手13人には食い込んだまま、勝負の2021年を迎えました。

そんな中、彼にチャンスが巡ってきました。
開催2ヶ月前の5月、クロアチアのリピクで開催された国際大会(FIBA 3x3 Lipik Challenger)への出場が決まったのです。

前述のFIBAポイントは大会ランクによって獲得ポイント数が大きく異なり、国際大会へ1度出場するだけでも国内大会複数回分のポイントが獲得できるのはほぼ確実なので、ロスターに彼の名前があったのを見つけたときはもうほんっっっっっっっっとに嬉しかったです!!
これまでにないくらいワクワクして、幸せで、とにかく喜びまくりました。

Challengerへの出場権を得ているにもかかわらず、5人制(B.LEAGUE)とのスケジュールの兼ね合いで出場が叶わなかったことも過去にあったので、私の中でChallengerに出ること自体が何かリベンジを果たすような、そんな感覚もあったのかもしれません。

どういう経緯で出場することになったのか、どんなビジョンでロスターが選ばれたのかは公開されていないのでわかりませんが、彼が周りから何かを期待されていたことは確かだと思いますし、その期待というのは、彼自身がこれまで積み重ねてきた努力と実績の現れなんじゃないかなと個人的には思っていました。

世界の強豪チームとハイレベルな戦いができるChallengerの舞台。
どんなプレーを見せてくれるのか。
どんな結果を残してくれるのか。
7時間の時差なんて気にならないくらい、とにかく楽しみでした。

とはいえ、新型コロナの感染爆発による影響で、海外遠征なんてほぼゼロだったこの頃。
国際大会から遠ざかっていた分、試合勘が鈍って予選プールを勝ち上がることすらできないだろうと予想している人が多かったんじゃないかと思います。
私も、もちろん彼を「信じて」はいましたが、そんな簡単に勝てるような世界でないことも重々承知していました。

しかし、彼の所属するTeam AOMIはその予想を覆し、予選プールを無事に勝ち上がって決勝トーナメントへ進出したのです!!
もうね、これだけでも当時はなかなかの快挙だったんですよ!!

そして、迎えた決勝トーナメント初戦。
相手は当時世界ランキング2位のLiman。
この試合はほんとに今でも忘れられません。

↓フルゲームはこちら ↓

世界2位(当時)相手にアップセットかますなんて、信じられます?信じてた人います?ごめんなさい、私は正直ここまでやってくれるなんて思ってなかった。笑

「沸いた」ってフレーズがこんなぴったり合う瞬間、私のこの先の人生ではもうやってこないかもしれない。
それくらいのベストゲームでした。
きっと彼ご本人にとってもそうだったんじゃないかな…。

最終結果は大会4位となりましたが、堂々と胸を張って日本へ帰ってきてほしいと思いましたし、彼にとってこれが自信に繋がってくれたらいいなとも思いました。
何より、画面越しに応援しててもほんとに楽しかった!!
思い返してて今でも涙が出そうなくらい、最高に幸せな思い出です。

そして…
Lipik Challenger終了後、彼はようやく国内ランキングTOP10に返り咲くことができたのです。

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今でもランキングのスクショ画像を大事に持っているあたり,私もまだまだ未練があるなぁ。笑

もちろん、これで何かが決まったわけではありません。
あくまで選ばれる可能性が少しだけ上がった、ただそれだけです。
でも、彼の頑張りが数字としてやっと表れたような、私のようなファン(盲目)以外からもこれで認めてもらえるような気がして、なんだか感慨深かったです。

その後も代表合宿を重ねて厳しい選考が行われていたようでしたが、びっくりするくらい何も情報が表に出てこなかったので、ただのファンはひたすら待つしかない日々を過ごしました。

そして待ちに待った日本代表選手発表の日。

………………

代表選手4名が発表されたリリースに,彼の名前はありませんでした。
落選
そのお知らせはほんと無慈悲で、残酷で、あっけないものでした。

後から聞いた話によると,名前は出ていなかったものの、彼はサブ(万が一のときの代替要員)2名の枠に入っていたそうです。
最後まで選考に残って,最後の最後に落とされる。
もしかしたら一番つらい立場だったかもしれません。

私,割とよく試合会場で泣くんですけど(感動したり悔しかったりで)
ここ数年で一番泣いた気がします,この日。

別に、代表選手に選ばれたメンバーに納得いかないわけではなかったし、選考プロセスに文句があるわけでもなかったです。
「このメンバーをしっかり応援しよう」
そう思える選手が選ばれていたのは間違いありません。

