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中国 本ベストセラー2021年3月児童書

2021年3月、中国で本のベストセラーの児童書にも、日本の作品が多くランクイン。どの作品でしょうか。

前回は、同月のフィクションベストセラーとノンフィクションベストセラーを共有しました▼▼

今回は児童書のベストセラーを共有します。

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1位は、中国大手出版社の『小狗钱钱』。これはドイツからの輸入本で、日本語版は『マネーという名の犬 12歳からの「お金」入門』です。(飛鳥新社)

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この本については、当時中信出版者は版権を入手するために、100ページのPPTを用意し、版元に誠意を見せたらしいです。そして最終的に10万ドル(約1000万円)でとれたそうです。

中国が急発展してきた背景で、みんながお金に対する意識が強まってきて、その中で、子供に小さいごろから「財商」(お金マインド)身につけてもらう思いを持っている大人がたくさんいます。このニーズがとても高い。

2位は小学校低中学年向けの読物『米小圏』シリーズ(米小圈上学记)、この「米小圏」は常に不動の上位指定席を占めている。

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2012年1冊目が出てから、2017年のデータによると、販売部数は2052.2万部に達していて、売上額は3.46億元(1元=約16円)に達したそうです。

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2020年までの統計データは見つかりませんでしたが、2021年1月北京開巻信息技術の統計データによると、同IPの他シリーズ図書▼▼の2020年度の印刷部数は168万冊。


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京東で探したら、33冊シリーズも販売されています。

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これらのデータからその規模の大きさはわかるでしょう。

4位は日本著者らの「日本专注力培养大书」です。これは何かというと、3つの日本著者の作品をシリーズ化にして、『子どもの集中力を培うシリーズ』にしたのです。

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3冊はそれぞれは、

1.香川 元太郎 (著), 香川 志織 (著)の『ブラックライト絵本 光の杖 不思議な国を大冒険』(河出書房新社)

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2.角 愼作 (著), コボリ マコト (著)の『旅するめいろ【世界編】』(U-CAN社)

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3.ぴかごろぴゃいたの『おんなのこのえさがし絵本シリーズ おしごとみっけ! 』(西東社)

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「みっけ」という遊びで集中力を培うという中国出版側のストーリーです。

実は、日本では基本1冊1冊で販売していますが、中国ではシリーズ化は多いです。これについて、前のフィクションのベストセラーの記事の中にもすこし触れましたが、理由はいくつかあります。

1.中国のISBN番号の制限があり、1つの番号でシリーズで販売したほうがよい

2.同じ宣伝費用を掛けるなら、シリーズは費用対効果がよい。

3.書店で並ぶ時に目立つため

日本の出版社から、読者はシリーズ化を買うの?と思うかもしれませんが、実は中国の読者から、1冊より、シリーズの方がお得を感じています。中国の書籍の値段は最近上がってきていますが、それでも日本ほどではないので、中国読者はそれを受け入れられています。特に子供向けの育児類本は、教育熱心の中国の親にとって、高くても出費をケチしないのです。

5位はいりやまさとしの「小鸡球球」(ぴよちゃんシリーズ)です。

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5冊で約135元(3000円)で販売しています。こちらの京東サイトでのキャプチャですが、レビュー数だけで100万+。買ったけどレビューしていない人どれぐらいいるでしょう。ランキングからも少し推測できるでしょう。

15位はトロルのおしりたんていシリーズ(ポプラ社)

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20位はすずき出版のえほんシリーズの20冊セットです。日本の名作を20セットにし、子供の勉強、感情、品格などを総合的に育っていくという狙い。


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以上は、2021年3月児童書のベストセラーの共有でした。

これから、中国の出版市場の情報、日本の出版市場との比較、日本の本、中国の本などの情報を随時共有します。

時間をかけて翻訳、整理しているので、フォロー、いいね、シェア、一つでもいただければ~~^^

See you~~

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