4/17-4/30までに$10M以上の資金調達したSaaSスタートアップ特集!
こんにちは東南アジアのスタートアップで働いてるバンコク在住のShoです。
今回は隔週に一回この記事を書いていきたいのですが、ここ二週間で$10M以上の資金調達をしたSaaSスタートアップのサービス概要をまとめていきたいと思います。
今回の期間で$10M以上調達してSaaSの会社はなんと11社あります。二週間でこの大型調達でも11社あるとはやはり海外は規模がでかいですね。
Flexport $100M
Rocketrip $15M
BigCommerce $64M
GitPrime $10.5M
CampusLogic $55M
Uberflip $41M
Weimob $160M
Green Bits $17M
BookingBug $13.4M
project44 $35M
LawGeex $12M
それでは1社ずつ会社概要を簡単に書いていきたいと思います。
Flexport $100M
2013年に設立された会社ですが累計で$304Mもすでに調達しています。グローバル貿易を支援するソフトウェアを提供しており、同社のソフトウェア上で輸送の予約や、実際の輸送状況のトラッキング、サプライヤーへのメッセージ、請求書の発行など多国間の輸送において必要なプロセスをソフトウェア内で一元化することができます。すでに15,000以上の顧客を抱えており、前回ラウンド時にPre$800Mで$110Mの調達なので、今回でユニコーンになったのではないでしょうか。前回ラウンド時に月に7000件ほどのコンテナーを輸送しており、1輸送あたりの単価の15%をフィーとしており、1輸送あたりの平均単価が$2000なので大体MRRが$2.1Mほど出ているそうです。
Rocketrip $15M
2013年に設立された会社であり、累計32.2M調達しています。社内の出張費を削減するかつ従業員の福利厚生を支援するソフトウェアを提供しています。従業員にインセンティブを与えることで、従業員が自ら高級なホテルを予約するのではなく、安いホテルに予約させることで会社の出張費を削減できます。従業員はそうすることで同社が発行するポイントをシステム上で受け取ることができ、そのポイントでアマゾンで商品を買ったりすることができます。
BigCommerce $64M
2009年に設立された会社であり、累計$219M調達しています。同社は小売店オーナーに簡単にネットショップを開設することができるソフトウェアを提供しています。また同社はAmazon,eBay,Facebookの提携しており、小売店オーナーは同社のソフトウェア上で上記のプラットフォームに簡単に販売することができます。また最近Instagramとも提携しPaypalとも提携しています。ショップを開設するだけでなくグローバルのSNSに簡単に出品でき、支払いまで一元管理できるソフトウェアです。すでに60,000以上のオーナーがショップを開設しています。
GitPrime $10.5M
2015年に設立された会社であり、累計$12.5M調達しています。エンジニアチームの生産性を高めるソフトウェアを提供しており、GithubやGitlab,BitBucketなどのGitベースのレポジトリーからデータを取得しチームや個人の生産性を可視化することができます。
CampusLogic $55M
2011年に設立された会社であり、累計$72.8M調達しています。学生向けにそれぞれの学位に応じて奨学金のアドバイスをシステム上で提供しています。
Uberflip $41M
2012年に設立された会社であり、累計$36M調達しています。同社はマーケター向けにコンテンツを作成、マネジメントするソフトウェアを提供しています。同社のソフトウェア上でコンテンツの分析結果や、Website上でのEbooksの誘導のポップアップなどのCTAを自在に設定できます。またブログ記事読了時に関連記事のレコメンドなども設定することができます。簡単にCTAを設定でき、A/Bテストを行って分析しコンテンツマーケティングのPDCAを回すことができます。
Weimob $160M
2013年に設立された会社であり、やたらと資金調達額が大きいなと思ったら中国の会社でした。累計で$268Mを調達しています。中国はチャンスが見えた領域に突っ込むお金の額が大きいですね。Wechatのパブリックアカウント開設、Wechat上でのマーケティング活動の分析結果の可視化や、Wechatページをカスタムできるソフトウェアを提供しています。
Green Bits $17M
2014年に設立された会社であり、累計で$20M調達しています。合法のマリファナ販売店向けのPOSシステムを提供している会社です。グレーな領域なので税金面などの法律の変更やコンプライアンスの変更に対して同社のシステムを使っていれば自動で対応することができます。また恐らく合法の麻薬業者は国にレポートなどを送ったりしないといけないのですが、そういった作業も同社のシステムでレポート作成することができます。
BookingBug $13.4M
2008年に設立された会社であり、累計で$17.2M調達しています。同社はアポイントスケジュールやイベントのマネジメント機能を提供しています。例えば銀行に行くと長々とならばされた経験は誰にでもあると思いますが、同社のシステムを使うと顧客はオンラインで並ばなくても良い時間で一番近い支店でアポイントの予約をすることができます。顧客層は銀行や小売店、政府などに対してシステムを提供しています。
project44 $35M
2014年に設立された会社であり、累計で$45.5M調達しています。運送のワークフローを可視化するソフトウェアを提供しています。運送ルートのプランニングから運送状況のリアルタイムでのトラッキング、契約書周りの電子化や請求書の発行、分析まで同社のシステムを通して確認することができます。上記のFlexportと競合であり、サービス内容を比較するとproject44の方が正直劣っていますね。
LawGeex $12M
2014年に設立された会社であり、累計で$21.5M調達しています。AIを使って契約書を自動レビューしてくれるソフトウェアを提供しています。日本でもリーガルテック最近流行っていて、Docusignも最近IPOしたかつ、日本でも類似サービスが出てたので、この領域は個人的にかなり興味があるので定点観測していきたいと思います。
まとめ
ここまで調達してるSaaS企業でも日本でまだ目立ったプレイヤーがいない領域もあり面白いですね。もちろんローカライズできるプロダクトとできないプロダクトはありますが、またこれからも隔週に一回定点的に資金調達したSaaS会社を取り上げていきたいと思います。Googleスプレッドシートにリスト化してるので、TwitterでDMいただけますと、今なら無料で共有させていただきます。
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