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2023年2月の記事一覧

自由研究には向かない殺人

自由研究には向かない殺人

 「自由研究」といえば日本においては小学生が夏休み(の主に終盤)に取り組む宿題だが、本書の「自由研究」はどちらかといえば大学生の卒業論文やレポート課題のイメージに近い。原題は“A Good Girl's Guide to Murder”。 イギリスの小さな町、リトル・キルトンに暮らす物知りで成績優秀な高校生、いわゆる「よい子」のピップが、レポート課題を隠れ蓑にして5年前に同じ町で起きた事件を調べる

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星屑

星屑

 時は1970年代。大手芸能プロダクションのマネージャー樋口桐絵と、彼女が見出して育て上げる新人アイドルの話。

 さらっと読める。「そんなことある!?」とツッコみたくなる展開だらけだけど、読み物としては普通にたのしい。登場する芸能人たちも、誰かを連想する名前ばかりなので、昭和の終わり~平成初期の芸能界を知る人が読んだらもっと楽しいのかもしれない。ミチルちゃんの博多弁がかわいい。最終章を読んで「も

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なんとかしなくちゃ。青雲編

なんとかしなくちゃ。青雲編

最初にことわっておきたいのだが、私は恩田陸先生のファンである。恩田陸が好きすぎるあまり(もちろんそれ以外の動機もあるが)、恩田陸が通った大学に進み、恩田陸が所属していたサークルにまで入った。最も多くの著作を読んだ小説家は誰か、と問われたら、答えはもちろん「恩田陸」である。

中学時代からかれこれ15年近く愛読している。処女作から順番に全著作を網羅しようと意気込んだこともあった(恩田陸の執筆ペースが

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