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Vol.9邦画「首」~観るべき映画BEST5とかは好きではありません!ひねくれ者の映画好き~

いつもお世話になっております。
するめでございます。

最近、映画を観ても「ふ~ん」と特に何にも感想が思いつかないものばかりで、どうやらもう映画が好きではなくなったのかな?と思っていた矢先。

北野武監督の「首」がNetflixで配信されたので見ました。

するめは、北野武監督の作品はとても好きで、色の使い方が綺麗だなって。
最初に観た作品は「Dolls」だったような気がします。今までに見た赤色の中で一番好きな赤色でした。物語もとても繊細かつ、映画好きなのがものすごく分かる作品ばかりです。

綺麗な赤

今回は、戦国時代の話
監督:北野武
作品:首

加瀬亮の顔がいい!!

あらすじをいつも書くのですが、どう書いたらいいのか考えてします。
戦国時代の「本能寺の変」のあたりを描いています!としか書けないです。

歴史ものの映画に必ずと言っていいほどこういった感想があると思います。

これは、史実に基づいていない

歴史というのは不変的なものではなく、可変的なものだとするめは、捉えています。何故ならば、時代によって歴史が変わっているからです。新しく古文書が家の蔵から出てきて実は○○と○○は内通していた~。とかそういったことって沢山ありますよね。なので、歴史もので戦国時代を題材とした作品だと思ってみるべきです。

「史実に基づいていない」という理由だけで面白くないと言ってしまうのは、想像力が欠けている証拠で「自分には合わなかった」と何故に言えないのか?と思ってしまいます。

映画は、フィクションをどうリアルに近づけていくかを楽しむものだとするめは思います。


ネタバレ!ネタバレ!


するめの感想は基本、顔からいきます!!

まず良かったのは、加瀬亮の顔ね!!これはたまらんですよ!!というより、どの役者も顔が良かった!!イケメンとかそういう意味ではなくて、演技が良かった。

加瀬亮ってこんな顔だっけ?って思うぐらい・・・。多分初めて作品を見たのは、たしか「それでもボクはやっていない」という映画だったけど、もっとなよッとしている印象だったけど作品を追うごとに役者の顔になってきていると思うのです。

怪物級の役者

中村獅童が凄すぎた!!勝ち上がりたい!武士になりたいという素直な気持ちと、そのためなら友達も殺す凶器が入り交じっているのが凄く分かった。芥川龍之介の羅生門に出てくる老婆のような人物だと思いました。


歴史ものの作品で変わってきていること

するめはあんまり歴史ものの作品はあんまり見ないので違うよと言われればそれまでなのですが、今までは「正史に基づいた、勝者の美しい歴史」という雰囲気だったようにするめにはそう見えました。

・北野武監督「首」
・大河ドラマ「鎌倉殿13人」
・宮崎駿監督「もののけ姫」
この作品には、共通点があると思うんです。

それは何か?

戦国時代には、武士だけが活躍していたわけではなかった。

日本という国が平和になったのは、血塗られた過去の犠牲によって作られている。

戦国時代は武士だけのもの?

戦国時代の作品において、武士が統治していた時代なので、あたかも武士と農民しかいない様に思えるがそうではなく、忍びの者や僧侶などなど色んな身分の人たちが天下統一するために武士を動かしていたという背景がある。

もののけ姫では、武士だけではなく天皇に使えていたジコ坊って何者?とかって新たに歴史を考える上で新しい観点から考えられるようになる。

首では、「忍びの者」が活躍していた様が描かれていてとても良かった。印象的なのは、木村祐一が演じる新左衛門は、ころころと主人を変えて忍びとして仕えていた。今までの忍びの者のイメージとしては、誰か1人の主人に仕えると思っていたが、首の最後らへんで寺島進が「金があるところに~」と言っていてとっても良かった。これも今までのイメージを壊す観点で面白いなって思った。


歴史は血塗られている?

鎌倉殿13人を観たときに思ったのは、北条義時が憑りつかれたかのようにじわじわと殺していく様が描かれていて「歴史ってこういうもの」なんだなって感じました。敵討ちの為に成敗するとかそういうことではなくて、自分の地位を上げるためには、親も子供も殺していく。それが、今の日本に続く歴史なんだと思いました。


色使いと血しぶきが好き

よく言われる「キタノブルー」とかもそうですが、配色というか色使いがとても繊細で綺麗だなって思います。今回も、寒色系の中に血しぶきの真っ赤が差し色みたいになっていて血しぶきが際立っていました。するめは、結構スプラッター系は見れるというか、スプラッターが過ぎるほどいいなって思ってしまう方なので、首でもえらく血しぶきが飛んでてするめは良いな~と感じました。


蟹が良い味出している

序盤に合戦後のシーンで無残な死体が色んな所にある中、首から蟹が出てくるのですが、それが本当に良かった!!なんだろう首というタイトルに合わせているのは分かっているんだけど・・・。日本で作られてる作品で死体とかがあんまりリアルではないのがすごく不満だったんですが、この作品では死体がリアルでするめ的グットポイント!!


時々入るコントが好き

笑いが入ることによって俯瞰で見れるようになるというか、役者の演技が素晴らしすぎるので、ググっと作品に入り込みしそうになるんだけど、それを防いでくれるのでその間合いが良いなって思いました。


しっかりと男色を入れている

戦国武将の嗜みの一つである男色をしっかり描かれているのが良かったです。決して要素なわけではない!しっかりして女子!

やっぱり面白かった

何かこれを伝えたい!とかこれを問題提起している!といったハリウッド映画のようなものではなく、映像で魅せるといったタイプの映画でした。

ハリウッド映画って万人受けするためにめちゃくちゃ考えられて作られているから多くの人が「面白い!」となるんだけど、全ての映画はそうではない。どの作品と呼ばれるもの、例えば漫画、アニメ、小説などもそうだと思うんだけど、作品に触れた時に「あ~楽しかった!スッキリした!」というタイプのものと、「ぐぬぬぬ・・」と発したまま考えこむタイプの作品ってありますよね?

映画という1つをカテゴライズして見るのではなく、映画の中にも色んな種類があるんだと思って観るほうがいいなってするめは思います。

するめは、この映画を「顔の演技が凄い!」「映像が綺麗すぎる」「コント的」が良いところだと思います!

そんな、全てを完璧に作品を作ろうなんて、土台無理な話なわけですよ。
戦国時代なのに、急なワイヤーアクションが出てきた!とか別にいいじゃんそういういう時代考証がしっかりされているものを観たかったら大河ドラマ観ればいいじゃん!と思うんです。

ほんだらまた!





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