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その思考、アクの部分かもしれません

こんにちは。
心理カウンセラー・メンタルコーチのSayaです。


期間があいてしまいましたが、前回の記事の続きです。


前回は、

人生における精神的な苦しみが解決して(気にならなくなって)いく
段階として、「自己洞察→自己受容→自己決定→自己信頼」について
ご説明した上で

「自己洞察を行う方法について書かせていただきますね。」
と予告していました。


自己洞察の基本は、自分との対話。

その対話をするうえで、
私が知る限り、もっとも優れている方法の1つが「ノートのワーク」です。



今日は、そのワークの方法を、順番にご説明しますね。


A4サイズのノートとペンをご準備ください。


Step 1) 頭に浮かんだことを、そのまま全てノートに書き出します。

誰かに見せるわけではないので、ネガティブな事でも全て出し切ります。
書き出す量の目安は、A4のノート1ページ分です。

ここで、クライアントさんから下記のようなご質問をよくいただきます。

Q1「頭で考えるだけじゃダメなんですか?」

A1 書き出すという作業(=アウトプット)が大切なのです。
頭の中で考えているだけでは、その多くが「自動思考*」となり、自分の考えを意識したり、客観性を持つことが難しいのです。

*自動思考は、意図せず出てくる流水のようなもの。流水は、蛇口から出たと思ったら一瞬で排水溝の奥の方まで流れていってしまいます。それらの様子を観察することはほぼ不可能ですよね。。
だから一旦、思考を「捕らえて」みることが必要なのです。


Q2 「日記ならずっと続けているのですが…」

A2  ここで大切なのは、『とにかく思い浮かんだこと全てを書き出す!』ということ。日記のように、印象に残ったことを選別して書くのではありません。しつこいようですが、 『頭に浮かんだこと全てをそのまま書き出す』ことが大切です。

Q3  「ノート1ページ分も書くのはなぜですか?そんなに書けません。」

A3   書き出す量も欠かせないポイントです。例えばノートに数行のみの場合、思考表面の「アク」のような部分や、取り繕った部分しかでてきません。
それに対して、1ページ書き終わるころには、「私ってこんなことを思っていたのか…」なんてことまで出てきます。アク、つまり雑念を出し切ることによって、澄み切った出汁のような、自分の純粋な感情や思考が見えてくるんです。

*このStep1 だけでも、メディテーション効果で心が落ち着く方もいらっしゃいます。


Step2) 書き出したものを何もジャッジせず、読み返す。

書いた直後に読み返しても構いませんし、数時間、数日経ってからでも構いません。

あまりにも「これを誰かにもし見られたら・・・」と不安に思う内容であれば、破って捨てても構いません。
でも、捨てる前に、一度読み返してみて下さい。

ここでいうジャッジというのは、「こんなこと考えてはならない」などの義務感・正義感からくるものや、優劣を測るようなことを指します。

ニュートラルに「あぁ、私ってこういうことを考えているのかぁ」と眺めるような感じで、読み返してみて下さい。


Step2までを行うことで、『あなた自身』と『あなたを絶対に否定したり傷つけたりしないあなた』の2つの役割を担うことができます。
そうやって自分が一人二役をこなし、「自分を育て直す」こともできます。

できれば最初は毎日書くことをお勧めしますが、難しそうなら週に1度程度やってみます。

これを続けていくと、いい意味で自分を笑い飛ばせるようになってきます。

具体的には、「私だって結構性格悪いんだな(笑)」「なんか私すごい可哀想(苦笑)」「え、私かなり頑張ってきたよね?ブルドーザーみたいw」など。

不完全であることが完全なのだということを理解できるようになり、自分を絶対的に愛せるようになるのです。これが自己受容です。



私がこのワークを知ったのは15年ほど前のこと。
25歳ころのことでした。

当時、仕事はとにかくいっぱいいっぱい。
恋愛も何もかもうまくいかず
「自分」という乗り物の乗りこなし方も要領を得ず、
自分がものすごく大嫌いで、毎日のように消えてなくなりたいと思っていました。

そんななか、藁をもつかむ思いでお願いしていたコーチにこのワークを紹介され、
「私なにやってるんだろう…」と思いながら、しぶしぶやっていたことを
覚えています。笑

当時、私はまだ若く、とにかく不器用だったので、
ワークを始めて自己受容ができるまでに1年ほどかかりました。


ですが、クライアントさんの中には1週間で
「自己受容ってこういうことだったんですね!」とご報告いただくこともあり、効果を感じられるまでには個人差があります。


それは、その方の生まれつきの性格や育った環境、
今置かれている状況や、
それまでどの程度自分と向き合ってこられたか、
独身か既婚なのか、お子さんがいるかどうかによっても
かなり違います。

ただ、私やクライアントさんに共通することは
ある日、「こういうことだったのか」と突然、腑に落ちるということです。

なぜなら多くの人は、「思考のアク」の部分を自分の考えだと思っているので澄み切った出汁に気づいていないのですが、ワークをするうちに、気づくんです。

そこにこそ、自分の本心がある…


ぜひ騙されたと思って、やってみてください。

最後までお読みいただきありがとうございます。
ではまた次回にて(^^)


*パーソナルセッションでは、ここでご紹介したワークのように、自己発見を助けてくれるもの、自己価値を醸成してくれるものを組み合わせてご紹介しながら、カウンセリング・コーチングを行っています。

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