ただ、彼の五輪に対する想いの強さをいろんな場面で聞いていただけに、この夢が叶わないという現実をすぐには受け止めきれなかったんです。
とはいえ、私には泣きじゃくって悔しさを外に出すことしかできなかったんですけど。

彼の挑戦に対して、いつの間にか私もものすごく入れ込んでいて,信じていたんだと思います。
家族でもパートナーでも友人でもない,ただの無関係な一般人(傍観者)なのに。
でも,無関係な傍観者をそこまで惚れこませるくらい,3x3プレーヤー・杉浦佑成は希望を見せてくれる存在でした。

こうして今振り返っていると、私自身がこのことをまだきちんと受け止められていないというか、真正面から向き合えていないのかもしれません。

ご本人がこの結果をどんな気持ちでどう受け止めたのか、その話を聞ける日が来るのかはわかりませんが、いつか語ってくれる日が来た暁には、私もちゃんと真正面からきちんと向き合って、自分の気持ちに整理をつけたいと思います。


武器探し


2021年6月。

私がまだ五輪ショックから立ち直れていない頃、彼が覚悟を決めて「勝負の年」を過ごした島根スサノオマジックから三遠ネオフェニックスへの移籍を決めたというお知らせが出ました。
私的には…そうだなぁ、燃え尽き症候群でちょっとぼんやりしてたのもあって、そこまでの衝撃はなかったかな。
まぁ、三遠のホーム(愛知県豊橋市)は島根に行くより断然近くなるし都合がいいな…くらいは思ってたかもしれません。笑

ただ,正直言うと「あと1年は島根で頑張るのかな」と思っていたりもしたので,2年連続での移籍は少し驚きもありました。

これはいろいろなインタビューで彼自身が話していたのですが,代表から外れたとき,ナショナルチームディレクターのトーステン・ロイブルコーチからこんなことを言われたそうです。

「これだけは負けない!と思えるような”自分の武器”があったほうがいい」

つまり、当時の彼には「杉浦佑成といえばこれ!」と言えるような突出した何かがない。そんなコメントでした。
今思えば,この言葉がどっしりと両肩にのしかかるような,そんなシーズンになったように思いますし,この言葉があったからこそ,彼は再び大きな決断をしたんじゃないかな…なんて思ったり。

では,新たなチームでもう一度挑戦の道を選ぶことを決めた彼の2021-22シーズンは、いったいどんな結果になったのか。

私のようなにわかファンが口で説明するよりも数字で、きちんとリーグスタッツを見ていただいたほうが早いと思うので,よろしければ以下のリンクをご参照ください。
(手抜きじゃないよ笑)

↓リーグスタッツはこちら↓

インタビューやイベントで今シーズンを振り返る際「苦しかった」と彼の口から何度も出てくるくらい,彼にとっては本当に苦しいシーズンだったことが数字の上でも伺えるかと思います。

とにかく「勝ち」が遠かった。
自身の納得いくプレーができた試合も多くはなかった。
怪我人が続出して選手全員が揃うことすらほとんどなかった。
チームとしても,個人としても,壁にぶつかって苦悩しているかのような辛そうな表情を浮かべるシーンを何度も目にしたシーズンでした。
ここまで辛そうにしている彼を見たのは、正直今シーズンが初めてだったかもしれません。

そんなシーズンだったとしても、今までの私だったら,「大丈夫,大丈夫」と無駄すぎるくらい無駄に前向きに、あっけらかんと見守り続けることができたと思います。
でも,今シーズンの私にはそれができませんでした。
望む結果を残せないことで何か悩んでいるような、考え込むような表情の彼を見るたびに、私も「このチームにおける彼の役割、武器は何なんだろう」とそればかり考えるようになってしまって。

私が思う「彼のいいところ・魅力・好きなポイント」はたくさんあって、それは昔も今も変わらないというか、なんならどんどん増えていく一方なんですけど。
でも、きっと探してるのは「それ」じゃない。
何かもっとあるんじゃないか、何か見えていない部分があるんじゃないか。
そんなことばかり頭に浮かんで、私自身も少し迷子になってしまったんだと思います。

私のようなただのファンがそんなことを考えても何の意味もないって頭ではわかってたんですけどね…ダメだとわかってるはずなのにどんどん濃い霧の中に進んでいってしまって、戻れない、抜け出せない。
そんな感覚でした。

とはいえ、試合を見に行くからには楽しい思い出をたくさん形に残したかったし、SNSに残す言葉も前向きなものだけにしたかったので、このモヤモヤは表に出さないように…という意識だけは頑張ったつもりです。

まぁ、ポンコツという表現の是非はさておき、この感想ツイートからは私のモヤモヤなんてまったく感じられないでしょ!!笑
私、えらい、よくがんばった(自画自賛)。

私が勝手にぐるぐる悩んでいるだけなのに、何かのきっかけでこちらのネガティブな感情がご本人の目に入ってしまうことだけは避けたい…そんな思いでした。
私の応援してる選手たちはみんなファン思いのいい子なので、意外とちゃんと見てくれてるんですよね、ファンのSNSまで。

あぁ、ロイブルコーチ、なんて重たい言葉を残していってくれたんですか。
あなたの言葉はなぜか無関係な一般人の私にも、とんでもないくらい深く刺さりましたよ…。笑

まだ何も終わっていない


2021−22シーズン、私は天皇杯予選を含む20試合を見に行きました。
(勝手に発症した)燃え尽き症候群や(勝手に感じる)モヤモヤと戦いながらではありましたが、やっぱり現地観戦は楽しくて、自分の目で改めて彼の試合・プレーを見たからこそ、改めていろんなことに気づかせてもらった気がします。

20試合の中で特に印象に残った、私に気づきを与えてくれた試合を挙げるとしたら…
昨シーズンいっぱいお世話になった古巣・島根スサノオマジックとの試合かな、やっぱり。
私ったら、ほーーーーーんと古巣との対決が好きなんだから、もう。笑

今シーズン、三遠と島根は同じ西地区に属していたので対戦するチャンスは全部で4回ありました。
そのうち、私が見に行けたのは三遠ホーム(浜松・豊橋)で開催された3試合。しかも、コロナの影響で日程変更が起きてしまったことにより、土日2試合→水曜平日ゲームというまさかの3連戦!!!

さすがに同一カード3連戦は初めての経験だったなぁ…
経験した上で言わせてもらうなら、GAME3はさすがにちょっと「おなかいっぱい」感あったので、スケジュールはやっぱり適度にバラけさせてほしい!!
これ、めちゃめちゃ大事です。笑

最初に結果を言ってしまうと、三遠は3試合とも勝つことはできませんでした。
ただ、古巣との対戦の中で彼が見せてくれた意地やプライドのような何かが、私に大事なことを思い出させてくれたんです。

3月26日に行われたGAME1
この日の彼は、3P7本を含む9本のシュートすべてが入らないという、まさに「すこぶる絶不調」だったご様子でして。
古巣相手に絶対負けたくない!という思いが強すぎて変に力が入ってしまったり、気持ちが先走って空回りしてしまった部分もあったんだろうなぁ。
もちろん、彼がコートに立った時間すべてがだめだったわけではないですし、バスケットボールはシュートや得点がすべてじゃないとはいえ、「さすがにこの展開はちょっと心が折れちゃうかな…大丈夫かな…」と心配に思わずにはいられませんでした。

ただ、なぜか逆に「まぁ、明日のGAME2は大丈夫だろう」と思っている私もいたんです。

この感想ツイート、無理やりポジティブ感出したわけじゃなくて、ほんとに「明日はいける」って思える何かがあったんですよね。

というのも、これまでは連続でシュートが外れると、ちょっと視線が落ちてきて、肩に力が入ってどんどん前に巻いてきて、あからさまに「あれ、自信なくしてきてない…?」と察しちゃう感じの変化があったりしたんですけど。
(↑ あくまで個人の感想です。笑)
この日はほんと「どんなに外れても打ち続ける」という強気な彼の姿勢や表情が崩れることはなくて。
もちろん、調子が悪い選手をコートに出し続けるほどの余裕はないので途中で交代させられるんですけど、ベンチに下がって悔しがりはすれど、落ち込んでる様子は見られなかった印象が強かったんです。
(↑ これもあくまで個人の感想です。笑)

そんな「負けず嫌い」全開の彼の姿を久しぶりに見たら、私は自分の頭から抜け落ちていた大事なことを思い出しました。

そうだ、彼の「挑戦」は五輪関係なくずっと続いてるんだった…。

なぜか私は「東京五輪で一区切り→次のステップへ」みたいな感覚で彼の試合・プレーを見てしまって、コート上の彼を見ていても「これからどうしたいんだろう、どうなりたいんだろう」ってこれからの彼(=完成形)に意識が向いてしまって、ないものねだりばっかりしてしまっていたことに気づいたんです。
…いや、自分では全然そんなつもりなかったんだけど、無意識にそんな視点で見ちゃってたんだと思います。

でも、彼は五輪前も今も変わらずにちゃんと挑戦者であり続けていたんです。
私はそんな彼の挑戦をいちファンとして、傍観者として、見守るだけで楽しかったはずなんです。
彼が「自分の武器」として何を見つけるのかはぶっちゃけ私にはそこまで重要ではなくて、武器を見つけるまでにどんなプロセスを見せてくれるのかが「私が本当に楽しみにしてたもの」だったはずなんです。

なんでそんな大事なことが頭から抜け落ちて、先のことばっかり気にしちゃってたのかなぁ…はぁ、もうほんと、ね、視野が狭くなるってやーねー。

ただ、そのことを思い出したらそれだけでモヤモヤが消えたというか、すごくストンと自分の中で飲み込むことができました。

そんなこんなで、
負けたのにある意味すっきりした気分で迎えた翌日のGAME2
普段バッシュをコロコロ替えるタイプではない彼が前日とは違うバッシュを履いていた時点で、私はもうワクワクしちゃってました。
「そうだわ、これだわ、この感覚だわ」ってめちゃめちゃ思ってました、ひとりで。笑

GAME1でまったく入らなかった3Pがようやく決まったときの感想なんてね、もう「待ってましたーーー!!」の一言に尽きるもんね。

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もちろん、待っていたのは私だけではありません。ボールがリングへ吸い込まれた瞬間に今まで聞いたことないくらいぶわっと一斉に拍手が起きるくらいには、アリーナ中のみんなが待っていたと思います。

この日も勝利は掴めなかったものの、挑戦者として元チームメイトたちに向かっていく彼は、やっぱり最高にかっこよかったです!!

そう、私が見たかったのはこんな彼の姿だった!!

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彼自身が現状をどう捉え、考えながら、目の前の試合に取り組んでいたのかは私の知る由もありません。

私はすーごいぐるぐる考えてたけど、意外と彼は何も気にせず「今日の晩ごはんは何かな?」とか考えてたりしてね。笑

でも、この試合はいつもよりほんの少しだけ楽しそうな姿が多く見れたような気がして、私はそれがすごく嬉しかったです。

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過去でも未来でもなく「今」が好き


それなりの期間、それなりの数の試合を見てきて思い出もたくさんある分、「過去の彼」がどうしても強く頭に残っていて、無意識に「あのときは良かったなぁ」と求めてしまうことがあるのは否定できません。
まぁ、好きになったり応援するようになったりしたきっかけって、そう捨てられるものじゃないし。

そして、好きだからこそ「この先はどんな選手になるんだろう」と期待せずにはいられない。だから「未来の彼」に思いを馳せてしまうことも今後やめられないと思います。

でも、私がいちばん好きで応援したいと思うのは「今」目の前でどんどん成長していっている彼なんだということに、今シーズンは改めて気づかされた気がします。

彼の挑戦や頑張りが報われてほしい。望む結果を掴んでほしい。
もちろんそれが大前提ですし、だからこそ、私はひとりのファンとしてチームの勝利や個人としての活躍を常に願っています。
じゃあ、「負けたら意味がない」とか「活躍しないなら来なければよかったな」とか思うかと言われたら…そんなわけなかろうて(大声)

これまで経験したことないくらい連敗が続き、思い悩んでいるような彼の姿をたくさん見ながら私自身もモヤモヤぐるぐるたくさん考えたからこそ、改めて「試合を観に行く理由・意味」と向き合うことができたシーズンになりました。

過去の彼でもなく、未来の彼でもなく、「今」目の前で、もがきながらがむしゃらに挑戦し続けている彼の姿をしっかり見届ける。
それがファンである私に唯一できることであり、関係者でも何でもない、しがらみのないただの傍観者という立場だからこそできること。
だから私はそれを楽しみに、会場へ足を運んで彼を応援するのです。

望んでいた結果になることは多くありませんでしたが、彼の挑戦を見守ることで得たたくさんの感情は、私自身をも少しだけ成長させてくれたような気がします。

来シーズン以降どうなるか…
このnoteを書いている時点ではまだわかりませんが、彼の挑戦はまだまだ続いていくはずですし、そんな彼を追いかける私のスタンスも生活もきっと変わらないことでしょう。(行き先が変わるくらいかな?笑)

大勢いる中のひとりのファン(傍観者)として
そして、彼の挑戦を誰よりも楽しんでいる者として
これからも勝手に見守らせてもらえたら嬉しいです。

ゆーせい、今シーズンもたくさんワクワクさせてくれて、本当にありがとうございました。
来シーズンもどうぞよろしくお願いします!!

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